2015/06/09

骨ストレッチ考案者・松村卓が語る「勝手に身体が楽な方法を求めていった、それが『コツをつかむ』」

今回は2015年6月8日放送「おはようパーソナリティ道場洋三です」
「健康道場」を起こしたいと思います。


道上洋三(以下、道上)
さあ今年の目標を私は「筋肉を鍛える」と言って数日後にですね。数日後っていうのは1月9日なんですが・・年始まって10日も経ってないよね(笑)ある先生と出会って目標を「骨を鍛える」に変更いたしました。

【前回分】
骨ストレッチ考案者・松村卓が語る「骨に意識をちょっと変えただけで動作が変わってくる」

吉田詩織(以下、吉田)
そうでした(笑)

道上
その先生というのがスポーツケア整体研究所を主宰する松村卓さんなんですが、『「筋肉」よりも「骨」を使え!』という本を出されまして100mの9秒87を未公認ながら出した桐生祥秀選手にも指導していたことがあるということで先日ABCのスタジオで実際に身体を動かしながらお話をうかがいました。


日常生活の中で活かせる家でも出来るというトレーニング方法から、女性が簡単にパワーアップできる護身術までいろんなお話をうかがいました。ぜひ皆さんもラジオの前で実際に身体を動かしながら聞いていただきたいと思うんですが・・

ただし、無理なさいませんようにね。ご自分の身体、体型に合わせてお願いしますよ。まずは1月にもお伝えした「骨ストレッチ」のおさらいでございます。

これはあのちょうど首の下にある鎖骨それから胸の下回りにある肋骨、そして背中の方にある肩甲骨この3つの骨が連動しているということで、その3つの骨を動かすストレッチなんですけれども・・

まずは右手なら右手の親指と小指をひっつけます・・ちょっとくっつきにくいですよ。で、右手の親指と小指をくっつけると、もう反対側の左手の方の親指と小指を右手の手首のこの骨の出っ張った骨の部分を挟むような形で持ちます。

これを胸の前に持ってくると「ニンニン」みたいな格好になります、忍者のね。分かっていただきました?親指と小指をくっつけて反対側の方の手の親指で右手の手首の出っ張ったところの骨の部分、手首ですよ。それを挟むような形で。これが基本的な形。

何故この筋肉のストレッチではなくて「骨ストレッチ」なのか?で、「骨ストレッチ」をするとどれくらい身体の動きが変わるか?というのをまず体験しました。

(収録部分ここから)

道上
いわゆる筋肉のストレッチより「骨ストレッチ」の方が大事だって思われたのはどこがきっかけなんですか?

松村卓(以下、松村)
そうですね、日本には素晴らしいメソッドがいっぱいありまして「野口体操」ってまた体操があるんです。野口三千三(のぐちみちぞう)さんって方、もう亡くなられてるんですけれども。その「野口体操」でやっていることが身体の重さが力になると。

身体の重さ、体重を全然使えてないと今の人たち。道上さん腰が悪いんだったらちょっとやって欲しいんですけど。普通「前屈」っていったら膝の裏を伸ばしません?

道上
はいはい、伸ばしますね。

松村
この時点で腰痛になります。

道上
なるの?



松村
はい、腰に負担がかかるので。で、たぶん歯を磨いているときに前傾しますよね?それで頭から起こしますよね?

道上
頭からまっすぐ起こす・・

松村
だいたいこうやって、フッとこう起きますよね?その瞬間、頭の重さが腰に負担が来てグキッてなります。

道上
いや、僕が腰が痛くなったのがそれなんです。学生のときに顔を洗ってフッとまっすぐになろうとした瞬間になんかずーっと長い練習で疲れていたのか、精神的にも疲れていたのかでグキッて言ったんですよ。

松村
僕も学生時代に身体が硬いんで、優しい先輩がいてですね(笑)押してくれるわけですよ。「曲げろー!曲げろ!」って言って。で、「切れそうです」って言っても「切ってもいいから曲げろ!」ってわけの分からないこと言われたんですけど(笑)

道上さんにやっていただいている「骨ストレッチ」の基本ポーズありますよね?親指・小指をくっつけて、右手首の尺骨(しゃっこつ)と橈骨(とうこつ)という出っ張った骨のところを左手の親指・小指で押さえますよね?

騙されたと思って、そのまんま前屈をしていただくとですね・・

道上
膝を曲げてですか?ずーっと頭から降りますよ。

松村
手の甲がつくはずですよ。

道上
つきますね。

松村
それは腕を制御して動かしにくくしたから体幹が自然に動こうとします。

道上
でもこれは膝を曲げているから前屈がつくんじゃないですか?

