2017/04/30

コラムニスト・深澤真紀が語る「大人の感動のために子どもを利用する教育がとても増えている」

今回は2017年3月7日放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
「大竹紳士交遊録」深澤真紀さんの回
起こしたいと思います。


深澤
あのまあ森友学園の問題が広がった理由のひとつが「中国から日本を守って安倍首相を応援しよう」と言わされている子どもに昭恵夫人が涙を見せた映像。けっこうあれが衝撃的だったじゃないですか?

でね、これどうしてか?っていうと今って大人の感動や都合のために子どもを利用する教育が実はとても増えているんですね。

大竹
あっ、そうなんですか?

はるな
どういうこと?

深澤
そう、今日はそれを話すのよ。だから今日は森友学園だけではなくて、どうして大人のための子どもの教育があるか?ひとつは「誕生学」って聞いたことありますか?

これね、「公益社団法人誕生学協会」が行っているんですけど誕生の素晴らしさを伝えることで自尊・自分を尊重する感情を育んでいじめや青少年の自殺を減らすための教育プログラムで学校で取り入れているところも増えている。

いいような気もするんじゃないですか?誕生学なんて。ところがこれ自殺予防の専門家は「命を大事にしよう」というのは「自殺予防の教育にとってもっともよくない」って言っているんです。

意外でしょ?「命を大切にしよう」っていうのは実は受ける子どもにとっては最も効果がないって言われているんです。

なんでか?っていうと、いま思春期の子どもって約1割がリストカットの経験がある。悲しい話なんですけど。実際、私も大学で教えていて自傷経験のある子っていうのは少なくないんですね。

私たちはどうしてもそういう自傷経験のある子たちを見ると「弱い」とか「甘え」とか「かまって欲しいんじゃないか?」っていうような・・メンヘラちゃんだとか、かまってちゃんだとかっていうような感じで言ってしまうんですけど。

やっぱり多くの子どもは学校とか家庭に苦しめられていて絶望している。それに対して助けを求めることができないからこそ自分を傷つける方に行ってしまうんですね。だから実際にはほとんどの子は言わないんです、自分がリストカットしたことを。

つまり彼らに必要なことは何か?っていうと「自分が今つらいのは自分のせいではない」っていうことを知ること。あとは「大変なときには誰かに頼る」この2つが子どもの教育にとって一番大事なことなんですね。

ところが「命って大事だね」とか「産まれてきたことは素晴らしいね」ってそういう傷付いている子に言っても「自分はそれに外れた子だ・・」ってなっちゃうじゃないですか?

「命が大事だったら、どうして自分は例えば虐待されたんだろう?」とか「産まれてきたことが素晴らしかったのならどうしていま自分はこういう環境にあるんだろう?誰も助けてくれない!」っていうふうに思ってしまいがちなのね。

しかもさらに残りの9割の自傷しない健康な家庭に育った子たちからすると今度は「命は大事だ」っていう教育しか受けないと辛さを抱えた友だちを助ける方法が学べないわけですよ。

「命は大事なのに、リストカットなんかしたらダメじゃん!愛ちゃん!」ってなっちゃう。そうじゃなくて「あなたが悪いんじゃないんだよ。深澤先生ならきっと信用できるから相談しに行こうよ」とかっていう教育が必要なんですね。

太田
これ子どもだけじゃなくて、大人もそうですね。

深澤
いや、そうなの!本当にそうなのね。これはね「命が大事」っていうのは結局「道徳教育」なんですけど実は子どもに大事なことは「命をどうやって守れるか?」という「健康教育」。「健康教育」という目線が大事で今とにかく「道徳教育」ばっかりなんですね。

あと同じ誕生学協会っていうのが広めて、これは聞いたことあるかもしれませんけど「2分の1成人式」っていうのがとても流行っているんですね。この15年ぐらいはけっこう、だから今の20代の方とかは学校でやったりとか。

はるな
何ですか、それ?

