2011/12/31

紅白マイスター・寺坂直毅が語る「紅白・鉄板の名場面」

今回は、2011年11月18日(金)TBSラジオ「Dig」
DigTag「大根仁の言い逃げ番長」を起こします。


自宅で紅白のセットを自作で再現するほどの紅白マイスターであり百貨店マニア、
構成作家の寺坂直毅さんが紅白鉄板の名場面を語ります。


(最新1週間分しか、podcastがありませんので今回は音声リンクはありません)


大根
今日は本編も紅白がテーマだったので、
引き続き寺坂くんと紅白の名場面・珍場面を。

元々、寺坂と出会ったのが昔、岡宗くんっていう
テレビディレクターの相棒がいるんですけども、
(その人)とイベントをやってて、トークイベント。

そこで寺坂がゲストに来て面白映像を見せるみたいなことを
やってたんですよ。そこで持ちネタの紅白の名シーン・珍シーン、
名場面・珍場面みたいなのをよく流してて、鉄板で受けるんですよ、しかも。
何回こすっても、そんな・・そういったものをちょっとやってみましょう。

さっきの『仮面舞踏会』→『仮面ライダー』の話で・・。

寺坂
歌終わった後に少年隊のヒガシさんは大号泣をしてたらしいですよ。
衣装さんも集まって、もうその3分間、歌の3分間のためにすごいスタッフの方が動いて
初出場ですからすごいいろんな人が見てる舞台なのに、
『仮面ライダー』って言われてしまって、全員で悔し泣きをした・・。

BEST OF 少年隊


大根
会場爆笑だったからね(笑)

寺坂
そのあと加山雄三さんが鼻を擦りながら、
「いやいや緊張してしまったよ。
『仮面ライダー』じゃなくて『仮面舞踏会』だよねー」っていう
訂正があったと。

江藤
なるほど、そこをまた重々しくしてもねぇ・・。
そういったものがあるんですね、歴史も長いですし。

大根
なんかじゃあ、いくつか持ってきたんで、
曲を流しながらどんなシーンだったっていうのを
寺坂としていきましょうか?じゃあ1曲目を流していきましょうか?



はいこれは、『にくまれそうなNEWフェイス』吉川晃司
1985年第36回大会なんですけど、吉川晃司初出場にして
これ以降紅白に出ることはないというね、はい。
大事件を起こしたんです。




寺坂
NHK出入り禁止だったんです。
もう解禁されました。実際ご本人おっしゃってますから。

大根
これはどういった事件だったか?というのを・・。

寺坂
これはですね、何かしようとしたらしくギターを持って歌うんですけど、
歌終わりに火をつけて燃えたギターをステージに叩きつけたんですよ。

大根
またなんだろうね、ZIPPOオイル的なものをちょっとね・・。
まぁギターを燃やすっていうのは、ジミ・ヘンドリックスって
ロック界では有名なギタリストがいて、
よくステージ上でやってたパフォーマンスなんですけども。

吉川くんはデビューした時は、自分はもうロックスターのつもりで。
実際ロックスターだったからね、そのつもりで出てなんか
一発やらかそうと思ったんだろうね。
だから別にスタッフにも言ってないし。

江藤
リハーサルでもやらなかった・・。

大根
当然やんないよ。
で、火をつけただけじゃないんだよね?

寺坂
で、その時にシャンパンを吹いたんですよ。
「トワイヤァー!」みたいなことを言って(笑)

江藤
そんなのどこから出てきたんですか?

寺坂
オープニング走ってセンターに行くんですよ。
そこで鈴木健二が「尊敬する坂本龍馬のような歌手になりたいのです。
吉川晃司さん『にくまれそうなNEWフェイス』」って言ってる横で、

前を「トワイヤァー!」って言ってシャンパンを吹くんですよ!
そしたらそのシャンパンがステージにいらっしゃった村田英雄先生の着物にかかって、
村田先生がちょっと出られまして、ステージが水浸しになっちゃったんですよ。

その影響で2曲後のシブがき隊の『スシ食いねェ!』でフッくんがズッこけるっていう
転倒しちゃうんです。フレームアウトしちゃうんです、急に。
しかもそのギター燃やした後が河合奈保子さんの『デビュー』っていう歌だったんですけど、
歌がメドレーみたいな感じだったので、
吉川さんが終わったらすぐ河合奈保子さんのイントロだったので、
全く歌えないっていう、河合奈保子さんが立ち往生しちゃう。

大根
ギターに火をつけて騒いでるんで。
びっくりしちゃって(笑)

寺坂
スクール・メイツがボンボン持ったまま「どうした?どうした?」って
ずっと立ち止まって、そのまま去っていくっていう・・。
何だったんだこれは?っていう(笑)
夢でも見てるんじゃないか?っていう素晴らしいステージ!

