今回は2016年2月2日放送「大谷ノブ彦 キキマス!」
「グルメの迷宮 ハンバーグ」の一部を
起こしたいと思います。
大谷ノブ彦(以下、大谷)
まあハンバーグをやろうと思った、そのきっかけ・・家でもめっちゃ・・
マキタスポーツ(以下、マキタ)
ハンバーグ俺好きで、つい最近も誕生日のときにハンバーグを妻が作ってくれましたけど。僕ね、普段とかよそとかで食べるときにお店で食べるときに1枚しか食べられないじゃないですか?
我が家で作るときには、手のひらよりちょっと小さめのやつ?それをね、だいたい2枚乗せてくれるんですよ、うちの妻とかは。でも2枚じゃ足りないからさ・・
だけど一方で俺は知っているわけ、社会人としてあるいは46歳の男として。もうおかわりをすること、ハンバーグのおかわりをすることに対しての恥ずかしさがどっかあるわけ。
だからちょっと小声で「ママ、あと2枚ぐらいあれば・・」「2枚ぐらい欲しいな・・」っていう。
大谷
分かるわー!これすげー分かるわ!(笑)
マキタ
ちょっと照れているんですよね。
大谷
僕もやっぱりライスをめっちゃ食いたいのよ。ライス多めに盛っちゃって、これ最後片づけるのにハンバーグがなくなっちゃうときあるんだよ。
マキタ
そうだよ、つじつま合わないときあるんだよ。
大谷
で、隣のキャベツでデミグラスソースを回収してね。ご飯を回収しようとするんだけど、やっぱりもうちょい食いたいわけよ。
マキタ
大谷くんのそんな姿、見たくないよ。
大谷
「ママ、ひき肉余ってない?」「合い挽きちょっと余ってない?」「ボウルのやつかき集めて、ちょっと焼いてくれない」って・・格好悪いよねえ、あれね(笑)
マキタ
分かる!それなんかさ、ハンバーグって良い意味でだと思うんだけどちょっとバカっぽいところあるじゃないですか?若干。
大谷
そう!そこがいいのよ!
マキタ
そこがさ、自分がそこに下ろされるような感じもするんだけど、でも良いんだよね。
大谷
そう、それを今日はすごく言いたくてね。なんかその動物学の権威のそれこそ新宅先生が来たときに行ってたけどさ。人間って本来、全ての動物っていじめの行動原理があるっていう話ですよ。
いじめするもんなんですって、動物は。ただし仲直りする本能もあると。ところが今、やっぱコミュニケーションをすげーみんながはかっていって。上からの力で・・
例えば親が出て行っちゃって子どもが仲直りする機会を失わせているんじゃないか?みたいな話をしていたときに「面白いな」って。
そもそも人間って残酷な生きものじゃないですか?ホモサピエンスっていうのは生き物はいろんなものを制圧して。最近「多様性」なんて言っていろんなものを共有していく時代になっていっているよね?
同性愛者の方だったりとか、障害を持っているアスリートの人たちを見慣れてきて前よりもそういう差別みたいなものがどんどん緩やかになくなってる反面、
ネットの中とかでひとりこけた人を集中的に打っていくのは、もしかしたら本来人間が持っている狂気的なある種のそういうふうな暴力性をなんか置き換えているだけなんじゃないか?って思っちゃったの。
ずーっとそうやってあるもんなんじゃねえかね?って思ったときに「この風潮ちょっと危険だな」って思ったの。なんか1人の人をつるし上げて一斉にやる。
その人が正しい間違いっていうことよりもその風潮自体が。だから落語とかがなんでこの国の中で今も語り継がれている・・江戸時代にすげー発展したのはあれって要するにダメな人を認め合うってことでしょ?
落語に出てくる与太郎って人はさ、みんなダメなわけじゃん?それをみんなで笑い飛ばして、なんかこう緩やかにしちゃってなんとなく共有するみたいな。
その後に戦後でいうとクレージーキャッツが歌ってきた歌とかも、ダメなサラリーマンなわけじゃん?あの植木等さん。
でもなんかそれを代わりにクレージーキャッツがやってくれることによってそういう暴力的なものを押さえつける作業を・・本来「笑い」ってそういうもののような気がしてて。
マキタ
だからあれだよね?「ゆるし」だよね。
大谷
「ゆるし」って本来エンターテインメントの中にあっていいなと思ったときに、俺ハンバーグはさっきも言ったけど母ちゃんが作る玉ねぎが多いハンバーグは正直あんまり好きじゃなかったときあったわけ。マキタくんもそうじゃない?
マキタ
そうだったんです。
大谷
「ちょっと野暮ってえな」って。
マキタ
そう!野暮ったかったのよ!
