今回は2016年2月25日放送「赤江珠緒 たまむすび」
「おもしろい大人」中野瑞樹さんの回を起こしたいと思います。
赤江珠緒(以下、赤江)
本日の「おもしろい大人」はフルーツ研究家の中野瑞樹さんです。はじめまして。
中野瑞樹(以下、中野)
はじめまして、こんにちは。
ピエール瀧(以下、瀧)
よろしくお願いします。
赤江
あらー、なんか爽やかな。
中野
ありがとうございます。
赤江
あっ、手が黄色い。手のひらが。全然色が違いますね。
瀧
これ何です?ちょっとオレンジ色しているじゃないですか!
中野
めちゃめちゃオレンジですよね?
赤江
やっぱり、ミカンを食べ過ぎると・・
中野
そう、今の時期は主食がこれやから。
瀧
冬場は主食がミカンになると、手がオレンジ色になるんですか?
中野
たくさん食べるとなりますね。「柑皮症」と言います。
瀧
何を楽しそうに言ってるんですか(笑)
赤江
すごい爽やかに「見てごらん」って(笑)
瀧
病気ではないんですね?
中野
病気ではないです、これはカロチンの色ですから。もう栄養満点!
赤江
カロチンがたくさん・・
中野
残っているということですね。
瀧
じゃあ栄養が皮膚に行き渡ってる。確かにきれいな手をしていらっしゃる。
赤江
本当!キメも細かくていらっしゃって、でも色がちょっと黄色。
中野
今は黄色ですね。
赤江
ってことは、時期によって色が変わる?
中野
変わります。夏ぐらいやと、こんなに黄色くないです。
瀧
ミカンの時期が終わったら、じゃあ僕らのような皮膚の色に?
中野
だんだんだんだん近づいてきます。私、水・お茶一切飲んでいないですから。この6年半、水・お茶もちろんお酒も一滴も飲んでないです。
瀧
本当にフルーツだけで!?
赤江
そうなの!
中野
正確には果実ですね。フルーツを中心に果実だけで生きてます。
赤江
この「瑞樹さん」っていうお名前も本名ですか?
中野
これは違います、これは芸名です。
赤江
あっそうですか、あまりにもピッタリだなと思って。フルーツ研究される方にと思って。
中野
付けたんです、アハハハハ(笑)
赤江
じゃあちょっとプロフィールご紹介いたします。中野瑞樹さんは1976年生まれの和歌山県ご出身。ですからもう同世代という感じですか?
子どものころに世界各地の動物の生態系について取り上げるTBSの「野生の王国」を観たことがきっかけで砂漠緑化の研究者を目指し京都大学農学部に進学されました。
その後2001年から4年間、東京大学工学部で教員として勤務している最中フルーツに興味を持ち。2004年よりフルーツの魅力を伝えるべくフルーツセミナーを開始。
2005年に東京大学を辞職し独立された後は2009年9月から「フルーツを食べ過ぎたらどうなるのか?」などフルーツの効果を身をもって調べるためフルーツ中心に果実だけの食生活実験を始められました。
そのフルーツだけの生活が各方面で注目され、現在「身体を張るフルーツ研究家」「スーパーフルーター」として数々のメディアや講演会で活躍されています。
いやだからもう、京都大学、東京大学と経ての今でございます。
中野
アホでしょ?
瀧
はい。
中野
教員してたのに辞めてるんですよ。周りからみんなに言われました「アホ!アホ!」って言われましたよ。
瀧
でもまあパッと見ね、そんな太ってはいらっしゃらないですね。細身の方で今日はスリーピースのスーツをきれいに着ていらっしゃるので。なんでしょう?・・なんか官僚の人みたいな感じがありますよね?
赤江
そうですね、あります。優しいお顔をされた官僚の方っていうような。じゃあ本当に今おっしゃったように果実と正確にはお塩のこの2つ。
中野
そうですね。
赤江
お水もお茶も飲んでない。
中野
一切飲んでないです。
瀧
喉、渇かないんですか?
中野
水分の多いフルーツ食べてるから、全然大丈夫です。むしろお茶とか水だと胃にストンと入っちゃうんですよ。だから、喉を潤したいところが潤わないんです。
瀧
ああ、なるほど。
中野
チャポンチャポンになるだけです、胃が。乾いているときこそ水分の多いフルーツです!夏場とかスイカ食べてみて下さい!もうすぐ潤いますよ!