大根
もうとんだお騒がせ野郎だったんですよ!

江藤
26年前にそんなことが行われてたんですね。
それ以来、紅白出てないんだ・・。

大根
面白かったねぇ、はい。
これが吉川晃司の1985年の出来事だったんですけどね。
じゃあ続いてはこちらです。



これは、ちあきなおみさんの『夜へ急ぐ人』という1977年・第28回大会。
これは主に俺の思い出なんだけど、
俺9歳だから、小学校2年か3年の頃ですかねぇ。

これがねちょっとネットとかで調べればすぐ出てきますんで
見て欲しいんですけど、3分くらいのパフォーマンスだよね?
もうね後半の形相がすごいんですよ!!

いやいやいや顔が!もちろんちあきなおみさんっていうのは、
曲をひとつの芝居としてその歌のキャラクターになりきって歌う人だから、
どの曲もなんか一つのお芝居を見てるような気持ちになるんですけど。

この曲におけるちあきなおみさんのパフォーマンス、
髪をこう掻き振り乱しながらカメラ目線でね、訴えるその表情に
本当に俺怖くて(笑)

寺坂
歌最後のところで「ウウッーウワァ!」って言うんですよ。
で終わった後に山川静夫さんが
「恐ろしい歌ですね」っていう(笑)

大根
まぁ女の念みたいな歌ではあるんだけど、
ちょっと聞いてみましょうかね、しばらく。


大根
この辺からなんですけど、「おいで おいで」って
カメラ目線でこう手を伸ばしながら、
なんか魔界へ引きこまれそうな、「怖い!」って(笑)

まぁ大人になってから、ちあきなおみの素晴らしさは分かるんですけど、
でもなんかこういう歌手がいなくなったね。

寺坂
そうですよね、ちあきさんは必ず紅白では魅せるんですよ。
感動させる人だったんですけど惜しいですよね。
みたいですよね、もっと。

江藤
寺坂さんは自分が生まれる前の紅白ももう何でも知ってるんですか?

寺坂
これ再放送されてたんで、この昭和52年の回は。
それで僕も見てました。


江藤
なるほどね、ちょっと今驚いちゃいました。

大根
えーと次の曲に行く前に・・。

寺坂
曲紹介を。
あの私が喋り出したら曲を流してくださいね。

江藤
あの当時の再現をしてくれるってことですね。

寺坂
サイン出しますので。
「つい先日、日本歌謡大賞を受賞された森進一さん、
つい先程日本レコード大賞を受賞されました。
その森さんに歌って頂きます。青春の日々は遠く悲しく
いつか思い出の海へと帰って行きます。1974年のさすらいの思いを
この1曲に込めて白組の『襟裳岬』を聞いて頂きましょう」



大根
これは1974年・第25回大会においてこの曲の中で
ある事件があったと。

寺坂
そうなんですよ、これはレコ大も取って大トリ、
初めての森進一さんの大トリなんですけど、
スーツなんですけど、チャックが全開だったんですよ。ズボンのチャックが。
おじぎするときに白いパンツが見えたんですよ。

江藤
あ、そこまで分かっちゃったんだ!

寺坂
はい。
で、間奏の部分で橋幸夫さん北島三郎さんが
「お、頑張ってんな!」みたいな感じで森さんの前の方に来て
ズボンのチャックをキッって上げてあげて、で戻るって。
「顔晴ってるんじゃないか!」って肩を叩く振りをして(笑)

江藤
それは元々の演出だったんですか?

寺坂
違う!違う!ハプニング!
「あいつ、開いてるよ!」って。

大根
なんかよくある白組の歌手が周り囲んで聞いてる。
で途中で誰が気づくんだっけ?

寺坂
多分、橋幸夫さんじゃないかな?