大谷
お店で食ったらさ、ファミリーレストランとかもそうだけど何でもそうだけど美味いわけさ。ハンバーグって美味いわけ。その若いときってそっちに心が惹かれていくわけ。
ところが東京出て来て1人暮らしを始めるわけ。そしたら僕なんか下北沢通ってましたよ。まあマキタくんも好きだったでしょ?「サラダの店 マック」って。
マキタ
マック、美味い!うまーい、あれ大好き!
大谷
「サラダの店」とか言ってるのに、ハンバーグがうめえんだから!ゆるゆるのハンバーグね。ちょっとトマトケチャップ的なソースで。
それで「サラダの店 マック」っていうのは、スティーブ・マックイーンのファンだから「マック」なんですよ。スティーブ・マックイーンの写真なんかあってね、それ見て俺「大脱走」観に行ったぐらいだから。
マキタ
ああ、いいね。
大谷
食を通じて勉強しちゃうんだよ。その先に「キッチン南海」また美味いんだ!ふりかけがなぜか「ごましお」でさ、「ごましお」だよ!それまで3色ふりかけで1番残っていたやつ。
マキタ
最後まで残っちゃうやつだ、あれ。
大谷
実家だと、あれ1番残っていたやつ。それしか置いてないの!それによって「ごましお」に目覚めちゃって、再生工場だよ!南海だけにね。
マキタ
野村再生工場!上手いねえ(笑)
大谷
さらにその奥に行くと、左に「カウボーイ」っていう店があってね。ステーキ屋さんとハンバーグなんだけど、ここの400グラムのハンバーグ。
当時、僕が下積みやっていたときは有吉くんがバイトしていた。「電波少年」で行ったときに1番食いたいものが下北沢の「カウボーイ」のハンバーグだなんていうことを言ってた・・・美味いんだよー!
マキタ
あのハンバーグとならね、馬の鞍と交換してやってもいいです。
大谷
それでやっと19歳、20歳になって女性と初めてデートしたわけさ。それまでデートしたことなかった。グループ交際しかしたことなかったから。
行ったときに女子が「和風ハンバーグ」っつーのを頼むわけ。「そりゃねえよ」って俺は思った、俺は「和風ハンバーグ」は遠目に見ていて「あれはハンバーグじゃねえよ」って思ってたけど。女子が「好き」って言うなら合わせちゃう。
「じゃあ俺も一緒のを食べようかな」なんつって、初めて大根おろしの乗った「和風ハンバーグ」食ったときに、1口目食ったときに「これは俺の知っているハンバーグじゃねえ」と思ったけど、2口目には美味いんだよね。
マキタ
ハハハハハハ(笑)
大谷
それでちょっと25歳、26歳になって収入がちょっと増えてきたときにね。「ドイツハンブルグ風ハンバーグ」なんつーのがあるわけ!バッて見たらもうビーフがしっかり焼いてステーキみたいなやつさ。
ハングリータイガーとかもそうだよ、それを半分に切っちゃったりしてさ赤いわけ!
マキタ
ああ、中が赤いやつだ!
大谷
中が赤くて、ジューッてやって焼いて・・「こんなのハンバーグじゃないよ!こんな高級志向食べたいなんて言ってないよ!」って1口目食べたら「なんか肉が強すぎるな、仕方ねえ頼んだから」って、2口目食べたら・・・・・美味いんだよね。
マキタ
やっぱり、美味いんだ!2口目からなんだね、ハンバーグっていうのはね。
大谷
2口目からは全部美味いんだよ!ハンバーグ全部美味いの!で、今は俺はそれを考えたときに今、家の前でね・・この「キキマス!」って12時入りなんですよ、このニッポン放送に僕ら。
そうするとカミさんと2人でランチを食べようと思っても、11時半くらいからしかランチやってないんですよ。ギリギリ言っても11時45分には出なきゃ行けない。わずか15分しか。
お店でランチを食おうと思ったら夫婦でね、昼飯食いたいの。俺、カミさんとランチ食うの好きなのよ。なんか別に話が弾むわけじゃないの、ほとんどしゃべらねえのに。ただ一緒に食べているだけが楽しいんだけど。
家の前のところにある夜はおしゃれなカフェバーなんだけど、そこがランチ出しててさハンバーグが庶民的なオリジナルソースのハンバーグで箸で食うやつさ。
マキタ
ああ、良いね良いね「びっくりドンキー」みたいで。
大谷
美味いのよ。
マキタ
やっぱ美味いんだ!最初から美味いのね、これは。これは2口目からじゃない、最初から美味いんだ。
大谷
急いで食うハンバーグも美味いね(笑)
マキタ
そうね、ファストハンバーグね。
大谷
もちろん好きなハンバーグはあるんですよ!1番好きなハンバーグはある!だけど、基本ハンバーグって全部良いなって思っちゃうときあるわけ。
マキタ
気がついたら・・でもそれは分かるわー。
大谷
