2017/06/04

歌手・高橋洋子が語る「2000年に1回芸能界辞めたんですよ」

今回は2017年3月24日放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
「大竹メインディッシュ」高橋洋子さんの回を
起こしたいと思います。


室井佑月(以下、室井)
本日のお客さまは東京都でお生まれになりました。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」などが大ヒット。歌手として今年がデビュー26年目となります。

現在シングル「Welcome to the stage!」そしてベストアルバム「YOKO Sings Forever」が発売中、高橋洋子さんです。いらっしゃいませ。



高橋洋子(以下、高橋)
よろしくお願いいたします、はじめまして。よろしくお願いします。

大竹まこと(以下、大竹)
ようこそいらっしゃいました。えーやっぱし「新世紀エヴァンゲリオン」の「残酷な天使のテーゼ」、これが・・日本だけじゃないですよね?

高橋
そうなんですよ!世界でもいろんな国に行っても主題歌は皆さん日本語で歌ってくださるんです。でも1番だけ、2番になるとシーンってなって(笑)たぶんだからテレビのその主題歌を映像付きでご覧になって・・まあYouTubeとか?そういう感じで・・。

大竹
高橋さん自身は外国で歌ったことはあるんですか?やっぱりすごいの?

高橋
あります!もう自分の声が聞こえないほど。

大竹
そんな歓声があるの!?

高橋
ブラジルとかでは、もうすっごいんですよ!

大竹
ブラジルで!

高橋
はい・・あとアメリカもそうでしたけれども。皆さん日本語で歌われるんですよ。

室井
これでもアニメで始まったときにカラオケ屋さん行って歌いに行ったら、どこの部屋でもみんなこれ歌ってたんですよ。

大竹
お前、歌えるの?

室井
歌えるよ!♪ざ、ん、こ、くな天使のテーゼ~

大竹
ハハハハハハ(笑)

高橋
合ってます、OKです!(笑)

室井
何、笑ってんの!?

大竹
ハイハイハイハイ・・えーと、これ失礼ですけれども。こうなっちゃったらここからの稼ぎはけっこうドーンと?

高橋
いやそれがね、皆さんそういうふうにおっしゃってるんですけど作詞も作曲も私はしてないんですよ。歌唱印税って作詞とかのたぶん12分の1とかだと思います。

室井
私がカラオケで歌ったりするとチャリンチャリンって少し入らないんですか?

高橋
だってカラオケは歌が抜けているから・・1円も。

室井
ああ!!そうなんだ!

大竹
カラオケは歌入ってないんだ!でもあそこに詞が出てくるじゃん?あれは関係ないの?

高橋
作詞家の方に行きます。

室井
じゃあ歌手の人を応援したくて歌うとかじゃないんですね。

高橋
そうですね、皆さんすごい「YouTubeで見たよ!」っておっしゃっていただくんですけれども。それも別に1円も課金はないので・・これから歌手として生きていくために何か手段を考えないと!みたいな感じです。

でもやっぱり歌っていただくのはすごく嬉しいし、もう21年前になるんですよ!

大竹
じゃあもうあれだ!営業しか手はないね!

高橋
そうですね、よろしくお願いします!大竹さん、室井さん!

室井
私も一緒に行きたいくらいだよ、営業!

大竹
でも高橋さんはそれまでは久保田利伸さんとか松任谷由実さんとかのステージに立って、バックコーラスでずっと参加していたわけじゃないですか?

それがある日を機に表舞台っていうか・・バックコーラスっていえばちょっと裏方めいたものがスポットライトのど真ん中に来るわけですよね?

それで今ブラジルのお話もあったけど、ものすごい脚光を浴びると。どんなお気持ちになるんです、それは?

高橋
あのーたぶん私の顔と名前が一致しない方がすごく多いと思うんですよ。ちょっとスーパー行っても全くバレないですし(笑)でも名前というか曲が独り歩きしているところがあって。

で、そもそもあんまり人前が得意じゃなくって。バックコーラスは・・音楽は好きなんですよ、歌うのも大好きなんですよ。皆さんでハーモニーとかも大好きなんでやらせていただいていたんですけれども。

どちらかというとCMソングとかレコーディングコーラスとか、そういうのをメインにしていたのでまさかデビューすることになるとは思ってなかったんですね。

それでデビュー曲はこのエヴァンゲリオンよりもっと前で、そのころは中山美穂さんと大鶴義丹さんの「会いたいときにあなたはいない」っていうドラマがあったんです、すごくヒットした。その中で流れているピアノのインストの曲に歌詞を付けて歌う。

それが急遽決まりまして、月9のドラマで主題歌でデビューってなったらこれは大変だ!ってことになって、レコード会社の人が急遽詞を付けるって言ってレコーディングも譜面を見ながら詞も直しながら・・

室井
なんていう曲?