瀧
じゃあその辺のとどまり方だったりとか、吸収具合もフルーツの水分は人間にとってよくできているっていう?
中野
ネチョってしているから、ストンと行かないんですよ。ここにへばりつくんですね、水分が。
赤江
喉のあたりにね。中野さんが2009年9月から食べていらっしゃるものですが、もちろんフルーツでいうと一般的なミカン・リンゴ・梨・桃などなどですね。
草系でいうと、イチゴ・メロン・スイカなどを召し上がっているんですが。フルーツ以外の果実としてアボカドと栗。加工品の梅干し、塩だけのものは召し上がっていると。
瀧
そうか、梅も果実ですからね。
赤江
果実野菜のトマト・オクラ・ピーマンとメロンの皮などのぬか漬けなど。
中野
スイカの皮、めちゃめちゃ美味しいですよ!
瀧
カブトムシじゃないんだから(笑)
中野
スイカの硬いところですよ!
瀧
白いところの更に外側の?
中野
白いところは浅漬けにいいです。外の硬いところはぬか漬けにバッチリです。めちゃめちゃ美味しい、コリコリしてて。メロンの皮も美味しい。
瀧
あそこ食べているんですか!?
中野
食べてます。
赤江
メロンの皮って、交差したような?
中野
しましまのところ。あみあみのところも食べてます。前は加熱調理してたんですよ、2011年の3月ぐらいまで。そのときには油炒めしてました。
赤江
そうですか。で、果実系の調味料としてコショウとか山椒、一味。冬は脂質補給のために果実系のオリーブオイルとココナッツオイルを採っている。
中野
今年は採ってないです。去年はちょっと採りましたけど、今年は果実油は採ってないです。
瀧
油も脂質に必要なのはやっぱりそうか、採らなくちゃいけない・・
中野
けどアボカドにけっこう脂質が入っているので大丈夫です。
瀧
そうなんですか、それは何なんですか?健康法なんですか?
中野
いや健康のために始めたんじゃないですよ。私もともと「砂漠の緑化」の研究者であって。どうやったら木を増やせるか?っていうのが目的でフルーツに興味を持ったんです。
赤江
じゃあ砂漠にフルーツを植えればいいじゃないかと思われたんですか?
中野
っていうか、世界ではどんどん木が減っていっているから。北海道と九州の面積分は毎年砂漠になり毎年森林伐採されていっているんです。
緑はこの地球からどんどん減っていっているんですよ。どうやったら木を増やせるか緑を増やせるかっていうのが私の昔からの研究テーマだったんです。
瀧
とりあえずじゃあそれで木をやると長くかかるし、果実がなるようなものだったら人の役にもすぐ役に立つし緑化的にいいんじゃないか?っていう。
中野
健康のために国連が「もっと食べなさい」って言っているんですよ、フルーツを。生のフルーツをガンの予防のために、糖尿病の予防のために、心臓疾患・肥満の防止のためにもっとフルーツを食べましょうって国連が言っているんです、WHOが。
赤江
実際やっぱり体型とかは変わられたんですか?
中野
変わりますよ、もともと70kgあったのが、今は52kgですよ。この実験はじめたときにウエストが73cmあったのが今は62cmですよ。フルーツは糖が多いから一部の人は「太る」とか。
瀧
「果糖」ってやつですよね。
中野
そう、「果糖」があるから中性脂肪増やすとか。じゃあ聞きたい「だから食べ過ぎないで」って言われるんですけど食べ過ぎた人をご存じですか?
瀧
フルーツを・・?フルーツ食べ過ぎた人はいない・・。
中野
じゃあ食べ過ぎって何グラムでしょう?
瀧
そうですね・・どこまで行ったら病気になっちゃうのかな?とかっていうところ。
中野
世界的にそういうふうな実験・データが一切ないんですよ。ないにも関わらずなんとなくフルーツはお菓子と同じように思われて、糖が多いと。だから「食べ過ぎたらあかんねやろ?」っていうふうに思われてしまっているんです。
でも日本ではフルーツは100gしか食べてないんですよ、生のフルーツ。20代から40代の方50gも食べていないんですよ。
瀧
毎日?