そう思ったらなんとなく今はマキタくんもビジュアル系バンドとかやってる。まあそれを少しお笑い寄りというか、そうするとビジュアル系を様式美として思っている人はちょっと快く思ってない人も。
マキタ
っていう人もいますわね。
大谷
僕でいくと、DJやってる。僕のDJって完全に今までのDJ文化を壊しているわけよ。だからそのDJ文化の人たちにしてみたら、すごい悪口も言ってくるし一部の人なんかは「なんだ、あんなのDJじゃねえよ」っていう人もいる。
今まではそういうときに俺は「いや、そんなこと言ってるけどこっちの方がフェスだったら盛り上がるし」とか言ってたけど。今はなんとなくそういうことを言う人の気持ちも・・
マキタ
だんだん分かってきた。
大谷
その人たちはその人たちで目指し、その人の文句も認めたいなとか。作ってきたことも認めたいなっていうのは俺、「超ハンバーグ的だな」って思うの。
マキタ
ハハハハハハハ、なんだ!その「超ハンバーグ的」っていう形容詞は!なんなんだよ!!分かるけど!!(笑)
大谷
分かるでしょ?(笑)なんかその人の言うこともちょっと分かるしなとかって。別に正しい間違いを出したくない自分がもう今あるのよ。好きなのはあるよ、好き嫌いはある。
ハンバーグもそうよ、好きなタイプはあるのよ。結局、俺は別に和風ハンバーグを食べないし。
マキタ
やっぱりデミが好きだと。
大谷
やっぱり、デミが・・目玉焼き乗ってるのが俺は好きなわけさ、いまだに。お恥ずかしい話。
マキタ
自分の中の保守は絶対あるわけだね。だけど他のものも?
大谷
保守はあるけど「認めたいじゃん」って思えるのが、ハンバーグの懐の深さのような気がしちゃってさ。
だから落語とかクレイジーキャッツみたいなもののような気がするんだよね。人はハンバーグって食べ物を発明して、どこかで浄化しようとしてんじゃねえかな?と思って。
だって今日来ているメールみんな違うよ。みんな違うけど、なんか俺読んでていつもの「グルメの迷宮」だったら「これ俺、分かんねえな」とかっていうのがあるけど、「それぞれまあ良いな」って。
マキタ
だからさ、1番美味いものとかっていう発想ってナンセンスじゃん?その中の究極的なハンバーグって今1番美味いとかトレンドとか1番っていう価値とかが全部「無」になる食べ物だよね?
大谷
そう!順位とかじゃないんだよ。だから「宇宙」だよね、全員優しい・・
マキタ
いよいよ宇宙に飛んで行っちゃうから、ちょっと待って!宇宙まで飛ばないで!!リスナーついて来れなくなるから!(笑)
大谷
そのハンバーグが好きだっていう気持ちを全部認めたいのよ!で、「そのハンバーグ違いますよね?煮込みハンバーグは肉団子じゃないですか!」っていうさっきメールがあったじゃん?あれも分かるのよ!
分かるっていう気持ちになっちゃうのよ。「それは違うよ!文句言っちゃいけないよ!」じゃなくて、「まあまあ、そう言いたくなる気持ちも分かるね」つって。
マキタ
何でも飲み込んでくれるね、優しいね。
大谷
そう!何でも飲み込んでくれるのが、優しさがハンバーグなんじゃねえかな?って。
マキタ
じゃあ、至らなかったかなあ?俺、煮込みハンバーグっていうのは俺はすごい「汁」が好きだから、「汁」も好きだしハンバーグも好きだし、その2つになっちゃったら「もったいねえじゃん!」とかって思って情報量が多いの、既に。
大谷
いや、俺も煮込みハンバーグを全然食べなかった。あの、しかもアルミホイルで包んだりとかしてるやつ!横で俺がたまたま見たやつはそれを食べてたんだよ。
「煮込みハンバーグなんかわざわざ頼むんだ」と思って、俺はデミ食ってますよ・・とか思っていたらその人最後にその残ったソースをアルミホイルの中にご飯を入れてさ・・
マキタ
ああ、エッチ!
大谷
それで1回閉じたんだよ、アルミホイルを1回閉じて軽蒸ししてるんだよ!
俺はそれ見たときに「認めるよ!」と。
マキタ
そりゃ認めるわ!その人すごい先輩だわ。
大谷
だからやっぱり「みんなハンバーグ食べてもう少し優しくなろうぜ」っていうことがやっぱり今日言いたかった。
マキタ
なるほどね。なんかさ、IQ下がる感じがいいよね?
大谷
みんなちょっとバカになれるっていうのがさ、だから間口の広さってそういうことじゃん?間口の広さ・・隙?
マキタ
そうだ!隙があるんだ。
大谷
ちゃんとパンパンって叩いているときに空気がさ、ハンバーグは隙があるんだよ!
マキタ
ただのこじつけじゃねえか、それ!今、思いついたやつだろ?(笑)
大谷
みんな優しくなろうということで曲聞いてもらいましょう。斉藤和義で「やさしくなりたい」
(了)
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