高橋
「P.S.I miss you」っていう曲なんですけれども。

大竹
なんかタイトルだけは、なんとなく聞いたことがあるんだけれども・・。

高橋
それで出すってことになって顔写真も間に合わないので時計の絵でプレス工場に出したんですけど、そしたら「やっぱりフランス語が良かった」っていうことでかからなくなったのがデビューなんですよ。最初のデビューが。

大竹
かからなくなった?フランス語がいいってどういう意味?

高橋
日本語で歌ったので「やっぱり劇中で流すのはフランス語がいい」っていうことになりまして。

大竹
別のフランス語の人がいたってこと?

高橋
いやいや、そうじゃなくて。日本語はもうとにかく流さないっていうことになってしまった。だからピアノのインストの曲だけは流れて、もうでもプレスしてしまったのでじゃあデビューっていうことで出したんだけれども全然売れなくて。

でもたぶん有線のお姉さんが私は遠距離恋愛をしていたんだと思うんですよ。そのドラマが遠距離恋愛のお話で、その曲は一緒なんですよ。メロディーは。それでいっぱいかけて下さって、上半期の有線大賞新人賞にノミネートされてその年のレコード大賞新人賞に入ったんですよ!

大竹
それはあなたの想像では有線のお姉さんが不倫してたから?

高橋
いやいや、不倫かどうかはちょっと調べはついてないんですけれども(笑)

大竹
遠距離恋愛していたと、絶対そうなんじゃないか?って思っているわけね。

高橋
それでかけて下さったことで曲はなじみがありますので、それですごい良い曲なのでかけて下さったのかな?と。

でもその後も売れることもそうなくて、だからそれまでまたスタジオの仕事に戻って。というかデビューはしていますからシングルも出したりするんですけれども、ちょっと日陰な感じ。

このエヴァンゲリオンはその中でたまたま主題歌を歌わせていただくきっかけがね、本当はエンディングの曲を歌うっていう話があって「レコード会社が違うけどどうする?」ってご相談をいただいて

レコード会社に聞いたら「もうどこから出してもいいよ」なんて話になり、そしたら「じゃあついでに主題歌も歌えば?」って言われたのがエヴァンゲリオンだったんですね。

大竹
お話をうかがっていると、あれだよね?歌手とかの人たちはさ「明日のスターを目指して行くぞ!」みたいな下積みがあってみたいな感じだけど。高橋さんの場合は気がついたら「あれちょっと待てよ?ここステージの真ん中だぞ!?」っていうそういうことになっちゃうよね?

高橋
はい、ちょっとそういうことに・・

大竹
戸惑いはありましたか?そういうときには?

高橋
いやもうなんか・・未だに緊張が本当に取れないというか・・もうひどいんですよ!手足も震えて。緊張すると何の得もないって分かるんですけど、でもこのお仕事やらせていただいているっていうことはそういう宿命というか天命というか何かそういうチャンスをいただいたのかな?って。

大竹
あっ、やっぱちょっとそれは感じるわけだ。「自分がなぜここにいるんだろう?」って思うときには自分だけの意思だけじゃない何かみたいな?

室井
あれじゃん!いま流行りの「風が吹いた」っていうやつ?

大竹
お前な、何でも籠池の娘なんか・・高梁さんの頭に籠池なんて入ってないだろうな?

高梁
いやOKです。

大竹
でもそうなってくると1回出たからには次もやっぱりこのスポットライトの下にちょっと居たいなっていうか?

高橋
スポットライトというよりも、やっぱり音楽が好きだし、デビューも今年で26年目になるんですけれども。下積みの方があったのを足したらもっと長いんですよね、この業界に入って。

大竹
どのくらいになるわけ、下積み足すと?下積みはいくつくらいに入ったんですか?

高橋
えーと、19歳からこの世界に入ってきて、今年20歳なんで・・・計算が合わないですけど(笑)なんで、まあ31年。

室井
でも本当に話をお聞きしていると、芸能界っていうより本当に歌が上手な職人さんみたいですね。

大竹
そうだね、そういう感じもちょっとするよね。

高橋
いろんなジャンルのものをやっぱりスタジオだと歌いますので。これもあれもそれもこんな声出してとか。

大竹
それは声を変えるの?変えないの?