深澤
成人の20際の2分の1っていうのは10歳でしょ?だいたい小学校4年生なんですけど、参観日のときに行われるんです。それは例えば産まれた来たときの写真とか子どもの10年間はこういうことがあったとか「お父さんお母さんありがとう」って感謝状を書いたりとか。授与式とかがあるんです。

これも良さそうな気がするんですけど、その10年間でみんな事情が違うわけですね。例えば問題になったのは養子の子とかもいるんです。養子の子とかはその事実を知らなかったりするんだけど、親に「どこの病院で産まれたの?」「僕、何グラムだったの?」とかって書かなきゃいけないから。

そうすると親は「嘘をついてもいいけど、どうしよう!」とか「もうちょっと大きくなってから言おうと思っていたのに、10歳で!」ってこともあるし、もちろん離婚したり死別したりとか。あと虐待されてる子とかもいるのに。

その10年間の歴史を書かせたり、感謝状を書いたりするのは厳しい。そもそも子どものプライバシー侵害。私もあんまり幸せな子ども時代じゃなかったので10歳のときにこれをやれ!って言われたら、相当つらかったと思うので。子どものプライバシーの問題もあるし、傷つけかねない。

そもそも18歳成人になったらね、2分の1は9歳になるんですけど、つまりこれ両方とも良さそうですよ。「命を大事に」とか「親に感謝しよう」っていうのは。でもこれ何か?っていうと問題は教える大人とか見てる大人が感動するだけなんです。

2分の1成人式って親みんな泣くんですって。いや私も想像できますよ、自分の子が10歳になって「お母さん、ありがとう!」とか言ってくれれば嬉しいけど。

はるな
大人目線なんですね。

深澤
だからいろんな事情の子どもがいるのに、だから9割に子どもにとっては感動「よかった、命は大事だ」とかって思う。だけどそのさまざまな1割の子どもの事情も無視しているし、あと9割の子どもが逆に少数派の子どもに対する想像力が湧かなくなりますよね?

「みんな自分の命は大事で、みんな愛されて育ってきたんだから子どもを愛さない親はいないよ!愛ちゃん!」とか言われたりして「いやいや、お前に俺の何が分かるんだ!」っていうそういう教育がものすごく流行っていて。

その象徴のもうひとつが、これはさすがに話題になったんで皆さん覚えていらっしゃると思うんですけど、組体操。組体操なんて、あれまさに完全に大人のための子どもの奉仕じゃないですか?

見たら感動しますよ、子どもたちがワーッとかってやっていると。なんだけどあれも指導する大人が1番感動するんですって。「俺の言う通りに子どもが言うことの喜び」それはやっぱりね大学ですらちょっと学生が自分の言うことを聞くと「危険だな」と思うもん。

思った通りに子どもが自分の言う通りになる快感ってやっぱりちょっと危険な誘惑があって、組体操なんてまさにそうじゃないですか?さすがにでもこれはすごく問題になって、いま教育の行政指導が入りまして、ものすごく事故が減ったんです。

それまではやっぱり「感動するからやめさせれらない」っていうちょっと親へのサービスみたいなところもあって、だから日本って実は入学式も卒業式も運動会も大人目線で作られすぎていると思いません?

きちんと整列して「お父さん、お母さん、先生ありがとう」みたいなアレのために何十回も練習させられたでしょ?だから当日はだいたいシラけちゃうんだよね、練習しすぎて。

大竹
まああの・・おっしゃっていることはよく分かるんだけど、あえて異論を言わせてもらうと。アジアなんかは特に親を敬う思想みたいなのがとっても浸透しているよね?

それで良い面もあるよね?そういうときには。そういうのっていうのは範疇から言えばさ道徳じゃない?その道徳みたいなことはどういうふうにしたらいいのか?っていうふうにしたらいいのか?っていうふうにちょっと疑問があるんだけど?

深澤
もちろんおっしゃる通りで、つまり一番大事なことは「大人のための道徳にしない」っていうことですよね。これ例えば日本も批准しているんですけど国連は「子どもの権利条約」って言い方をしているんですね。

ということは何か?っていうと子どもが主体なんです。だけど日本ってすぐに「青少年健全育成条例」とか子どもの健全に育成するために子どもに禁止したりとか見せないとか夜遊ばせないとか禁止するじゃないですか?

子どもは守る客体、保護する客体になる。でも「子どもの権利条約」っていうのは子どもは主体であって子どもが自分で自分を守ることが大事で、その関係の中で大人というものに付き合う。

子どもが自分の権利を尊重されるために大人とどう付き合うか?っていうことを考えたときにはじめて大人を尊重するとか、大人を尊敬するっていうのは自分が尊重されないとやっぱり大人を尊重できないんですけど。

日本の教育ってやっぱりどうしても「国を愛そう」とか「いのちを大事に」っていうふうに「子どもに考えさせない」っていうのかな?だって子どもは基本的に大人が好きだし親が好きですよ。それをちょっと利用しすぎている気がしますね。

大竹
でもその昔からのアジアに広がる道徳とか親を養うとかそういうのって深澤さんがおっしゃったようなことを考えずにもっと大胆に「そうするものだ!」みたいな中でそういう道徳は広がっていったんじゃないですか?過去は。