松村
じゃあまあ仮に伸ばしたままもう一度やっていただいて・・首の力を抜いて頭の重さを利用して・・でも指先ついてますよね?

道上
ああ、指先ついてますね。

松村
床に手をついたことないっていう人でもこれやっていたら、つきますね。

道上
たいがい最近、床についたことないですけどね。そしたら今までその筋肉のストレッチとかっていってずーっと伸ばしてたことってあれは何なんですか?

松村
申し訳ないですけど、意味が無いですね。

道上
意味が無い!?

吉田
えええーっ、ちょっと衝撃的です!

松村
ストレッチは身体をほぐして、これから運動しやすくするためにやるはずなのに。筋肉っていうのは曲げるには問題ないんですけど、伸びすぎると怪我するおそれが出てくるから「筋紡錘」っていうセンサーが脳にすぐ教えてですね、脳が「縮めろ!」って言われてまた筋肉が縮め始めるんですね。

だから道上さんが伸ばしたいと思っていても身体側では「縮めろ」っていう作用が出るので、ストレッチをやっても怪我の予防にはなりません。かえって怪我しやすくなります。

道上
そうすると運動を始める前は何がいいんですか?

松村
えーとまあ手前味噌ですけれども「骨ストレッチ」が今のところ一番いいかな?と。

道上
「骨ストレッチ」っていうのは前のこの番組でご紹介したんですけれども、手首のところを親指と小指で挟んで、これをやって手を回すとですね。今までやってたより肩が軽く回るんですよ。

松村
それは肩甲骨と鎖骨を使って腕を回しているので、初めて肩甲骨と鎖骨に腕がぶら下がってくれているから腕が船のイカリみたいになって楽に回るんですよね。

それを骨を無視して腕だけ回そうとするから四十肩・五十肩とか今のピッチャーが肘を壊しやすいのもそういうことなんですよね。筋肉でやろうとするのと、骨でやろうとするのはぜんぜん違うんですよね。

要するに、骨格を骨格のまま骨格の位置をずらさないで動くと力ってそんなにいらないんです。例えばちょっと実技でやってみましょうか?お手数ですが、もしよろしければ道上さん陸上経験者なので今までご自身がやってきたスタートの普通の構えをしていただいて「用意」で止めていただけますか?走らなくていいので。

道上
こうして右足を前にして、ブロックがあったとして。両手をついてブロックで足を合わせて右手と左手とこう合わせて・・

松村
「用意」でちょっと止めていただいて・・大変申し訳無いんですけど横から押すとちょっとブレませんか?

道上
ブレますね(笑)

松村
ところが走る前に1回両手の手のひらを上に上げて、そして下にすると。そのままスタートの。

道上
そのまんまさっきと同じようにスタートの位置について「用意」の・・。

松村
安定しますよね?もうこの時点で。全然微動だにしませんよね?

道上
ええーーっ!

松村
たったそれだけで・・

道上
それだけで!?

松村
それだけなんです。

道上
これはどういう理屈というか・・?

松村
これはまあ理屈は分からないんですよね。一応、私の師匠の甲野先生はこうすることによって鎖骨に刺激が入りやすいと。

道上
ほう、鎖骨に刺激が入るとどうなるんです?

松村
鎖骨っていうのは鎖骨とここに胸骨って胸の骨があります。それからこの肩甲骨。鎖骨はこの3つの骨とジョイント、つながっているので鎖骨が動けばこの3つの骨が動きます。

だから鎖骨に刺激が入るっていうことは骨格でそこに刺激が入っているから、骨格で今支えていたんで、道上さんの腕で支えているとプルプルとか余裕がないですけれども。それを骨格で支えていただくと余裕があるんですよね。

(収録部分ここまで)

道上
ははあ、なんかね。騙されているみたいなんですよ(笑)

吉田
本当に魔法みたいでした、なんか・・。

道上
特に短距離のスタートの構えの部分で行った。たった両手を一旦、空の方に向けてからそれでスタートの位置に入るんですね。

吉田
上に向けてから下に。

道上
上に向けてからスタートの手の構えにするわけですよ。手のひらを下になってね。それでも「用意」って言ったときには両手でお尻を上げて身体を支えるじゃないですか?普通にやったらちょっとフラついたりするんですけど、全然フラつかなかったですね。

吉田
ピタッと安定しましたね。

道上
はい、続けて聞いていたら要するに日本人は欧米人ほどの筋肉を持っていません。なのに身長150cmくらいの女性が・・この間も言いましたけど米俵を5俵、1俵が60kgですから5俵あると300kgですね。これを担げるという写真を見ましたよね?

