堀井憲一郎が実践「Amazonランキングを上げてみた」

2011/11/03

キラ☆キラ 堀井憲一郎

t f B! P L
今回は、
2011年10月18日(火)小島慶子キラ☆キラ
堀井憲一郎さんのペラ☆ペラを起こしたいと思います。

『ねじれの国、日本』の発売に伴って行った
Amazonランキングを人為的に上げてみた様子が
語られています。


堀井憲一郎(以下、堀井)
堀井憲一郎のペラペラのコーナーですけども、
大きな目を見開いた小島さん!

小島慶子(以下、小島)
なんですか(笑)

堀井
小島さんの写真集と同時に、私の本も出ました。
『ねじれの国、日本』ということで、新潮新書でですね。



これまぁ本当に、日本論について書いて基本的なことで言うと、
外向け、外国向けの日本のかたちと
日本人が日本人だと思ってると事が違うというところとですね・・。

っていうことはつまり、日本人そのものは近代国家も嫌いだし、
国家そのものも嫌いだなっていう私は感覚的に自分はそうなので、
日本人全体的にそうなんじゃないかな?っていうかね。

村落共同体のような中で生きていければ、
いいんじゃないか?というような話を
割と読みやすく書いてますんで、
中身的にはそういうものではあるんですけれども。

これをですね、インターネット上の書店であるAmazon
売ってますわね。もちろん、売ってますけど。
Amazonっていうのは、今その本は全本のなかで、
何位で売れてますというランキングがご丁寧に全ランキングが出ますよね。

なんか60万位とか、100万位ぐらいなんかも出ちゃうんですけど(笑)
全部出るんですよ。これが先週の金曜日に売り出されたんだけど、
まぁ私の入稿が遅かったのもあって、絵とか写真とかAmazonに出なくて、
なかなか動きが遅かったんで、だいたい12万位くらいだったんですね。

小島
12万位?あー、そんなとこまで出るの?

堀井
で、昨日の夕方の時点で127,267位まで落ちてたんで、
ちょっと気の毒だって言うんで、一挙に買ってみようと!



これAmazonで自分で10冊買ってもダメなんです。ひとりの人が。
ひとりの人が10冊買ったとしても、1冊買ったことと同じ反応しかしなくて、
だから一応ここのディレクターとか、新潮社の担当とか、
関係無いのに、講談社の担当とか、あとうちのバイト6人(笑)
使って12人で一挙に買ってみました。
昨日の夜、6時過ぎです。

一番順位が落ちてた時が、127,267位だったのが、
12人で買うと、627位まで。

小島
ええええーーー(笑)
ええ、急上昇!

ビビる大木
上がり過ぎじゃないですか!

堀井
いや、そんなもんなんだよ!
12万位ということは、12万位と11万位と10万位の差が無いんだもん(笑)

たった12冊買ったら、627位に上がって、
その後1時間ごとに徐々に徐々に落ちてって、1時間前に3,900位
今見ると、4,000位くらいまで落ちちゃってると思うけど・・。

同時に、ちょっと前に出した
『いますぐ書け、の文章法』っていうのですね。
これは、1万位だったんですね。その時点で。
10,241位で、8冊買ったんですよ。
でもそれね、864位にしか上がらないというか・・。
1万位から864位ですね。8冊。



『いつだって大変な時代』これその前の7月に出てですね、
7,849位だったのが、4冊買いました。
そうすると、1,754位。
これ1,000位は超えない。4冊くらいだと。




小島
でも、本当数冊でそんなに何千とか何万も。

堀井
もっとあれですよ、『落語論』という新書があるんですけども、
これが、だいぶ前の新書なんで順位落ちてるんです。
213,102位でした。これ1冊だけ買いました。
1冊だけ自分で買ったら、29,072位。



『若者殺し・・』は、そこそこ売れてるんですけど、
13,560位だったのが、1冊買うとこれ半分くらいですね。
7,246位



小島
ええ、その順位の決まり方・・?