大根
「あいつやばい!チャック開いてる!」みたいな。

寺坂
で、何事もなかったかのように2番に入るんですけど。
赤組を見ると和田アキ子さんだけが「チャック開いてるわよ」って
ザ・ピーナッツとかに話しかけるっていう(笑)

みんなおとなしく見てるのに、
アッコさんだけが「開いてる!開いてる!」って
さすがアッコさんらしいって感じですね。


江藤
昔はレコード大賞は、31日だったんですもんね。
そうかそうかそっか。

大根
今年は30日、ここTBSのね。
昔は31日は、レコ大・紅白ってのは・・。

寺坂
だからチェッカーズさんは当時帝国劇場かな?
レコ大終わってNHKホールまで信号が青だったらしいですよ。

大根
へー、警察が協力したんだ。

寺坂
そうなんです、これは有名な話なんですけど。
当時はパトカーが先導したパターンもあったらしいです、岩崎宏美さんの話では。
それぐらい紅白とレコ大はすごかった、国あげてのお祭りでした。

大根
まぁそうだよね。
当然NHKホールでやるわけじゃない?
NHKホールって行ったことある?
舞台袖とかさぁ紅白仕様なんだよね、やっぱり。

寺坂
ものすごい広いんですよ。
多分ホールの日本で一番いいホールだって言われてると
聞いたことがあります。

江藤
紅白のためにもう作られてる。

大根
袖とかも深いしね、地下もあるし。

寺坂
セリもたくさんあるし。

大根
楽屋もいっぱいあるし、バックステージびっくりするよNHKって。
はい、じゃあ続いて参りましょうか。

続いてこの曲を。



これは吉田拓郎の『外は白い雪の夜』という曲なんですけど。
まぁ紅白ってサプライズとか絶対でないだろうって言われている人たち、
いわゆるロック系の人とか、拓郎とかも今ではいっぱい出てますよ。
年をとって開き直ったのか何なのかは分かんないですけども(笑)

昔はテレビに出ないことで有名だったんです。
ましてや紅白みたいなね、メジャーな場には絶対出てこなかったわけなんですけども。
でもこの1994年の第45回大会に拓郎が初めて出たんですけど。

で、拓郎って元々フォークシンガーで自作自演というか
自分の作詞作曲の曲で売れた曲ですけど、
紅白で何歌うのかな?と思ったら、これ作詞・松本隆ですよね。
作曲も違ったっけ?

寺坂
作曲は拓郎さんだったと思います。

大根
人の書いた詞で出るんだ!ってまずビックリして、
でもねこの演奏はね、またこの曲すごい長くて男女の別れ際をこう
それぞれ男の目線・女の目線で歌い分けてる。
1番は男の目線、2番は女の目線、3番は男、4番は女みたいな感じで、
喫茶店でいよいよ別れる二人、「色々あったよなぁ」みたいな。
で、外は白い雪が降ってるみたいな曲なんだけど。
7分くらいあったんだっけ?6分半くらいあったんだっけ?

寺坂
相当長いです、そのくらいですね。

大根
当時、この時までは紅白の最長曲だよね?

寺坂
そうです、1曲ではそうです。
それまで長渕さんが16分っていうのがありましたけど、
3曲ぐらいで16分だったもんですから、1曲では長いですね。

江藤
じゃあ吉田さんこの時フルコーラスずっと歌った?

大根
やった。ものすごいバンドでね。
ギターが高中正義っていうまぁ名ギタリスト。
ベースは吉田建だったかな?
トランペットで日野皓正、ピアノは宮川先生が弾いてて、
ドラムが日野さんの弟だったかな?
とにかくすごいバンドだった!!

寺坂
渡辺香津美さんとか。
コーラスが前川清さん、五木ひろしさん、森進一さんっていう。

大根
そうなんですよ。
ちなみにさっき紹介した『襟裳岬』っていうのは吉田拓郎の曲なんですね。
これは俺、感動しましたね。
紅白の中で一番の名シーンって俺はこの吉田拓郎の『外は白い雪の夜』
演奏と歌が何より素晴らしかった!

寺坂
この時の古舘さんの紹介も良くて、
「この方のコンサートに行くと、
40代・50代の男性がボロボロと涙を流していらっしゃいます。
私はあえてこう言います、『拓郎』」っていうんですよ(笑)

で、上沼恵美子さんが「フゥー!」って言うんですよ、それがね粋なんですよ。
そのあえて「『外は白い雪の夜』です、どうぞ!」ではないんです!
「拓郎」「フゥー!」っていうそれが粋で。
まぁ感動を誘うんですね。

江藤
それってもう元々そう呼ぶって決まってるものなんですか・・?

寺坂
古舘さんはアドリブだったと思いますよ。
色々ね、前日に台本書いて。

江藤
上沼さんの「フゥー!」も?