中野
毎日、1日あたり。世界では200gが当たり前。欧米では300~400g普通に食べてますよ。
瀧
そうか!ニューヨークとか朝、お姉さんがリンゴとかバナナとか。
赤江
日本なんか下手したら1日何のフルーツも食べないときもありますもんね。
中野
30代男性、38.9g。ほとんどの30代の男性は食べてないっていうことなんです。
瀧
まあ、そうかもしれないな。
中野
食べてないのに「食べ過ぎたらあかん」って言われることがあるわけですよね?おかしいでしょ?世界ではどんどんフルーツの消費が増えてて、健康のために「もっと食べましょう」って言っている。
でも日本ではどんどん下がっていっているんですよ。こんな国ないんですよ。それをなんとかしたい。しかもみんながもっと健康のためにフルーツを食べたら生産者さんたちが儲かるから木を植えてくれるんですよ、どんどんどんどん。
リンゴでもミカンでも、勝手に木を増やすことができるんですよ。最高でしょ?
瀧
しかも恩恵はすぐ受けられるわけですよね?50年経たないと使えない木だったらその間に「ちょっとな・・」ってなることもあるけど。1年2年で恩恵を受けられるんだったら「植えようかな?」って気になる。
中野
スイカとかメロンとかやったら数ヶ月ですよ!草系やから。私、水・お茶一切飲んでないじゃないですか?それは理由があるんです。
瀧
なんでです?
中野
今、1日1600人の子どもがあることが原因で死んでいるんです。世界の5最未満の死亡原因の第2位は下痢です。第1位は肺炎、第3位はマラリアなんですよ。
第2位は下痢なんですよ。汚い水を飲んでいるから子どもたちが亡くなってっているんですよ。
赤江
でもフルーツの中の水分だったら、きれいだと。
中野
しかも年間660万人の子どもが栄養失調が間接的・直接的原因で死んでいるんですね。栄養失調があるから、そういった肺炎とかマラリアとかにかかったら死んじゃうんですよ。
瀧
それをフルーツを食べてれば・・
中野
国連が20億人の方がビタミン・ミネラル不足や言うてるんですよ。ビタミン・ミネラル不足の解消にもつながるし、汚い水を飲まなくて済むわけですよ。
瀧
これフルーツの良いところをバンバン言ってくれますから、フルーツのいけないところ見つけようかなっていう気にもなってくるっていう(笑)
赤江
中野さん、もう絞ったら果汁が出そうな感じにさっきから見えますもんね。
瀧
そうね。歩くミックスジュースですよ。
赤江
でも私も1回タイに行ったときに1日ものすごいフルーツを食べて、そしたらですね私と母が旅をしていたんですけど歯ぐきがピンク色になったんです。真っピンクに「えっ!」と思ったことがありますけど、やっぱりあれはフルーツのせいですか?
中野
あのー、きれいになります。私、実は歯のこともけっこう・・そのために生のフルーツにこだわっているんです。加熱調理を一切していないのも歯のことが1つ原因なんですよ。
要するにデンプン質のものというのはどうしても歯の間にカスが残ってしまって歯肉炎になりやすいんですね。でもフルーツだけにするときれいになるんですよ。野生動物で歯肉炎になっている動物なんていないんですよ。
瀧
たしかに犬とかネコもなりますけど、カリカリ食べているとなりますもんね。
中野
ネコなんかはもともと肉食ですよ。犬は雑食です。多くのサルは果食なんですよ、私たちに近いゴリラとかオランウータンとか主食は果実です。ニホンザルも主食は果実ですからね。
瀧
いやデメリット、でもあるでしょ?
赤江
いやーとはいえ、デメリットあるでしょ?
中野
ある、ある。とにかく一緒に食べに行かれへん。
赤江
あっ人とね、お食事ができない。
中野
呼ばれても僕食べるものないのにお金だけ払わされるんですよ。
瀧
あー、確かにね。しかもお酒も飲まないし。お茶とかも飲まないのに。
中野
ただ座っているだけっていう。イタメシ屋さんだとトマトがあるのでトマトを出してもらいます。
瀧
カプレーゼとかじゃなく、トマトだけ食えって。力石じゃないですか、力石!
中野
ハハハハハ・・スポーツにフルーツはバッチリですよ!