あれは何故なのか?自然に「骨ストレッチ」が出来ていたからだっていう長年の農作業の経験の中からその骨を使って体を支えるということを知っていたからで、筋肉のトレーニングをやっているマッチョマンがですね、出来るか?っていうと出来ないんですよね。

つまり女性だろうが男性だろうが骨の使い方をマスターすると、筋肉をそんなに鍛えなくても一瞬で強い力が出せるということで。一瞬にして強い力が必要な場合って言えば女性が例えば身を取るときなんかどうでしょうか?

吉田
なんか痴漢に遭ったとかいうときに、自分で守らなあきませんもんね。自分のことを。

道上
その男性をノックアウト出来るパンチを打つ方法というのもちょっと教えてもらいましてね。ちょっと聞いて下さい。

(収録部分ここから)

松村
少なからずとも昔の・・やっぱり日本人というのは薪を割る、井戸を汲むそれから田植えをする、畑をするそれを筋肉でやっていたら、あんな長い時間重労働はまず無理ですよね。

道上
それは日本人が長い生活の中で自分たちで編み出してきたものなんですか?

松村
もう自然に、要は仕事で疲れたくないんですよ!遊びに行きたいんですよ(笑)だからチャッチャッチャって仕事を終わらせて、いかに疲れないでいくかということが大事なんですよね。

だからそこで効率を勝手に身体が楽な方法を求めていったのがいわゆるそれが僕はいつも言う「コツをつかんだ」「コツをつかむ」まあ要するに「骨ストレッチ」も骨をつかみながらやるんですけれども。

どうですか?もしよかったら、一瞬でプロ級のハードパンチが打てるぐらいのメソッドがあります。ちょっとこれだったらラジオでも分かると思うのでやってみます。

まずですね、僕の手のひらをパンチして下さい。もうちょっといいですよ。OKですこれを覚えてくださいね。そしたら左の親指・小指で鎖骨を挟むんですよ。まあ騙されたと思ってそのままパンチをしてください。そのまま、持ったままパンチ。

道上
ほう、全然違いますね。

松村
逆に女性がやっても同じなんです。道上さんが受けてあげれば。まず普通にパンチ。

吉田
はい、いきます。エイッ!

松村
それ覚えてくださいね。はい、もう1回やりましょう。じゃあ親指と小指で鎖骨を持っていただいて持ったままどうぞ。

吉田
(パンッ!!)

道上
いや、3倍くらい強くやったでしょ、今!

吉田
アハハハハ、違う!!むしろ楽です、こっちの方が。力抜いた状態で自分でもガツンッといったのが分かりました!

道上
来ましたよ、だって手のひら赤くなるよ。これ今のでいったら。

松村
でも、これ(鎖骨を挟んだ親指・小指)外していただいたら・・

吉田
じゃあもう1回打ちますね・・(ペチッ)、音が違う!ペチッて言う!

松村
それが骨身が入ったパンチ。

道上
骨が入ったパンチねえ、なるほど!

(収録部分ここまで)

道上
要するに左手で右の鎖骨を親指と小指で挟んで、右手でパンチを出すんですよね。そうすると普通のパンチの出し方と違ってくるっていう。「コツをつかむ」ってこのことだって言われて納得したんですけれど。

次は椅子から立ち上がるときについ「よっこいしょ」と言ってしまう。あるいは心の中で言ってる人、足の力が弱って片足で立つとふらつく人はこれちょっと聞いてみて下さい。

(収録部分ここから)

松村
親指っていうのはまずブレーキの指で小指がエンジン、でつなげるとニュートラルになるんですけど。僕は勝手に・・まあ間違っていたら笑って許して欲しいんですけど、小指が力が出るからプラスの電気じゃないかと。親指がマイナスじゃないかと。

それで押さえることによって何らかの刺激が骨に入るんじゃないか?と。

道上
なるほどね、あの僕たちだけではなくて身体が硬くなったり自分の身体が動かしにくくなった高齢の方にこの「骨ストレッチ」でけつまずいたりしないようなトレーニング方法っていうのがありますよね、きっと。

松村
あります、あります。

道上
毎日ちょっとずつ出来るようなことっていうのをちょっと教えていただけます?

松村
はい、2つあります。椅子から立つ練習を。道上さんちょっとその椅子で普段通り立ったり座ったり3回くらいやって欲しいんですけどね。

道上
1、2、3。

松村
ありがとうございます。お手数ですけどちょっと歩いていただけませんかね?重たくないですか?

