「メキキの聞き耳」エマミ・シュン・サラミさんの回を
起こしたいと思います。
音声はこちらから
強啓
よろしくお願いします。
何ですって？「サラミくんと読売巨人軍激動の１０年」って？
どっちが激動だったの？
サラミ
いえいえ、巨人は激動だったと思うんですけども。
タイトルだけ聞いたら清武さんが出した暴露本みたいな感じなんですけど（笑）
全然違うんです、あの・・はい。
強啓
そしてその・・サラミくんが１０年受け続けていると・・
サラミ
まぁ入団テストですよね。
強啓
ちょっと確認していいですか？
サラミくんは少年時代から野球はずーっとやっていた少年だったの？
サラミ
いやいや、１回もやったことないですね、はい。
強啓
もしもーし。
もしもーし、それで入団テスト受けに行くっていうのはどういう事？
サラミ
いやいやまぁまぁ・・一応イラン時代は・・
小学校時代はクリケットをたしなんでたんですけど。
一応やってたんですけど、日本の高校じゃバレー部だったんですけど。
まぁただ一応毎年、外野手で受けさせていただいていた・・。
強啓
外野手でいってたのね。
入団テストっていうのはどういう内容なの？
サラミ
まず最初に朝１０時に読売巨人軍の２軍・・よみうりランド前ってのが
京王線で行ったところにあるんですけど。
そこに１０時に受付で名前と最終学歴と年齢を書いてゼッケンを貰うんですよ。
まぁ一応年齢制限とかも２３歳までってなってるんですけど、
毎年僕は、１８歳って書いて出してるんで、はい。
強啓
あー、１８歳から年を取ってないの？１０年間。
サラミ
そうですね、はい。
アイドルじみたことやってるんですけど。
テスト内容はストレッチと本番のテストが５０ｍ走と遠投ですね。
５０ｍ走は６秒切らないといけなくて、
遠投はちょうど２軍スタジアムがホームベースからスタンドまで９０ｍなんですよ。
それを超えなきゃいけないっていうのが合格要項ですね、１次試験の。
強啓
で、僕はどうなの？
サラミ
まぁ一応５０ｍ走で６秒切らなきゃいけないんですけど。
去年のタイムが８秒３っていう・・はい。
強啓
ああ・・８秒ね・・。
サラミ
ただ１回６年くらい前ですかね？
コンディションすごい整えて行ったら６秒３が出て、
なんかウサインボルトモデルのスニーカーとか履いてったら
すごいタイムが出て、全体で２位に食い込んだんですけど。
で、遠投で９０ｍを超えれば「受かるぞ！」ってなった時に
スタンドまで届かなきゃいけないですよね？
ただ、思いっきり投げたらセカンドベースまで届かなくて（笑）
強啓
ハハハハハ、何だろそれ（笑）
それもう盗塁でタッチアウトも出来ないよ！
サラミ
火を吹くライナーのような・・
当たってたらアウトになってましたね・・。
まぁまぁ色々なんかやってて、
入団テストにもいろいろ変化みたいなのがあるんですよね。
例えば、今年の入団テストがちょうど行ったら受験生のムードがすごい悪いんですよね。
沈んでて、なんかヒソヒソ聞こえてくるんですけど。
「清武さんがいなくなって、いたいなー」つって。
「俺たち、生え抜きを大事にしてくれたじゃん！」みたいな。
いやお前らまだ生えてもいないよ！っていうような（笑）
強啓
ちょっと待って！
そうするとずっと試験を受け続けている人も「生え抜き」と言われているわけね？
サラミ
まぁまぁそうですね。
種も蒔かれてないんですけど。
中にはそういう人もいるんですよね。
毎年受けに来る方で必ずこの巨人の入団テスト１番のゼッケンを
もらうために来る人、明らかに４０オーバーなんですけど、
その方とかもう一人僕より１０歳くらい年上の方なんですけど、
３年前に初めてストレッチに誘われまして、
「一緒にストレッチしようよ！」なんつって・・
強啓
ということは、それは顔なじみなの？