深澤
どちらかというと中国の儒教的な発想ですよね。儒教自体には良い面もすごくたくさんあると思うんですけど。日本はどちらかというとそれを過剰にしすぎちゃった社会かな?とは思いますね。

だから他の中国とか韓国の儒教はむしろ日本よりよっぽど知らないお年寄りにも親切ですよ。席を譲る率も日本よりも高いですよね。

太田
これも難しいと思うんですけど、1つの色に染まった価値観を押しつけるという教育がとても危険なような気がして。

例えば「2分の1成人式」に関しても、ひとりひとりのお子さんが10歳になったことを区切りに自分の来し方を産まれてはじめてちゃんと振り返って

「他の子どもがこんなに違うんだ」「それぞれこういうふうな来し方を過ごしてきたんだ」「じゃあ自分はどうなんだろう?親との関係はどうなんだろう?友だちにはこういう人もいるんだね」っていうのを学ぶっていうことはそんなに悪いことではないような気がするんですよね。

深澤
もちろんそうです。だから多様性っていうことのためなら良いんですけど。でもやっぱりかなりプライバシーの問題に関わってくるわけですね。

それはやっぱり大人ありきっていうか、大人のご機嫌を取るための教育というか、けっこう教育が親に対してのサービス業かしているところがどうしてもあって。

それはね、やっぱり非常に危険だし。森友のようにいまもう虐待も明らかになっているのでそれはもちろん論外なんですけど。

大竹
すごいよね、歩いているところに田んぼの中に落としたりするようなの。

深澤
そうなんです、でもね善意に見えるような教育もやっぱり根が同じというか・・やっぱり子どもを尊重しない、子ども権利を尊重しない・・

はるな
個々をね、個々を尊重しないってことですかね?

深澤
うん、だからそうすると「教育勅語」であろうと「2分の1成人式」であろうとやっぱり大人が見て心地よい教育。教育って必ずしも大人にとって心地よい結果を生むものであってはいけない。つまりは思い通りにならない子になってもいいわけですから。

大竹
ちょっとでも俺ちょっと論点が違うんだけど、虐げられた過去とかさ屈辱的な何かとかさそういうのを土台にさ・・。

深澤
10歳でですよ、10歳は早すぎますよ!

大竹
だから分かんないけども。過去なんか振り返ってみるとヨイショヨイショみたいなのはさ、何にも堪えないでさ。そうじゃない屈辱の歴史が自分の歴史を支えているような気もしないでもない。

深澤
大竹さんとか私みたいな人間はそこを越えられるけど、越えられない人の方が多いですって!私だって「越えられないな」って思ったこと何度もありましたよ。

太田
難しい問題なんで、また場を改めて議論していただきたいと思います。

大竹
まあでもおっしゃっていることはよく分かります。

深澤
とにかく教育の問題に興味を持っていただきたいということと、あと最後に「子どもを守るために知っておきたいこと」という本と「教育という病」という本、この2冊がおすすめなので、ぜひこのテーマに興味があったら読んで下さい。
  

(了)

2017/04/22

大竹まことが聞く「年金支給日に満席にある蒲田のグランドキャバレー・レディタウン」

今回は2017年2月22日放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
大竹まことの知りたくない世界「」を
起こしたいと思います。



今日は水曜日の月1企画として「大竹まことの知りたくない世界」をお届けしたいと思いますが、このコーナーでは大竹さんが知らないであろう世界で頑張っている方々をお迎えしています。

今日は蒲田で50年以上の歴史をもつキャバレー「レディタウン」で働くホステスのお2人にお越しいただきました。それぞれお名前とだいたいの年齢で構いませんので教えていただけますか?よろしくお願いします。

タカ
まだ入店3ヶ月目のタカです。年齢は40代です。よろしくお願いします。

ミキ
入店1年4ヶ月のミキです。年齢は同じく40代です、よろしくお願いします。

大竹
入店はタカさんなんかはあれだけど、この業界はもう17年ぐらいやったらっしゃるの?

タカ
はい、やってます。

大竹
前もキャバレーにいらしたんですか?

タカ
キャバレーとかスナックとかいろいろやりました。

大竹
それでこのお店に来て、このお店では年齢はどうなるんですか?そうなると・・?

タカ
1番若いです。

大竹
えっ・・!!若手?


40代が最若手?上には上がいるっていうことですか?

