今回は、2012年11月23日放送「荒川強啓 デイ・キャッチ!」
「オープニング」を起こしたいと思います。
音声は配信期限を過ぎたため、ありません
荒川強啓(以下、強啓)
さて、番組冒頭の話題ですが。
先週末、岩手・宮城の取材に行って来たということは
もうご報告いたしましたが、今日はこの番組でもお馴染みになっていると思います。
岩手県は陸前高田で味噌やお醤油を作り続けて200年以上
八木澤商店の河野和義会長にお話しを伺ってまいりまいた。
八木澤商店は店も蔵も津波で流されまして
震災後はゼロからではなくマイナスからスタートだったわけですが
震災発生から1年8ヶ月経った今は、
小学校の跡地を買い取って6,000坪の土地に
土蔵風の、まさにお城のような大きな工場が3つ
さらに廃業した旅館を改築して本拠地となる事務所も作り上げたんです。
今回は、この新しい事務所でさらにお話しを
また前向きなお話しを伺うことが出来ました。
最初は震災から3ヶ月の頃にお会いして、
その時小さな4,5人入ったら窮屈なくらいのプレハブの
仮の事務所だったんですが、ついにここまで成し遂げました!
その八木澤商店の河野会長のお話聞いて下さい。
(インタビューここから)
強啓
いや、僕あの・・被災してその直後に自動車学校の仮事務所にお邪魔して
「ともかく働くということが無くちゃいけないんだ!」っていう
会長の強いお言葉と行動を見たときに
生意気ですけれども、この日をとっても楽しみに待ってたんです。
河野和義(陸前高田・八木澤商店会長:以下、河野)
ハハハ(笑)
僕も正直言ってこんなに早く本店が建ち、工場が建つと思ってなかった。
で、工場が正直言ってここまで出来たんだからゆっくりと試験運転してるんです。
いきなり仕込んで失敗するよりは、慎重に。
ここまで来たらこっから先は今までは無我夢中だけど、
こっから先は慎重に進みます。
強啓
でもやっぱり人の力って強いですね。
河野
人ですよ!
もうどれだけ感謝していいかわかんないぐらい皆さんに助けられて。
この本店だって詳しくしゃべったら大変なぐらい皆さんのご厚意で。
・・・みんな寄付だもん。
強啓
寄付?
河野
「使って下さい!」って。
これだって、これだってみんなプレゼントです。
強啓
会長がご自分で生きていかなきゃいけないんだ。
社員と共に進んで行かなきゃいけないんだという
ご自分の発信をされてるんですが、
陸前高田の復興そっちもやはり目配せされていると思うんですが。
河野
特に自分が住んでいた地域、陸前高田市気仙町今泉地域は
一時、住宅移転協議会の臨時の会長をやってましたけど、
僕が「これ10年も20年もかかるんだから
年寄りたちが集まって考えるよりも小学生や中学生の親たちが
本当にやる気になって逃げるんじゃなくて捨てるんじゃなくて
この集落を」って。
今盛り上がって、僕がバトンタッチしたんです。
で、若い人の会にして代表理事にして僕幹事。
会議をするでしょ?最後に幹事講評っつって
「夢は大いに描こう、元あった通りに町づくりしようとするな!」って
真っ白いキャンバスを与えられたんだからそこに自由に。
だけど、形はあるものは全て流されたけど、
歴史は残っているんだからその歴史に乗っ取った町づくり。
で、「大いにホラを吹け」って言ったの。
「この会議は楽しくなきゃダメ!」って。
そういう幹事講評を。
強啓
ここまでの話の中で、今日に限らず
ずーっと会長とこうしてゆっくりとした時間の中で
お話しを頂戴している中でね、いつも思っていたこと何ですが。
会長の口から政治の話は一つも聞きませんね。
政治家を動かしたというのも聞きませんね。
河野
今ここに至っては一番アテにならない人種だと思ってる。
それに腹立てると自分が惨めになる。
何故惨めになるか?っていうと選んだのは俺たちだから。
だから政治家じゃなくて、むしろボランティアで。
一所懸命、学校の先生でも大学の先生でも何でももう
身を削って一緒に来て一緒になって喧々囂々議論しながら、
その中に政治家は一人も入ってないんです。
強啓
あてにならない?
河野
解散でも政権交代でも勝手にやっておくれ。
今度は落ち着いたらじーっと見てて、
本当にいい人を選び出す時期が来るだろうけど、
いま自分のところを立て直すんで精一杯でそこまで目が届かない。
与党だ野党だ何党だカニ党だって言ってる暇あるか!
超党派でこの復興を考えましょうという国会議員が一人でも
出てこないかな?と思ったの。
一人も出てこない!
もう自分でやれるところまでやった方がいい。
そしたらすんごい応援が来るから。
国会議員なんかの力より遥かにすごい民間の力が
「こうしてあげる」「ああしてあげる」って。
強啓
3.11以前の会長、今の会長、違いはありますか?
河野
価値観変わりました。
強啓
具体的にはどういうことでしょう?
河野
一つでも売るものが商品があったら、商売・商いが出来るんだよ!
やる気さえあれば。
うち震災前に150から160アイテム商品群があって
簡単に言うと、そのとき毎月の売り上げが落っ込んだの上がったので一喜一憂して。
去年の5月2日、52日目にOEMで商品が出来たでしょ?
その時4アイテムですよ。
その4アイテムのときに嘆きながら商売するのと、
「4つもあるぞ!」って「前向こう!」って
かなり同じ4つでも意味が違うでしょ?
「ダメだ!ダメだ!」ってマイナス発想して
人の・・国だとか県の助けばかりアテにして
議員さんの悪口言ったり、役所の悪口言ったりしてたんじゃ前に進めない。
もう評論家はやめですよ!
明るい人たちって何かをやり始めている、自分で。
花壇を作り始めてる人もいれば、共同畑を作り始めてる人もいれば。
ブツブツブツブツ文句ばっかり言ってる人は何にもしてない人。
強啓
随分、考え方は変わるもんなんですね。
河野
変わりましたから、私が。
強啓
現実を直視するとそうなるんですね。
河野
だって地獄見ちゃったんだから。
去年の3月まで高校生だった子を入れちゃって
でも普通に考えたら、もし震災が無かったらまだ1年ちょっとでしょ?
まだ見習いだと思うよ。
見習い扱いなんかしてるゆとりなんか無えんだもん。
「失敗してもいいからやれ!」
何度も失敗しましたよ、だから成長したんだ。
今、まだたった1年しか経ってない新入社員がもう
ベテランみたいな顔してるよ。
やっぱり任せるということの大事さも
俺って人間は任せきれなかった、せがれにしたって何にしたって。
ワンマン社長だったから、いま任せられる。
任せたほうが人間成長する。
で、任せてだけど、伸ばしながら・・
「失敗するならああしろ!こうしろ!」って言いたい時あるの。
でもこれぐらいの失敗をした方がいいなって。
何でだと思います?
これぐらいの失敗だと命まで取られない。
「命」だって開き直り(笑)
強啓
地獄を見たというのはそういうことなんですね。
河野
そうです、だから地獄を見て這い上がるのに
人の助けを待ってる人は下手すると落ちるね、崖から。
待ってるだけじゃ、登る努力をしてるから
そこへ綱が下りてきたり人の手が伸びてきたりするんじゃないですか?
奇跡って前向きな人にしか起きない。
後ろ向き・マイナス発想の人には奇跡は起きてこないと思う。
小さくてもいいから、プラス発想をしていけば
それがスパイラルで少しずつ登って来るよって。
こんなことやってんの(笑)
(了)
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