サラミ
顔なじみですね。
もう今年も会ったんですけど、第一声が
「今年もドラフト掛からなかったよー！」っつって（笑）
明るい方なんでいい人なんですけど・・。
強啓
そういうのも巨人軍関係者と言うの？
サラミ
まぁ一応関係ですね。
草の根から頑張ってらっしゃるから。
外にもやっぱり強いときとか・・巨人が強いと受験生が減ったりとか。
ちょっと一時期弱かった時期があるじゃないですか？
その時にガーッていつもの３倍くらい受け手に来てて。
「俺が巨人をなんとかしたる！」みたいな気合い入ってる人とか
中には無理目の女性を恋愛でボロボロになった今ならいけるんじゃないか？
みたいな下心で来てる人もいるんですけど。
ただ中にもコーチとかでも名物の方がいらっしゃって
松本匡史さん、元・青い稲妻盗塁王の方とかとにかく熱いんですよ！
もう僕なんか、あういうところって結構挨拶しっかりしてる人が多いかな？と思ったら
意外と挨拶しない人が多いんですよ。
そういうところで僕が大声で
「おはようございます！よろしくお願いします！」って言うと
松本匡史さんが「いや、君の声は勇気付けられるね！」つって。
「まるで人柄野球だよ！」なんて言ってくれて。
しかも僕、１年に１回しか野球やんないんで
グローブ持って行かないんですよ。
それで「一緒にキャッチボールやろう！」って言われた時に
「すいませんちょっとグローブ持ってないんですよ、すいません」って言ったら
「何言ってるんだよ！キューバとか行ったことある？
キューバにはね、グローブ持ってるやつは一人もいないよ！」つって
グローブを持ってない時点でね、君は今日来た子より勝ってるんだよ！」つって。
「だって君の国にだって野球はハングリーなんだろ？」って。
「いや、うちの国クリケットなのになぁ・・」なんて思って（笑）
強啓
熱いね！松本さん。
サラミ
いや、僕だけじゃないんですよ！
他の人とかも全力疾走でウォーミングアップで走ってるんですけど。
そこを松本匡史さんバーッて走ってって
「ももの上げ方が甘い！」とか言って、
いやこの人本気出したらどんだけ速いんだ！って。
もう６０歳くらいの人ですからね。
中には熱い思いを抱いて来る方も僕の外にもいらっしゃって
もう６年くらい前で一時期クーラーボックスにスポーツドリンクがいっぱいあって
それ何個でも持ってっていいよ！って時にけっこうみんな１本しか持って行かないけど
中には７，８本持っていってテストを受けない変なヤツとかいて。
ちょっと汚い路上生活風の人がいて、
「うわー、こいつもスポーツドリンク目当てかな？」と思ったら着替えだして
「この人受けるんだ！」と思ってちょっと話し掛けてみたら、
「テスト受けるんですか？」って言ったら、
「いやそうなんですよ、実は僕路上で生活してまして」って
やっぱそうなんだ！と思って「えっ！何でテストなんて受けるんですか？」って言ったら
「実はね、路上生活をしたら都内の高校が甲子園行くって」
新宿の西口のロータリーで住んでるんですけど、バスに乗り込むのを見て
「ああ、俺も昔野球部で一所懸命白球を追っかけてたな」
「あいつらみたいにもう一度ボールを追いかけたい！」つって
巨人受けに来て、
「じゃあ今度ヤクルトもあるんで、ヤクルトの入団テストも受けましょうよ！」つったら
「いや、僕はね路上で生活してるから
野球やるときくらい屋根のある球場でやりたいんだよ！」ってすごい熱いな！と思って。
強啓
ドームがやっぱり欲しいか！
来年どうすんの？
サラミ
今年はちょっとキツかったんで、
来年は受けるのは辞めようかと思ったんですけど
やっぱりあのグラウンドに立ちたい！っていうのがありまして
血がたぎるんでまた来年も受けちゃうんだろうな？と思うんですよね。
強啓
だめだこりゃ・・。
（了）