大竹
どのくらいの歳の方がいらっしゃるんですか?だいたいで。

タカ
どうなんですかね?みんなに年齢聞かないんで分からないんですけど。けっこう上の方もいらっしゃいます。

大竹
けっこう上を知りたいんだけど・・。


大竹さんより上か?みたいな。大竹さん60代なんですけど。

タカ
ああ・・・上です(笑)

大竹
もっと上がいるの!?

タカ
私もびっくりしました、入って。

大竹
あっ、そう?・・・・ええっ!!70代?まさか80代はいないよね?

タカ
いや、いる。たぶん。


でも年齢は聞けない感じですか?そのお姉様に?

タカ
私、入ったばっかりで上の方に年齢聞けないですよね?


確かに。

大竹
でも腰なんか曲がっちゃってるんじゃないの?

タカ
ハハハ、いやすごく綺麗です。めちゃくちゃ綺麗です。

大竹
本当ですか、ミキさん?

ミキ
はい、皆さんとても素敵です。

大竹
そのお姉さんたちはお店でお客さんにいくつぐらいって言ってんだろうね?

ミキ
どうなんでしょう?私も歳をサバ読んでやって・・(笑)


なるほど(笑)いくつくらいにサバ読んでいらっしゃるんですか?

ミキ
30代です(笑)

大竹
お前さ!!(笑)40代だっけ?正直に言うと・・ギリだろ?もう50代に足が半分入ってないか?

ミキ
入ってません!

大竹
本当ですか?和やかなお店でお客さんも喜んで、情報ではお客さんは年金の受給者の方がとても多くて。年金支給日には客席が満席になる。

タカ
はい、びっくりしました。満杯です。2,4,6月と・・偶数月の15日。

大竹
じゃあこの間2月15日だったから超満員だったわけだ?


しかもバレンタインの直後だし、みたいな感じで。でも皆さんキャバクラはおなじみでもキャバレーっていうのはもう最近やっぱり行ったことある人が少ないと思うんですよね。この「レディタウン」っていうのは蒲田に残っている唯一のキャバレー。もう昭和の古き良き時代のお店なんですか?

タカミキ
はい。

大竹
キャバレーって社交場で大きな舞台があってバンドの人が入って、それでみんなでダンスを踊りませんか?みたいなのがあってフロアで踊ったりするみたいな感じなの?

タカ
そうです、その通りです。


社交ダンス?

タカ
楽しいですよ。


でも年金もらっている方たちって社交ダンス上手そうですね。世代的になんか。

大竹
ちゃんと踊れるの?

タカ
ちゃんと踊れます。

大竹
へえー。


大竹さんから「へえ」が出ました(笑)

大竹
それでじゃあ若手っていったらミキさんとかタカさんは若手なんだからモテモテってことですか?その中じゃ1番若いんでしょ?

タカ
いや、そうでもないんですよ。

ミキ
けっこう年配の方がいいというおっしゃられるお客さんが多いです。

大竹
80代が?

ミキ
・・・・そうです、そうです!

タカ
だいたい私なんか外で待ってます。「お客さん来ないかな?」って待っています。

大竹
外で待っているというのはどういう意味?

タカ
外でずーっと「お客さんいかがですか?」みたいな感じで待ってます。

大竹
お店の外でってこと?

タカ
エレベーターの前でね。

大竹
まあもっと年配の人は中でしっかりお客さんを掴んでいるってことね?

ミキ
基本、指名制なので。


じゃあもう80代・70代のお姉様たちはガッチリ。

大竹
指名制っていうことは本人たちのお金がいくってこと?指名料っていうがちょっと入るってこと?

タカ
はい、入ります。

大竹
じゃあ1人が指名するといくらくらい入るの?

タカ
うーん、どうなんですかね?

大竹
それは言っちゃったっていいだろ、別に指名料ぐらいは。言えない?

ミキ
金額をあまり聞かないんで。

タカ
お給料の話とかいっさいしないですね。

大竹
じゃあ逆にミキさんはいくらぐらい、だいたい収入があるの?

ミキ
えっ!?だいたい!?だいたい・・・少ないです。

大竹
20万円代?

ミキ
いかないです。

大竹
あっ、タカさんは?

タカ
私もいかないです。

大竹
年上の方々はどうなんだろう?

タカ
もうちょっともらっているんじゃないですか?分からないですけど。


一応、毎日?

タカ
毎日は出ます。

ミキ
はい、毎日出てます。

大竹
それで触ったりしたら怒られるんでしょ?

ミキ
そうですね。

大竹
ミキさんでもよく触られる?

ミキ
いや、大丈夫です。

大竹
ミキさん、触ってもあまり怒りそうもないんだけど?