寺坂
上沼さんはアドリブです。

大根
古舘さんは何年?何回くらいやったの?

寺坂
3回やりました。

大根
その頃、俺古舘さんと結構仕事してて、
やっぱりその紅白の曲紹介はすごい気合を入れて
座付きの放送作家とか秋元康さんとかも一緒に入って
曲紹介をすごく考えてましたよ。
なんだっけ?凄い面白かったの、
美川憲一の何かに咲いた毒キノコみたいなのあったねぇ。

寺坂
「黄泉の国に咲いた毒キノコ、ああ幸せになりたい!」っていうのがあるんですよ(笑)

大根
ちょっとねいくつかギャグを毎回どっかで入れてくるっていう・・。
古舘さんと上沼さんのコンビは良かったよねぇ。

寺坂
2年間続きましたけど、良かったですねぇ。

大根
そうそう、司会っていう目線でも紅白って寺坂楽しんでるじゃない?

寺坂
そうですね。

江藤
ベストオブ司会は?

寺坂
僕、中居正広さんです。
ダントツ中居正広さん!

江藤
えーと、続きましたよね?

寺坂
57・58・59・60、5回やってますね。
その前もやってます。
やっぱあの方が紅白をすごく理解して
紅白っていうのがどういうものか?ってのをすごくわかって
実はやってらっしゃると思います。

大根
具体的には?

寺坂
例えばですね、色々あるんですけどね。
中村中さんが出られましたよね。
で、まぁ見た目が女性で、けど男性だっていう・・。
確かこれ茂木健一郎さんのブログで見たんですけど。
中村中さんの曲の時に放送時間がもう無くて、
本当は中村中さんこういう方ですよっていうVTRを見た後に、
中村中さん『友達の唄』って流れだったんです。



そしたら時間がないからVTRカットってなったんです。
そこで中居さん「いや、この中村さんの歌はVTRが無いと絶対ダメだから!」って
あえて「VTR御覧ください」って強引に振ったんです。

江藤
ああ、もう指示を聞かずに。

寺坂
「絶対ここはこういう風にやった方がいいから」ってフロアに指示したっていう。

江藤
カッコイイ

寺坂
あと鶴瓶さんは台本全然覚えてないから、鶴瓶さんの分全部覚えて、
鶴瓶さんと司会やったことがあるんですよ、紅白で。
その時に必ず中居さん、鶴瓶さんの腰を持ってるんです。
マイクを左手に持って、右手腰を当てるポーズをしてるんです。

江藤
テレビから見ると見えない位置に。

寺坂
見えないですね。なんか仲良さそうなポーズなんですけど。
必ず、もう曲紹介だよってとこは鶴瓶さんの背中を叩いてるんです。

江藤
へぇーーーー。

寺坂
そういう感じなんですよね。
これ色んな話が中井さんに関して言えばあります。

大根
まぁまぁいろんな見方が紅白にはあると、はい。
じゃあ続いて行きましょうか、続いてはこの曲ですどうぞ。


まぁまぁこのイントロはね、有名な北島三郎さんの『風雪ながれ旅』ですけれども。
これは何度も歌ってるでしょ?

寺坂
それはもう、5・6回ほど歌ってらっしゃいますね。

大根
これに関する名シーン。

寺坂
やっぱり、紙吹雪。

大根
うん、『風雪ながれ旅』。風雪だけあってね。

寺坂
そうですね、紅白名物。
しかもこれ全部ほぼ大トリで歌ってらっしゃって。
最後なんでステージを汚せるわけですよね。
だからものすごい大量の紙吹雪をサブちゃんに振らせて、
サブちゃんが何回か口の中に紙吹雪が入るんですよ。

けどサブちゃんの口の息でファッてこう紙吹雪が飛んでいくシーンがあるんです。
そこがカッコいいんです、また!!
で、「NHKは俺を山羊かと思ってるんだよね」ってそういうことをよくおっしゃって。

大根
まぁでもこれ映像で見ると・・。
これもまぁネットで調べれば出てくると思うんだけど、
尋常じゃない量なんだよ、本当に。

寺坂
尋常じゃなくて、大抵あのいつも尋常でないまま降って終わりで、
みんながこう紙吹雪の中を歩いてエンディングなんですけど、

一回すごい回があって、96年だったと思うんですけど。
振った後にステージの後方に巨大扇風機を置いてて、
歌い終わった瞬間にサブちゃんのバックから
もの凄い風をブワーッと当てるシーンがあるんですよ。