瀧
バッチリですか!なんでも返してきますね、中野さん!(笑)
赤江
改めてフルーツそのものについてお話うかがっていきますが。題しまして・・
「スーパーフルーターに聞くフルーツの新知識」ということで中野さんのおすすめするフルーツの食べ方についてちょっと教えていただいて・・
瀧
そうですよ、ここまでは「なるほど!」と思ったけどじゃあ何をどう食べたらいいのかな?っていう、どっから始めたらいいの?っていう人のために。
中野
ちょうど今の季節は晩柑類って言ってちょっと皮の厚いミカン、温州ミカンも旬が終わってしまったので大きめの柑橘が多いですね。
赤江
ハッサクとか?
中野
はい、これらはデコポンとか「はるみ」とかっていうのは皮がむきやすいのでいけるんですけど。ハッサクとか甘夏とかあとちょっとこの「ムッキーちゃん」っていうのがあるんですけど。
瀧
「ムッキーちゃん」超便利なんですよ!
赤江
なに?「ムッキーちゃん」っていう・・道具があるんですね。
中野
皮むくの大変でしょ?ここのところ先っぽ出ているので、シュッとやると皮がすぐ取れます。
瀧
ほら、すぐむけるし。
赤江
ハッサクとかだと自分の親指をグリグリって入れていくイメージありましたけど。
瀧
で、しばらく親指入れたままにしときたくなるじゃないですか?(笑)
中野
なるなる!重たいけど(笑)
瀧
下手すると、しみちゃって。さかむけのところが。
赤江
さかむけだったら、やめなさいよ(笑)だけど「ムッキーちゃん」っていう道具があるんですね。
中野
ハッサクとか中の皮も厚いのでここでパッと切れるんですよ。
赤江
あっ、そういう中にも仕込みナイフみたいな。
瀧
苦いやつとか前歯でガジガジってやってむかなくちゃいけないじゃないですか?
赤江
あーーーっ!!やったやった!はいはいはい。
瀧
あれでむいたやつを「はい」って出すと「おいおいおい!」って思うじゃないですか?あれをこれでやったらすぐもう。
中野
ピエールさんすごいですね。硬い柑橘の場合はもう「ムッキーちゃん」がおすすめ。500円くらいで売っているので、もう一家に1つぐらい。
あと実は驚愕の数値が出ているんですよ、私の骨密度。なんと20歳の男性より3割増しです!
赤江
えっ、でもカルシウムとかなんかありますか?
瀧
とってなくないですか?
中野
お肉・魚一切とっていないんですよ!
瀧
牛乳も飲んでないでしょ?
中野
全く飲んでないですね。お医者さんも前ね測った時に「もうカスカスやろ?」と思われてたんですよ。で、骨密度はかってみたら「えっ!」って驚愕の数値が出たので声を上げてはりました。
「なんでやねん!」って、「間違えているのでもう1回測らせて下さい」ってジェルをちゃんと塗り直しますって言って、で同じ値が出たんですよ。2回測って。
瀧
じゃあ本当にその密度だ。
中野
3割増しですよ、ありえないですよ。どんだけカルシウムを取ってもせいぜい2,3パーセントって言われているんですよ。20歳の男性に比べて3割増しですからね。
赤江
それはなぜ?キンカン?キンカン?
中野
あのね、フルーツにはカルシウムが含まれているんですよ。特に多いのが柑橘の皮に多いんです。
赤江
皮にカルシウム!
中野
例えばレモンの皮とかスダチとかユズとか。
瀧
全部捨ててる、皮(笑)
中野
もったいない!特にリンゴに合う柑橘があるんですよ。
瀧
リンゴと一緒に取るといい柑橘類。
中野
ユズ、めっちゃ美味しいですから!
赤江
どうやって食べたらいいんですか?
中野
リンゴの場合はこうやって真ん中で切って・・
瀧
赤道切りですね。
赤江
縦じゃなくて横に切って。
中野
そしたら星が表れるんですよ、かわいいんですよ。あとは、スライスすればいいんです。お好みにサイズに。で、捨てるところがこれだけで済むんです。
赤江
かまぼこみたいになって。
中野
普通の切り方だと25gぐらい残します。わずか3gぐらいですよ、この切り方やと。
赤江
種の部分がね、少なくて済む。
中野
皮にこそ栄養が多いんです。ポリフェノールも多い、食物繊維が多い。でもみんな、ほかす(捨てる)でしょ?年配の方だと皮が硬いからって言うて食べへんでしょ?