道上
いや、重たいですね。

松村
重たいですね。何故か?というと、いま椅子から立ったときに太ももの前使っていらっしゃるんですよ。太ももの前というのはブレーキをつかさどる筋肉だからやればやるほどプレーキがかかる歩き方になるんですよ。

で、猫背の人ってお尻に力が入らなくなっているからいわゆる「よっこらしょ」としか立てませんね。そこでちょっと「骨ストレッチ」をやっていただくんですけど。座るまでは一緒なんですけど・・

右手の親指・小指くっつけて左の親指・小指で手首の骨グリグリ押さえますよね?中指が何か上に引っ張られる感じで、イメージ的にはロケット花火でヒュンッて感じですけど、そうするとこれを引っ張りながら立つと僕まっすぐ立っていません?

道上
ほうほう!

松村
お尻とかももの後ろハムストリングはエンジンなので、で勝手に鍛えられるんで。じゃあちょっとやってみましょうか?座るまで一緒ですよね。

道上
座るまでは一緒です。

松村
「骨ストレッチ」の基本ポーズをだいたい顔の前にして・・

道上
親指と小指を右手くっつけて、左手はこの右手の手首を親指と小指で挟んで・・

松村
この中指が上から引っ張られるアクセントと一緒に立ってみましょうか。

道上
右手の中指を天井の方に向けて、空に向かうという感じでヒュンと立つ。

松村
ほら、まっすぐ立ってますよね。このまま3回くらい続けます。

道上
1、2、3。

松村
立つの早いですよね(笑)

道上
立ち上がるの早いですね!

松村
じゃあ一度歩き比べてみませんか?

道上
「よっこらしょ」になりませんね。(歩く)

松村
ほら歩くの早いですよね(笑)

道上
この太ももの内側から前に足が出るという感じしますね、確かにね。

松村
もしよろしければ、もう一度腕なんか回してみていただくと、回し方大きくなってますよね?

道上
右手が大きく回りますね。左手はやっぱり硬いです。へえ。

松村
これも左右にやると。で、7月に文藝春秋さんから本がまた出るんですけど、そこでちょっと今、帝京平成大学の竹内京子先生という先生が発見してくれたんですけど。くるぶしの下をほぐすと大腰筋がほぐれて正座とかももの上がり方が楽になるんですね。
ゆるめる力 骨ストレッチ

道上
足のくるぶしですね。

松村
片足を膝立てて座るような形で座っていただきまして、くるぶしございますよね?内側・外側に。そしたら親指・小指をくっつけないでU字型磁石みたいにしていただいて、両手の。

道上
両手の親指と小指。

松村
第1関節の指の腹の部分で構いませんので、そこをくるぶしの下にさすって欲しいんですね。こういうふうに前後に。

吉田
さすってるだけですよね。

松村
そしたらなんか胸が膝につきやすくなったり、お尻が下がってくる感覚ありませんか?

道上
はい、ありますね。

松村
それ大腰筋がほぐれてますね。たったこれだけで。ちょっとお2人お立ちになっていただいて、そのさすった方の足を上げると・・

道上
楽に上がります。

松村
で、反対の足を上げていただくと・・

吉田
重いです。

松村
重いですね、もう1個はさすった方の足で片足立ちしていただくとお腹で支えている感じが分かると思うんですけど。

道上
分かります。

松村
さすってない方で立っていただくと・・ほら足先で立っているからフラフラしてますよね?

道上
同じように左足をさすったらいいわけですか?

松村
そういうことです、それをすると・・まあ両足をやってから座ったり正座をしたら分かるんですけど正座がすごい楽になります。それから足が上がりやすくなりますから、年配の方の転倒防止にすごい効果的です。

これでちょっとずつ毎日コツコツやっていただければ、お腹の大腰筋から緩むので背骨がすごい楽になるのと骨盤も楽になるので・・。これだれでも出来ますしね。

吉田
簡単ですね。

松村
それだけ骨格が上手く働いてインナーマッスルが立つ・歩く・座るを支えてくれている。これが本当に筋トレですよね。

見た目の筋肉をつけるというのはボディービルダーの方がやればいいんですけど。アスリートの人とか高齢者の方がやらなきゃいけないのは骨格を支えているインナーマッスルを動きながら・・固定してグーッとやるのじゃなくて動かしながら鍛えるってやらないと日常生活に活きませんよね?

道上
いやいや、やってみますか!ということで今日は初回のレッスンでございました。ありがとうございました。

松村
こちらこそ、ありがとうございました。

(収録部分ここまで)

(了)

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