客席に紙吹雪が飛んでいくんです。
そこにサブちゃんのシルエットを当てて、
風雪に耐えるサブちゃんのシルエットが映るシーンがあって、
それがカッコイイんですよ!すごく。
サブちゃんの全面から紙吹雪がバッて出てきて、息が出来たのかな?という・・。

一回ね、軍手が落ちてきたことがあるんですよ(笑)
上から降らすじゃないですか?
そしたら美術さんの軍手がポッと落ちてくる瞬間がある。
第54回・2003年の時に、映ってます。

江藤
見たくない、見たくない!
そっかでもそういうところも生放送だから。

大根
サブちゃんと言えば他にもありますか?

寺坂
サブちゃんはですね、やはり『まつり』が毎回特徴だと思うんですけど
僕すごい好きな『まつり』、5回くらい歌ってるんですね。
好きな『まつり』が、第57回の『まつり』で。


最初ステージのセンターで歌うんですよ。
で、間奏部分で後にある階段を上がっていくんです。
階段を上がったところでその階段がエレベーターみたいに
グーンと高くせり上がるんですよ。

そこでサブちゃんが高い所から歌うんですけど、
その時のカット割りが凄く良くて。
サブちゃんがセンター、前の方から後ろに行くシーンの
背中を追うんですよ。

ここでサブちゃんはこの先も芸能生活を歩んでいくだぞ!っていう
思いが込められてるんですよ。
ディレクターさんの・・。あれ?あんまこれイマイチですかねぇ・・。

江藤
そうですねぇ・・。
あと映像見ないとわかんないっていうのもあるし・・。

寺坂
うちにDVDあります。

大根
今度行ってみれば?誘われたよ。

江藤
じゃあ郵送でお願いします(笑)

大根
まぁまぁ紅白カット割りはね、毎回俺も同じ職業として
やっぱ気になります。
ベタでありながら如何に格好良く見せるか?

寺坂
そうなんです。ベタなんですよ!
ベタなんだけど格好良くなきゃいけないっていう・・。

大根
色んな世代の、もちろんお年を召した方も見てらっしゃるから、
今時の手持ちの格好いいライブ中継風っていうのは無いですよ。
その分、ディレクションというか演出がしっかりしているというか・・。

江藤
決まってるんですね。

大根
じゃあ次、行きましょうか。
次の曲はこちらです。

はい、これはね都はるみさんの『夫婦坂』ですけどね。
まぁ紅白で引退というか、とりあえず休業するみたいな事をする
歌手というかシンガーの方、何人かいらっしゃって。
記憶に新しいところで、安室ちゃんとかね。

寺坂
そうですね、妊娠される時に紅白で最後。
絢香さんもそうでしたし。

大根
チェッカーズとかも意外とそうだよね。

寺坂
チェッカーズそうでした!
X JAPAN もそうですね。
東京ドーム終わって、NHKホールで最後っていう。

大根
そういった場でもあるんですけど、
都はるみさんは1984年・・。


寺坂
「普通のオバさんになります」っていう言葉を残して
紅白のこのステージで一時引退。
当時は引退という形だったんです。

大根
「普通のオバさんになります」っていうのは、
キャンディーズが解散した時に、
「普通の女の子に戻ります」の後で、
その都はるみ版の言葉なんですけど。

寺坂
で、客席からアンコールが起こったんですよ。
最後、都さんもう一回歌ってくれ!って。
で実は、当時の構成としては『夫婦坂』を歌い終わった後に、
みんなで一緒に『好きになった人』を歌うっていうのが流れだったんですよね。

ただ司会の鈴木健二アナウンサーが興奮をしてしまいまして、ここで。
そのちょっとアドリブで次の曲をつなげるんですよ。
ちょっとそれを今演じたいと思います。

じゃあここで「アンコール!」って感じで。

大根江藤
アンコール!アンコール!