瀧
「歯に引っ掛かるしさ」とかある。
中野
男性の方、「奥さんむいてくれたら食べるんやけど・・」ってこれやと、ものの数秒ですよ。
赤江
薄く切って、かまぼこみたいになってますから。
瀧
「うさぎ」みたいにしててくんないと、食う気になんないなやっぱり。
赤江
甘やかされてんのか!!(笑)
中野
これだとめっちゃ食べやすい、ここにユズ!香りが立つんですよ。しかも茶色くなりづらくなります。
赤江
酸化しづらい。
中野
ビタミンCが入っているから。リンゴにユズはめちゃめちゃ合うから、オススメです!1回かけてみて下さいリンゴにユズ。最高!
赤江
先生、キンカンはどうなったんです?
中野
あっ、キンカンって皮ごと食べるじゃないですか?皮にこそビタミンCとカルシウムが多いんですよ。で、キンカンって中に種入っているでしょ?種だけちょっと嫌なので・・
赤江
中のほうがすっぱいじゃないですか?
瀧
だから意外と皮だけガリガリってやって、中の実とかがグチャグチャになっちゃうからポイって捨てる、僕だいたい。
中野
これ良い切り方見つけました。ここを真ん中を半分に。
瀧
また赤道切り。
中野
種がちょっと入ってますわ、それでクルクルとすると・・
瀧
種を割り箸でチョンチョンって種だけ取っちゃいます。
中野
それで種がもう取れちゃって、このままでいけます。
瀧
これまた、全部食べちゃう?
中野
食べちゃう。
赤江
まるまる半分。
瀧
あっ、種入ってるとガリッガリッていうのがないから。
赤江
皮と一緒だったら中のすっぱいのも甘味があるから良いかも。
瀧
確かに皮と一緒だったら、イケる!それをやるためには種がネックだったけど、なるほど!
中野
これスイカもそうなんですよ。スイカも種がネックなんですよ。だからスイカも横に切って種を全部取り出すんですよね。種がなかったら本当に美味しく感じます。苦いもん、種は。種は食べられたくないから、苦くするんです。
赤江
やっぱり大事な部分ですからね、果物にとって。
瀧
「噛み砕くんじゃないよ!」っていう。
中野
先ほどデンプンもの、お米とかパンとかデンプンものでしょ?歯のすき間に入りやすいじゃないですか?これって種なんですよ。
もともとは食べて欲しくないので、消化が悪いんですよね。消化を良くするために炊いたりするわけです。
赤江
そうかそうか、そりゃそうだ。
瀧
なるほど、すごいな。
中野
もともと自然の状態で「食べてくれ」って言ってる食べ物はフルーツだけです。
赤江
じゃあそのフルーツの食べるタイミングも中野先生あると?
中野
めっちゃ大事ですよ。
瀧
そうなんですか?タイミング。
中野
フルーツって食後のデザートで食べる方が多いと思うんですよ。
赤江
食後っていうイメージありますね。
中野
あれがダメです。フルーツってカロリーが非常に少ないんですよ、野菜並みに。あと血糖値も空腹状態だったら血糖値を上げないんですよ。でも食後だったらかき回されてしまうので加算されてしまうんですよね。だからフルーツは空きっ腹で食べるのが基本です。
瀧
おやつに食べたりするぐらいがちょうど良いってこと?
中野
おやつだとだいたい食後に2時間半くらい空けていただきたいですね。胃の中の内容物が少なくなるときを見計らって。だから「先フル」せめて「先フル」。食事の一番先です。
でも結局3時間くらいかき回されてしまうので、できたら10分とか空ける「前フル」できれば「前フル」がオススメ!
瀧
「前説」みたいな感じの本当の番組が始まる前説の感じのフルーツ食べてくれる?っていう。
中野
そうです、それで10分と空ければ最高!消化が早いから。
瀧
で、客席が暖まったころに芸人さんたち登場!みたいな。
中野
めっちゃ笑える。そして朝一「水フル」、朝一番は一番喉が渇いてるから身体が乾燥しているからだから速やかに水分を採ってあげる必要がある。
瀧
寝起きなんてもうカラッカラですから本当、コップ1杯ガバッといきたいんですけど。
中野
水気の多いフルーツにして下さい。スイカとかミカンとかパイナップルとか水分の多いフルーツ、しみわたりますから!朝から。
瀧
しみていくのもゆっくりしみてて分かるなっていうくらいになる?