高橋
変えます。基本的に主題歌は同じ人格で歌ってますけど「頭の出だしは17歳にして」とか。「はい!?」って一応言いますけど(笑)ちょっとこう若めの声にしたりとか、それはやります。

大竹
じゃあ逆にそれがヒットしちゃったら、エラいことになっちゃうわけだ。17歳の設定がある歌がヒットしちゃったりしたら、来て下さいなんてことになっちゃったら「私です」ってことだよね?

高橋
そうなんで、なるべく出ないようにみたいな・・。

室井
CMなんかどんな感じに?

高橋
CMもイメージがありますよね?私あのいろいろそういう会社のロゴを言ったりとか、なんていうのもいろいろやっているので。

室井
イメージ「子持ちみたいに」とか?

高橋
そうですね、「もっとお母さんみたいに」とかね(笑)

室井
すごい!歌の世界って深いね。私たち音程合わすところでどうするか言ってる場合じゃないね。

大竹
だからお前、なろうとするなって言ってるだろ!!

室井
歌手になりたかった・・!

大竹
女優が来れば「女優になりたい」って。

高橋
いいですよねえ!やりたいことを!

大竹
さあここで、それじゃあその1曲を聴かせていただきたいんですけれども。このアルバムはどんな話なんですか?

高橋
これはエヴァンゲリオンの作品っていうのはもう21年前になるんですけれども。そのときに歌わせていただいたものっていうのは皆さんに聞いていただいているんですが。

実はエヴァンゲリオンの劇中のインストの曲ってけっこうニュース見てても後ろでかかっていたりとか、ちょっと何か未確認物体が出てきたときの不思議音楽で使われてたりとかすごくこういっぱいあるんですよ。

だからタイトルを知らないけれども、もう絶対知っているであろうっていう曲がエヴァンゲリオンの中に1曲あるんですよね。そういうものに歌詞を付けて今回歌ってしまおうということで、昨年25周年ということで制作をはじめて今年26年目に発売にはなったんですが。

その記念の作品としてやらせていただきました。

室井
エヴァンゲリオンってすごいものだったんですね。あのアニメ自体はじめて見るストーリーだったし。

高橋
ですよね。だからやっぱりそれがアニメの世界を本当にまた変えたんじゃないかっていうふうに言われている作品でもあると。

大竹
曲のタイトルは何ですか?

高橋
「TENSIONS -welcome to the stage」です。



室井
これは歌えない!難しい!ね!

大竹
歌えって言ってないから、お前にね。誰も言ってないからね、すぐ自分に置き換えてね「私には無理だ」とか言わなくていいからね。

でも高橋さんそうやって活躍しているわりには私生活の方はちょっと秘密めいてますね。

高橋
あのー・・そうですね。秘密にしているつもりはないんですけど(笑)

室井
ご結婚されてるんですか?

高橋
えっと、今はひとりにまたなったんですけど。

大竹
今はいろいろあってひとりに?

高橋
ええ、あえてひとりになりました!

室井
あっ、一緒です!一緒です!すごい変なこと言っていいですか?私の本名と1文字違いです。高橋洋子さんでしょ?ねえ!

大竹
ねえ!じゃねえよ。

室井
1文字違うと、こんなに歌声が違うのか!

大竹
私生活までそんな競争みたいなことやめてくれない?私が勝った負けたみたいな話じゃないからね。で、今おひとりなの?いろいろあっては1度あったんですか?2度あったんですか?

高橋
1度ですね。

大竹
1度ですか!1度いろいろあって、それで今はおひとりで。そうなってくるとこれから先のことなんかも全部ひとりで考えていらっしゃるってことですか?

高橋
いやでもちょっと・・ひとりよりも2人の方がいいパターン・・。

室井
高橋さん、何言っているんですか!棺桶も骨壺も1人用ですよ!えっ、これからいい人が現れたらとかって思います?

高橋
いや分かんないですけれども、これはご縁のものだなと思っていて。前はね、人生に抗う感じのタイプっていうか、どこか目的地に行くなら急な坂と平坦でも遠いんだったら絶対急な坂を選ぶタイプだったんですよ。

そのデビューしていろいろあってエヴァンゲリオンもやらせていただいて、そのあとまた停滞する時期があったりしたときに。

なんかこの芸能界にいるっていうことが上げ底にしていただいて少しでも綺麗に見えるように、いい人に見えるように、頭が良くみえるようにってしていただくことで皆さんによくしていただければ、そういうになればなるほど「私は人間としてダメになるんじゃないか?」って急に思って