ミキ
そんなことないですよ!1番怒りますから(笑)


でもミキさんはもともとお店にお客さんとして通われていた?

ミキ
ときも1、2度あります。

大竹
まあね、キャバレーでフロアがあってバンドがいてって。俺らそこで昔コメディアンのころ師匠と一緒にそこのショーでコントで踊ったりしてたんだから。ショーに出る側だった。今はショーに出る芸人さんとかいない?そういうのはないの?

タカ
ショーで歌手の方はいらしてますね。

大竹
芸人さんじゃなくて歌手の方?けっこう有名な歌手の方?そうでもない?

タカ
でもおっかけの方とかもいらっしゃるから、少しは有名なんじゃないですか?

大竹
そういうお客さんも入ってきたりする。


ホステスさんは何人ぐらいいるんですか?

ミキ
今、50人前後在籍していると思います。

大竹
40代から80代まで・・養老院じゃねえの?

ミキ
それ以上のコメントは・・(笑)


じゃあ長く勤めてらっしゃる方は50年以上勤めている方もいるっていうことですか?もう出来たときからいるみたいな・・。

タカ
どうなんですかね?昔、蒲田にはいっぱいキャバレーがあったうかがっているんで。それから流れてきていらっしゃる方もいるんで。

大竹
創業からずーっとやっていらっしゃる社長さんとかは偉いね。先輩たちから何か教わったこととかありますか?お客さんのことはどうしたらいいとか教わりましたか?

ミキ
お客様に対してより入ってすぐのときに、私ははじめてのこういうお仕事だったので「半年続けば1年続く、1年続けば3年続く」って言われて「だから今はとにかく頑張るときなのよ」っていうふうに言われましたね。

大竹
ちなみにどんな格好でお店に出てるの?

ミキ
ドレスですね。ドレスと着物ですね。

大竹
ドレスはお店にたくさんかかっているの?

ミキ
全部、自前です。


自前なんですか!大変ですね。

大竹
あの派手なドレスでしょ?


だって髪の毛も盛らないとですよね?やっぱり普通の髪型じゃ?

タカ
そうですね、私も髪の毛全然変えてますから。毎日変えるようにはしています。

大竹
毎日変えているの?金かかるじゃんだって。

タカ
自分でやります。

大竹
美容院行ったらお金かかっちゃうもんね。へえー、知りたくねえ(笑)


でも大竹さん、ドレスって言ってましたけど。70代80代のお姉さんも胸元も背中もばっくり開いた?

タカ
そうですね。皆さんすごいきれいなんですよ。

大竹
開けてどうすんの、それ!?・・・締めとけよ!


でもきれいなんじゃないですか?デコルテ・・やっぱりお金をかけて?

大竹
やっぱりなんかキャバレーの明かりとかさ照明とかもずいぶん助けるよね?

ミキ
そうですね、ちょっと照明が暗いので(笑)

だからエレベータでお見送りするときはもう顔を隠してみたいな(笑)

大竹
ああ、エレベーターは明るいからね。そこまで行っちゃうと。みんなエレベータの明るい手前で「じゃあね」なんてことになるわけ?

ミキ
そうですよね。

大竹
じゃあけっこう目当てのお客さんとかが来て「あの人が指名だ」みたいなことは多いんだ?おしゃべりも得意だし、色っぽいし。

ミキ
色っぽいですね、みなさん。


勝てない感じですか?

タカ
とにかくきれいです、「この歳でこんなにきれいなの!私も負けてられないわ!」みたいなね。

大竹
やっぱりお肌の手入れとかしてるの?

タカ
努力されてるんですよ、みなさん。魅せる仕事ですからね。

大竹
ドレスの下に膝にヒザにサポーターとかしてんじゃないの?


でもちゃんとヒールを履いてるんですよね?

タカ
はい、みなさんダンスシューズ履かれてます。

大竹
なるほど踊って・・俺たちなんかが行くじゃん?まあお金のことを聞いても分からないかな?俺ら男2人で行ってあなたたちが2人ぐらいがついたとしますね。それで料金ってだいたいどうなるの?

タカ
聖徳太子1枚とあと新渡戸稲造を連れてくれば。

大竹
ってことは1万5千円ってこと?

ミキ
・・かな?そうですね。

大竹
ずいぶん前に仕事か何かで行ったときにさ、女の人たちがついて何十分もしないうちに女の人が替わったりしない?

タカ
替わらないですね。売れっ子さんとか呼んでいれば?