堀井
まぁこれはなんか、多分あるプログラミングをして、
人がやってるんじゃないと思います。
だからもう、ザーッとそういう何か、機械によって
やられてるだけのことだと思うので、そんな大した事じゃない。

これ昔ね、2年くらい前にも同じようなことをやったんですよ。
当時ねその時出てた『落語論』とかなんですけど。

『深夜食堂の勝手口』っていう、また深夜食堂をTBS深夜ドラマ化
なっとりますけど、その副読本を私が書いたんですけど、
これは2009年の暮れにやったんですね、もう2年前の暮れにやったんですけど、
この時ね、25冊買いっていうのをやりましたね。
25人同時買いに。1時間以内に。



例えば、『落語論』というのは、13,000位だったんですけれども、
154位まで上がりました。25冊で154位。
『深夜食堂の勝手口』は、もともと出た直後でドラマやってたんで、
売れてたんで323位、マンガ部門で323位ってすごい高いんですけど、
それで25冊買ったら、55位!

ところが、Amazonでそれくらい上がったところで、別にたいしたことは無い。
逆に、すごい売れてるのに25冊買っても、55位にしか上がらないんですよ!

で、Amazonなんて50位に入ってるAmazonの本って、
別に世の中の話題にもなんにもなるわけじゃない、別に。
なんでもないじゃないですか?

編集者としゃべってましたけど、10位以内に入ると、
現実的な書店が、フィードバックしてって、その店が持ってなかったら
並び出すことはあるけども、Amazonで10位以内に入らないと話題にはならないです。

インターネット上のお祭り騒ぎみたいなことになってしまって、
Amazon上で色んな評価が低い本であろうと、すごい普通に売れるし、
インターネットの世界だけで生きてると、そこがすごいでかいように思うけども、
実は、世の中の全然砂嵐も起こしてないような・・。
アリの巣さえも壊せない嵐程度しか起こせないような動きでしかないですよね。

ちなみに小島さんの写真集は、だいたいAmazonで
昨日の夜中見たら、232位から始まって、
263→254→249→244→254、だいたい250位前後を推移してるんですね。
これは、毎時間何冊か売れてますよ。



200何位っていうことは、1時間ごとに。
要するに、売れてない時間帯が1時間に1回無くはないけど、
2,3時間には、2,3冊は売れてると。

だから、2000位以内っていうのも、日に2,3冊売れてないと
2000位とか1000位とかってキープできないAmazonではね。

100何位っていうのは、日に10冊とか20冊とか売れてるわけですよ。
週でいくと、百何十冊売れてないと、そういう順位にならない。
ということは、トップって売れてる数ってものすごい数で、
やっぱり人為的には動かせない。動かせなさそうな気がするし、

23万位は1冊買えば、2万位に上がるけど、
2万位から2000位とかその辺までは人為的に動かせるけど、
さっき言った55位くらいが限度で、それより上に押し上げるのは基本的に無理なんですね。

小島
よくそんな実験思いつきましたね-!

堀井
俺、もともとランキングが好きなので、
このランキングなんだろう?と、ちょっとやれば・・。
放っといたら1時間ごとにね、100位ずつ落ちてくんだよ!自分の本が!
何かが上がってて、落とされていくんで、
それがなんか残念なので、よっしゃ!上げてみよう、いっぺん!って
上げると・・。

これは大変なんだよ、25人に頼むとなると、
昨日の12人に頼むのも、これ時間合わせないといけないんで、
「何時に買うんですか?」っていうメールに「6時15分から30分以内だ!」ってとか言って(笑)
「絶対にずらすな!」って、学生みんな12-3分の間にバァーと買ってくれて、
で、やったんですけどね。

小島
もう、ずんずん調査ですね。本当に(笑)

堀井
しかも、やって無意味って(笑)
おっきな海に石をボーンと投げて、波紋がパァーっと拡がっていく程度にしか
静まったら、「何してたのかなぁ?」ってね。
インターネット世界もそうですよ、結局ね・・。

小島
ねぇ、ネットの画面上で見るとね、
「大事件だ!」って思うけど・・。

堀井
思うけどね。実は全然!世の中動いてない、動いてない!

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