ルポライター・姜誠が語る「韓国スポーツ界からみるフェリー船沈没事故」
本日は2014年5月20日放送「荒川強啓 デイ・キャッチ!」
「ニュースクリップ」姜誠さんの回を
起こしたいと思います。
荒川強啓(以下、強啓)
姜誠(カン・ソン)さんがクリップしたニュースはこちらです。
片桐千晶(以下、片桐)
「サッカーワールドカップの韓国代表メンバー23人が発表されました。
ブラジル大会では前回以上のベスト8入りを目指すということです」
強啓
韓国もワールドカップということで選手たちは
もう選ばれた人たちばっかりですからね。
姜誠(ルポライター・以下、同じ)
そうなんです、日本でも当然23人の代表が先日選ばれたばかりですよね?
でまあ超エリートなんですけど、今日お話したかったことは
韓国の場合は超エリートどころじゃなくて超超超エリートなんですよ。
強啓
選手たちは?
姜誠
はい、そういう韓国のスポーツ文化の背景をお話することによって
セウォル号事件がこれだけモメてるのに
「なんて呑気なニュースを選んでいるんだろう」と思われる
ラジオを聞いてる方もいらっしゃると思うんですけど
実はその韓国のスポーツ文化から今回のセウォル号事故を
読み取ることが可能だとまあお話出来たらと思うんですけどね。
強啓
えっ、スポーツから見えるんですか?
それはどういうことなんですか?
姜誠
えーと、韓国サッカー強いですよね?
当然裾野が広くてたくさんの競技者がいると思うんですけど
実は韓国は学校の体育というのがほとんど無いんですよ。
片桐
えっ、そうなんですか?
姜誠
やっぱりね、受験戦争が厳しいんですよね。
それと儒教の影響が強くて、身体動かすより
やっぱり座って字を書く方が偉いと。
それで例えば野球にしてもサッカーにしても
日本の場合は4千以上、高校だけでチームがあるんですね。
韓国でね、ちょっと調べて見たんですけど
これ2010年の数字なんですけど、
日本の高校サッカーが4,174校・選手は15万人です。
それに対して韓国は137校、それから高校野球は53チーム
それから水泳30ちょっとしかない
例えば日本の水泳連盟に尋ねるとですね、
マスターズまで登録した人を含めると日本には22万人の選手がいるそうです。
韓国は4千人です。
つまりですね、サッカーも野球も水泳も競技でやっている人は
もうプロ中のプロ、高校くらいからもうほぼプロとして活動するんですよ。
専門の体育高校に行って、そして大学に行ってプロになると。
小西克哉(以下、小西)
普通の高校とかじゃなくて専門のスポーツ科みたいなところですか?
姜誠
圧倒的に多いですね。
強啓
部活じゃなくて?もう一流の選手を育てようという
姜誠
逆に選ばれた限られた人数の人の中から、あういう23人が出てるんですね。
小西
それはそれでまた優れた選手が出てくるでしょうね。
強啓
だから超エリートが超超超エリートに・・そこなんですね。
姜誠
当然、水泳も超超超エリートしかやりませんから
基本的に韓国人は泳げないんです、カナヅチなんです。
片桐
えっ、みんなですか?
姜誠
だいたい8割以上は泳げないと思います。
小西
学校でそうだ、体育の時間にプールやらないから。
姜誠
体育があるんですけども、体育の時間自体が少ないですし
それから水泳が必修化されていないんですね。
小西
だからプールあるところも、それほど・・
姜誠
プールがですね、高校がプールがあるのが全体の1.5%ですね。
小西
それは・・あ、そうかそうか。
だからみんな、それは飛び込むのビビっちゃうよね。
姜誠
今回そのセウォル号に残された高校生たちも泳げない人が大半なんですね。
強啓
ライフジャケットつけても、海に飛び込むってことは・・
小西
水に入るのが怖いんだね。
姜誠
そうなんです、だから大韓水泳連盟というところがあって
そこに電話取材をしたんですけれども関係者が言っていたのは
ライフジャケットがあって目の前に見えるところに船があっても
おそらく高校生は海に飛び込めなかっただろうと。
強啓
海というものを体感してないから分からないんだ!
姜誠
あの、泳がないんですね。
海には行きますけど甲羅干しや波打ち際で。
日本のように背の届かないところで泳ぐっていうことは実は無いんです。
強啓
でも海洋警察は仕事だもん、泳げるでしょ?
姜誠
海洋警察は韓国民の8割が泳げないとしたらですね、
ちょっと頑張ったんですね。
それでも6割が泳げない。
片桐
海洋警察の6割が泳げないんですか?
小西
ダメじゃん!!
姜誠
実はこれKBSが短いニュースで伝えたんですけど、
韓国からすると当たり前のことなんであんまり大きなニュースにならなかったんです。
それで日本は配信されてなかったんです。
小西
いやなんかちょっと目からウロコですよね。
姜誠
だから生徒たちが窓からガンガン叩いて「助けてくれ」と。
それを遠巻きに見てた海洋警察側も実は人員が1万1千人いるんですが
全く泳げないが3割、500m以下しか泳げないが3割
だから実際救助が出来ないんですよね。
小西
教えてやろうかな?
1キロくらい泳げるよ。
姜誠
で、日本の海上保安庁だと5マイルと9マイルを必ず泳ぐんですね。
小西
見てても動き「大丈夫か?」みたいな動きだったんですよ。
素人の僕らが見ててもね。
強啓
ということは先ほど冒頭におっしゃった
実はスポーツ界からみる今回の事故ということは
そういう背景があるということなんですね。
姜誠
そうですね、政府の社会システム的にまずい部分もあるんですけど
韓国のスポーツ文化といいますかそういうところからも
今回の事件が悲惨なものになるということは十分に読み取れたっていうことなんです。
強啓
そういう総括みたいなものは韓国国内で報道されているんですか?
姜誠
あんまり実は報道されてなくて
ここにきて野党側がですね、ライフテクニックとしての水泳を
学校でやるべきだという法案を出すというふうに動いてます。
小西
それよりもっと深刻なことがたくさんあるから・・。
陰に隠れちゃうのかもしれませんよね。
日本でもでも競泳中心だから本当は服を着けて海に飛び込んで
どう浮いてるか?みたいなことを小学校でやってるみたいですけどね。
僕らのときは全然やらなかったから。
姜誠
たぶんこの事件をきっかけに学校体育で水泳っていうのが
広まっていくんじゃないかなと。
強啓
しかし驚いたなあ・・。
小西
学校体育っていうのは弊害も多いと思うんだけど
そういったプラスもあるっていうことですね。
強啓
今回の海難事故の背景には韓国民総カナヅチ状態が
もう1つの原因だったっていうのは驚きですね。
(了)
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