ミキ
そうですね、一応指名でいらしたときはほとんど替わらないですけど。そこにまた違う指名のお客さまが来るとちょっと席を外したり、行ったり来たりというのはありますね。

大竹
今まで1番印象に残っているお客さんはどんな方が?

ミキ
1番印象に残っているのははじめて見えたお客さまの席に座ったときに「すっごい天使に見える!」って言われたお客さまが1番(笑)


それはいいお客さまですね。

大竹
天使に見える!それはおいくつぐらいの方だった?

ミキ
えーと、40代の。


じゃあ同世代の。

大竹
それはちょっとグラっとくるね。

ミキ
「えっ!?」っていう感じなんです。それは印象に残ってますね。

大竹
そのときも今と同じ体重だった?

ミキ
えっ!?はい一緒です。

大竹
じゃあタカさんは?

タカ
私ね入ってビックリしたのが、なんて・・いいですか言って?

大竹
どうぞ言っちゃってください。

タカ
あのね、すごい下半身が元気なおじいちゃんがいて・・すんごい元気で(笑)

大竹
いくつぐらいの人?

タカ
もう70近い。

大竹
70近くで下半身が元気!


大竹さんと同じくらいじゃないですか(笑)

大竹
いくら下半身が元気だってそんなキャバレーくらいで。

タカ
いやー、待ち合わせしていきなり「行こう!」とかって言われて「えっ!どこへ?」みたいな。

大竹
それはお客さんと待ち合わせしてちょっとご飯でも食べてお店に行こうみたいな雰囲気だったの?

タカ
そうですね。「身体のふれあいも大事なんだよ!」とか言われて。


うわっ若いですね。気持ちが若いってことですね。

タカ
それでビックリしちゃって断ると2万円パッと置かれて「これでどうだ?君を満足させてあげるよ」とか言われて(笑)

大竹
「ああ、分かりました」って言っちゃった?(笑)

タカ
言わないです!


それでレディタウンに連れていったっていう。

タカ
連れて行かないです。私そういうのは大っ嫌いなんで。まだ会って1回目なんで。

大竹
それはちょっと驚くね。


まあでも枯れてないってことですかね?

タカ
元気ですよ、みなさん70近くでも。まず年相応に見えないんですもの。うかがって「80歳」「いやー、見えないですね60代に見えますね」っていう方が多いです。

大竹
本当に、お世辞じゃなくて?

タカ
はい。

大竹
それで普段は勤めていて、お子さんとかそういうのもいらっしゃるの?あなたたちは。

タカ
私います。

ミキ
はい、います。

大竹
おいくつくらいのお子さんがいるの?

タカ
私は17歳の娘が1人おります。

大竹
旦那さんは?

タカ
おりません、別れました(笑)

大竹
ミキさんは旦那さんは?

ミキ
いません。

大竹
お子さんは?

ミキ
2人います。


お子さん何歳ですか?

ミキ
高校3年と高校1年です。

大竹
じゃあちょっとね、70代80代まではこの店辞められないね。


今、お金がかかるときですもんね。高校生だとね。

タカ
かかりますね。

大竹
ああ、そう?強いね。やっぱり母は。


強いし明るいですよね、お2人ね。

大竹
お子さんたちもこういうところで働きになってることはみんな分かってる?

タカ
うちは知っています。

ミキ
はい、もちろん。

大竹
じゃあ将来はどんな夢があるんですか?じゃあミキさん。


言ったもん勝ちですから!

大竹
夢っていうか、これから何か叶えたいものは?

ミキ
これからはちょっといろいろ勉強をして資格を取って。

大竹
何の資格?

ミキ
えっ、行政書士の資格を取って。

大竹
行政書士の資格を取って、人の書類とかあういうのの面倒を見るの?

ミキ
そう、自分のじゃなくて人のを。

大竹
ここで努めて資格を取って、なるほど。タカさんは?

タカ
私は自分の将来はないんですけど、娘のウェディングドレス姿を見たいなっていうのはありますね。自分がウェディングドレス着てないんで。

大竹
なんで着なかったの?

タカ
いやー、結婚式挙げてないんですよ。

大竹
2人でどっかバーッて行って勢いで結婚したみたいな結婚なの?

タカ
そうなんですね。だからうちの娘にはいい人見つけてもらって、ウェディングドレスを見たいなと。


そんな遠い将来じゃなくないですか?10年以内には?

タカ
いやー分からないですね。こればっかりはね。

大竹
今、お仕事をやっていてあんまり嫌なこととかはないんだ?

タカ
ないですね。

大竹
楽しい?

タカ
楽しいです、毎日が楽しいです。

大竹
いいねー、楽しいなら。ダンスも上手になりました?