中野
そう、スポーツやっていると夏場暑いときとかにカラカラになるでしょ?あのときに水分の多いモモとか梨とか食べてみて下さい、冷やしたやつ。しみわたります!身体中に行き渡るのが分かります、グワーッと。
赤江
それ今(放送時2月・3月)、旬のオススメのフルーツって何ですか?
中野
イチゴと晩柑類ですね。例えば、この「はるみ」とか「はるみ」は比較的安いです。
赤江
「デコポン」の妹的品種。
瀧
わりと最近スーパーと行くと大きいミカン系、硬球くらいの大きさのミカンって種類も多いですもんね。
中野
あと、高級ミカンになるんですけど「甘平(かんぺい)」これは非常に甘くて実がしっかりしています。メジャーになってくると「せとか」ですね、「せとか」も非常に美味しいですね実が詰まっていて。
赤江
中野さんはね、6年続けていらっしゃいますけど。
中野
6年半。
赤江
いつまでやろうとか、そういう?
中野
エンドレスです。
赤江
エンドレス!?
中野
はい、だからフルーツの消費を誤解を解いてフルーツの消費を上げたいわけですよ。世界中の人が当たり前のようにフルーツを食べるまでは続けますよ。
赤江
なんか「ラーメン食べたい」とかそういうのはないんですか?
中野
そういうのをなくしてから始めているから。要するに我慢を全くしていないんですよ、私。我慢をしていると6年7年絶対に続けれらないです。
瀧
どうやって長くするんです?そこが一番ハードルが高い気がするんです。
中野
果実だけの実験をしようと決めたのが2009年の5月なんですね。そこから4ヶ月かけて食の執着を外していきました。
瀧
そうか、もともとが困っている人たちを助けようっていう。極端な言い方をすれば自分がまず人柱だっていう感じの。
中野
そう、死ぬ気で始めたんです。誰もやってへんし教えてくれる人もいてないんですよ。だから「死ぬかもしれんな」と思いながら始めましたね。
瀧
人柱の柱もこれ果実の木ですからね(笑)杉とかヒノキとかじゃなくて果実の木。
中野
決して私みたいになってほしいわけじゃないんですよ。私みたいに果実だけの生活を広めたいんじゃなくて、国連が野菜とフルーツを併せて少なくとも400g以上食べましょうと、ガンの予防のためには600g以上食べましょうって言っているんです。
赤江
日本人はもうちょっとフルーツ採っていいぞと。
中野
だからもっとフルーツを食べて欲しい。100gしか食べてない、若い方はほとんど食べてない。
赤江
採るんだったら「朝フル」「前フル」が良いと。
中野
多少食べ過ぎても問題ないですよっていうことを言いたいわけです。私は1kg最大食べているわけですよ。冬場で1kg、夏場はスイカがあるから2kgぐらい食べてる。普通の方の10倍20倍以上食べているわけですよ。
瀧
それだけしか食べてないのに、骨がもろくなったりとか。
中野
骨密度はむしろ、20歳の男性の3割増しですわ。
赤江
ちょっとフルーツのパワーをもう一度見直した方がいいと。
瀧
筋肉はどうです?
中野
筋肉は運動しなければ下がっていきます。アミノ酸は少ないから。だからバランスよく食べていただきたいんだけどフルーツも果実もぜひそこに入れていただきたいっていうことをただ伝えたいんです。
瀧
中野さん、俺みたいにフルーツだけで暮らせって言ってるんじゃなくて「もうちょっとフルーツ採ってくれる?」ってことですよね?「俺みたいにここまでやんなくて良いけど」って。
中野
極端なやつは私が身体張ってやっているから。だから真似しないでっていう。
赤江
「果実の使者」ですよ!
中野
ありがとうございます。みんな喜ぶんですよ、木が増えるってことは生き物全部喜ぶんですよ。虫も喜ぶし、鳥も喜ぶし、動物も喜ぶし。
赤江
いやー分かりました、ありがとうございます。
瀧
ありがとうございます、楽しかった。
中野
ありがとうございました。
(了)