2000年に1回芸能界辞めたんですよ、実は。それで介護の世界でヘルパーの仕事を5年くらいやって、それでその間にでもオファーをいただくんですよね、ときどき。

でも働いている賃金なんて、もう月とスッポンなわけですよ金額が。こんなに労力がかかるお仕事が薄給で、こんなに1回ポンッと行っただけでこの額をもらえるって、また何だろう?って考えたりとか。

すごく目的意識とか問題意識を持った立派な方々がいっぱいいらっしゃって、もちろん業界にもどこにもいらっしゃるんですけどね。そういう現場を見てすごく勉強になって・・

介護施設とかで高齢者の方とかが生きたようにあの世に行かれる姿をたくさん見せていただいたことで・・

室井
どういう感じなんですか?だってさ、子どもって育てているとどんどん大きくなっていくじゃないですか?介護施設とかって働いててさ、例えば「あっこれで充実した!」みたいな感じたりするのってすごい難しいだろうなって。

高橋
ただね、子どももそうだけど学ぶことがすごく多いじゃないですか?先輩方なんてもっと多くて、その彼ら彼女らが生きたように死んでいく姿っていうのはもうすごいんですよ!ちょっと今ここで一言で言うっていうのはすごい難しいんですけど。

室井
生きたように死んでいく?「じゃあまたね!」って感じで?

高橋
じゃなくて、本当に亡くなる1週間前とかに不思議なんですけど身寄りが全く・・もう60年なかった人の身寄りがポッと現れたりとか。やっぱりこう最後まで学びのチャンスがあるという言い方はちょっとおこがましいかもしれないんですけど。

トラブル・トラブル・トラブル!で来てもうゴタゴタゴタゴタ家族がしていたのに本当に最後に和解をしたあとにパッと眠るように亡くなったりとか。もういろんな姿を見せていただいて、なんかねもう感慨深いですよ。

大竹
じゃあもうそこには死ぬ間際になると、けっこうその現場では奇跡が起こっている?

高橋
はい。たぶんだからいろいろそういうのを見られていると思いますよ、その現場の方は。だから私も音楽療法というのをやらせていただいて、究極のライブなんですよ!ピアノ弾きながら「ふるさと」とか童謡唱歌を歌うわけですよ。

そうすると、もういろんなことを忘れてしまった人がその歌詞は綺麗に完璧に歌われて。でも私は誰だか分からないと。そこでは歌手だとかは言ってないですから。そこで皆さんが一緒に歌って盛り上がるか?それとも盛り下がるか?は私の腕にかかってるわけですよね。

そういうのをやって、すごく皆さんの目がキラキラする姿とか・・

大竹
いやーなんか、高橋さんのおっしゃった生きたように死んでいくっていうのはやっぱり現場に居なくちゃわけらないね。そんな言葉なんてね。

室井
なんか説得力がある。

大竹
すごいよね、それはやっぱりそういう現場に携わって奇跡を目の当たりにしてお感じになったこと・・

高橋
だからそういうのもあって結局それでも私に歌を歌うというチャンスをいただけるということはこれは私は受けて立つというか、感謝しかないっていうことにまあ遅いんですけど気づいて。それでもう一度歌おうって決めて復帰して。

室井
でもそっちの方がなんか本物っていう感じがするよね。

大竹
その5年間の現場はとっても良かったかもしれないですね。そういうところにいらっしゃれたのはね。

高橋
その間も「やっぱりどうしても・・」って言っていただいて、まあご縁があった方の前ではっていうのはやってきたんですけど。でもそれでそれをまたクリアして今もその仲間とも仲が良いし、業界の大御所のミュージシャンの先輩方にもたくさん可愛がっていただいてますし。

室井
高橋さん、もう1曲紹介していただいて。

大竹
今度は何ですか?

高橋
去年25周年とお伝えしたんですが、今年またその「Yoko Sings Forever」というアルバムを今のエヴァンゲリオンとは別で出しまして、これはもう自分の今までの25年間の軌跡が詰まったアルバムなんですが。

福島中央テレビさんの方が一昨年の暮れに・・12月ですね。コンサートをやらせていただいたときにその日だけ歌うという曲を作ったんですけれども。皆さんがぜひCDにということで入れさせていただいた復興応援ソング「魂と呼ぶもの」を聞いて下さい。



室井
きれいだね、これね。

大竹
はい。短い時間でしたけど、何か言い残したことは?

高橋
いやいや、もうお二人と会えてとても嬉しい時間でした。

大竹
いやいやこちらこそ、ありがとうございました。これからもご活躍下さい。

(了)



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