タカ
少しばかり、教えていただいて。


お姉さまに?

タカ
あとお客さまにね。

大竹
ミキさんも楽しいですか?

ミキ
そうです、はい。

大竹
ダンスなんかはどうですか?

ミキ
同じくお客さまに教わって、なんとか少しずつ覚えて。

大竹
まあ入ったばっかりで分からないけど、女同士の戦いはないの?昔はロッカーひとつでもう大変だったんだよ。「なんで私のところに入れたのよ」とかもう女同士が。今はそういうのはないの?

ミキ
ないですね。


入ってばっかりだからイジメられたりとか。

ミキ
すごいみんな親切なお姉さま方ばかりなので。


大竹さんぜひ!行ったらモテますよ!

大竹
・・・・なんだって!?


やっぱり40代50代のお客さまはモテる?やっぱり大竹さんくらいの年代がモテる?

タカ
モテますね。

大竹
モテる?私が・・そうですか。まあ金使いが・・しみったれはあんまりモテないよな?まあ金はパッと気持ちよく使わないとモテないでしょ?

タカ
いやーそんなことはないですよ。

大竹
いやいやいや!


大竹さんならタダになっちゃったりしてね、お姉さまたちからね。

大竹
どういうことになるんでしょうか、はい。お店はどこだっけ蒲田にあるんだっけ?


はい、そうです。蒲田の「グランドキャバレー・レディタウン」です。

大竹
ボトルは頼まなくていいんだよね?

タカ
入れていただいた方がやっぱりね・・いいかもね。


さすが商売上手。

大竹
入れたらもうちょっと高いんじゃない?ビールで過ごせば2人で1万5千円ぐらい?

タカ
ビールの方がお高くつくんじゃないですかね?

大竹
けっこう取るねえ(笑)


くわしくはお店に行って聞いて下さい。

大竹
年金支給日だけは避けてね、超満員で大変だから。


偶数月の支給日は避けて下さいということで、そろそろお時間が来てしまいました。


レディタウン - facebook

(了)

2017/04/10

旅する冒険家・坪井伸吾が語る「日本人でアマゾン川をイカダで下ったっていう人と会って聞いているうちに『いいな!』とか思っちゃって」

今回は2017年1月17日放送「大竹まことゴールデンラジオ!」
「大竹メインディッシュ」坪井伸吾さんの回を
起こしたいと思います。


はるな愛(以下、はるな)
今日のお客様は1963年和歌山県でお生まれになりました。大学のときにバイクで日本一周してから旅の魅力に取りつかれ、世界一周さらにアマゾン川をイカダで下るなどの冒険を繰り返しています。

ひとりで北米大陸を走りきったときのことを書いた本「ロスからニューヨーク走り旅 北米大陸横断単独マラソン5,393km」が好評発売中。旅する冒険家・坪井伸吾さんです。こんにちはよろしくお願いします。



坪井
よろしくお願いします。

大竹まこと(以下、大竹)
今までに一番最初は何で走ったんですか?人力車ですか?

坪井
もともとはバイク乗りなので、バイクで日本一周を大学2年のときにやっていたのが一番最初です。

大竹
それは何日間くらいで?

坪井
2ヶ月半くらいですかね?夏休みの間を利用して。

はるな
泊まるのはどこを利用するんですか?

坪井
昔はユース(ホステル)泊まったりとか、公園で野宿したりとか・・そんな感じで。

大竹
それがあって、その次は?

坪井
バイクの免許をとってまだそれ1年目ぐらいでいきなり回っちゃって、帰ってきて「どうしようか?」と思いましたね。まだまだバイクで走りたいのに「もう日本に行くところないや」とか思っちゃって。

日本じゃないんだったら海外かな?と思ったけれど、日本と海外の間ってすごく壁があってとてもイメージできなかった。

それでどこだろう?と思ったときに、アメリカしか思い浮かばなかったですね。他のところは「ホンマにあるんか?」みたいな感じだったんで(笑)

それでバイトしてお金を貯めて大学3年生のはじめての海外旅行があのバイクでアメリカ横断ですね。

大竹
アメリカ横断って横に?

坪井
そうですね、ロスからニューヨークですけれども。

大竹
西海岸からずーっと真ん中通っていって・・

坪井
いやでも観光地をつないでいくと南回りにずーっと回っていく形になるんで。ずーっとフロリダのほうに下りて、いっぺんニューヨークまで上がって、せっかくやからナイアガラとかも行きたいなってカナダのほうを回ってニューヨークまで帰ってきたみたいな感じで。

大竹
何キロくらいなんですか?