寺坂
「皆さん!皆さん!ご静粛に願います。ご静粛に願います。
私の話を聞いて下さい。この皆さんの拍手は都さんへのアンコールを
期待するものだと思います。
しかしです!私はそれを都さんにお願いしました。
しかし都さんは拒否なさいまして、練習もしておりません。キーも合わせていません。
つまりそれは歌手としては歌わないと言うことです。
しかしです、私に1分間時間を下さい。今交渉してみます。
はるみさん、あなたの気持ちは良く分かる。
けどもこういう状況です。1曲歌う気力がありますか?
お願いします!お願いします!」

って言ったら偶然イントロが流れちゃうんです。
「これが都さんの最後の歌です。
皆さん一緒に歌いましょう、♪さよーうならー」って
鈴木さんが一番先に歌い出すんです(笑)

江藤
曲紹介でも無くもう自分で歌い出す(笑)

寺坂
みんなが「おぉそうか・・。歌おう」と思って(笑)
ただこの瞬間の視聴率が84%っていう。
この昭和59年っていうのが、70後半です、78%ぐらいが平均で。
最高がこのシーンの84%っていう、これを超えられないんですよ。

大根
当時の日本人、1億1千万ぐらいだとして、1億人くらい見てたっていうこと?
すごいね-。

寺坂
でこれ有名な話なんですけど。
歌い終わって総合司会の生方恵一アナウンサーが
「さぁもっともっとたくさんの拍手を美空・・」って言っちゃったんです。

都はるみさんを「美空・・。」って言ってしまって、
実はその方翌年NHKを辞められています。
色んな週刊誌のバッシングとかありまして・・。
一言のミスが・・。

生放送だよ人生は (双葉文庫)


大根
アナウンサーの大一番の舞台っていうはね、
何か今後あるかも知れないですよ!

江藤
いやそこに向けて私は日々頑張ります。

寺坂
そのシーンをひばりさんは家でご覧になってて、
浅丘ルリ子さんとご覧になってたらしく、
生方アナウンサーと仲良かったんですよ。
「あら、うぶちゃん変なこと言ってるわね」って言ってたらしいですよ(笑)

大根
あと、鈴木健二アナウンサーは何回司会やったんだっけ?

寺坂
3回、名場面が色々ありますよね。
森昌子さんの引退で、森昌子さんに顔を近づけ過ぎる(笑)
まぁけど、すごく上手くて曲紹介も上手いんですよ。

全部ねほぼアドリブなんです。
あの方はクイズ番組とかでも台本読まないで自分の頭で暗記して
全部やるんですよ。そういう方なんです。

で紅白も歌手の人にちょっとインタビューして
「あ、わかった」って言って曲紹介をサーッと言う
それが無茶苦茶格好いい紹介だったんですよ。
天才な方ですね。

大根
鉄板でウケるイベントとかで寺坂が持ってきた映像で、
森昌子引退のやつだっけ?
ずーっとこう肩を組んでるんですよ。
森昌子引退の一番の大舞台で。



寺坂
最後っていうシーンなんですけど、そこでこうすごい顔を近づけるんですね。
あのこれ実際、森昌子さんが言うには貧血、緊張しすぎて倒れそうになっちゃったと。
それで何故か白組司会の鈴木健二アナウンサーが腰を持ってあげるんですね。
それがまた週刊誌でなんかで色々叩かれたみたいですけど。
でそれを(当時の)旦那さんがジラッと見てるシーンがあるんですよ。
これがまた紅白の素晴らしいドラマティックなところですよね。

大根
うん今その情報何も無しでその映像見ると、
本当に単なるセクハラ親父にしか見えないんだけど(笑)

寺坂
とんでもない!鈴木さん今現役で元気で生きていらっしゃいますから。
お元気で僕尊敬している方なんで。

江藤
でもね確かに寺坂さん、
鈴木さんの紹介の部分が結構多かったですよね。

寺坂
さっき言ったのは山川静夫アナウンサーで、
山川さんと鈴木さんはちょっと微妙に違うんですよ。

大根
じゃあまぁ曲は流れないけど、なんかあれば・・。

寺坂
鈴木さんの細川たかしさんの『望郷じょんがら』っていう
三味線の音色に合わせて曲紹介するんですけど、
じゃあ(曲)あると思って下さい。



「僕は昨日北海道から出て来たばかりの歌手なのだ。
決しておごり高ぶってはいけない。
そう自分を戒めて生きてきた細川たかしさんが
芸能生活10年目にして出会ったスケール大きなこの曲
『望郷じょんから』津軽三味線84丁。その津軽は今小雪がちらついています。」
って歌い出すと。

これがねあの津軽の雪が降ってますよっていうのと、
NHKホールの渋谷の・・、渋谷と津軽が一体化したっていう曲紹介。

大根
なるほど(笑)

寺坂
あれ?困ってらっしゃる・・。
大丈夫ですか?

大根
大丈夫ですよ。
面白いねぇ、寺坂は本当に(笑)

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