坪井
1万6千キロぐらいだったかな?

大竹
それは何日間くらいかかった?

坪井
それも夏休みの間だったんで、2ヶ月ですね。

はるな
けっこう危ないところも通るじゃないですか?

坪井
最初はすごく怖かったですね。アメリカそのもののイメージがやっぱり分かんなくって「マッドマックス」とか「ダーティハリー」しか思い浮かばなかったんで。



大竹
「マッドマックス」はオーストラリアでしょ?でもアメリカのハーレーダビッドソンとかたくさん乗っている人たちに出会っちゃったら?

坪井
そんな感じですよね?いきなり襲いかかってくるんじゃないか?みたいな感じで。

はるな
そういう怖い目には遭わなかったんですか?

坪井
いや、ないです。ないです。

大竹
で、そのあとは?

坪井
それで帰ってきて、まあいっぱいあるんですけれども。アメリカから帰ってきてお金全然なくって京都の大学だったんですけど。

ブラブラしてたら電信柱に「ホノルルマラソンツアー」って書いてあるのを見つけて「あっ、マラソン出たいな」とか思っちゃって、その冬にホノルルマラソン出てます。

はるな
ハハハハハ・・出てます!簡単に言いますよね?すごいなー(笑)

大竹
イカダに乗ったやつもありますよね?

坪井
それは時代はあとのほうになっちゃいますけれども、ずっとバイクで世界一周をやっていて南米に行ったとき、ブラジルですね。アマゾン川をイカダで下ったっていう人と会ったんですよ、日本人の。

話を聞いているうちに「いいな!」とか思っちゃって、行きたいなと。ただ、ひとりで行くのは怖いと思った。それで日本人が集まる場所があるんで、そこでできそうなやつ来るのをずっと待ってて。

そしたら自転車世界一周ってクリモトくんっていうのが来て「あっ、こいつなら行けるかも!」とか思って「アマゾン行きませんか?」みたいな話を持っていったら。盛り上がって「いいね!いいね!」っていうことになって。

ただもうブラジルに長くいすぎて不法滞在でお金もなかった。それでクリモトくんと話をして「アマゾンのスタートどこにする?」と。ペルーの源流のほうから出ようみたいな話になって。

そこまで彼は自転車なんで、「ペルーまで何ヶ月で走れるんだ?」って聞いたら彼は「3ヶ月で走れる」って言ったので。

「じゃあ分かった、お金ないし、ここにもいられないんでニューヨーク行って金を稼いでくるから3ヶ月後にペルーで会おうね」って約束したんですよ。



大竹
イカダってどんなイカダなの?

坪井
イカダはけっこう大きいです。4畳半くらいのスペースがあって・・

大竹
アマゾンでしょう?アマゾンだったら4畳半は米粒みたいなものだよね?

坪井
まあそうですけど。

はるな
イカダは2人とも初体験でしょ?そんな大丈夫?ちゃんと作れた?手作り?

坪井
いやどうしたらいいか分かんなかったんで、町に行って河原歩いてみて「何がいいんだろう?」みたいな話をして、現地のおじさんと知り合いになって、それが大工の人に「こんな形で」みたいな作ってもらった。まあ一緒に作ったんですけどね。

はるな
だってピラニアいたり、いろいろ大蛇がいたりすごいんじゃないですか?

坪井
ピラニアはいますけど、でも噛まれたっていう話は聞いたことないです。

はるな
ワニとか?

坪井
ワニもいるけれども、あまり大きなのはいなかったですね。

はるな
じゃあ危険もなく?

坪井
危険はいっぱいあるけど(笑)そもそも分かってないんで、イカダでスタートしてコントロールできるように5mのオールを2つ付けてあったんですけれども。

大竹
それじゃコントロールできないでしょ?

坪井
できない、できないですよ!

はるな
もう流されっぱなし!

坪井
だから出て10分くらいで「あっ、ダメだ!」って分かって。

はるな
えーっ!でもどうするんですか?分かったときにもう遅い(笑)

坪井
もう遅いですよね、川流れているから。

はるな
なんか口の大きさをあまり開けずに淡々としゃべりますよね?けっこうすごい大冒険ですよね?

坪井
だからそれで岸にゴンゴンぶつかりながら流されていったんですけど。でも意外にイカダ自体が重量もあって強いんで、ちょっとした木くらいだったらぶつかった木のほうが折れる。だから「大丈夫やな」と。

大竹
でも流れが速くなったりする場所も?

坪井
ありますね、いっぱいね。

はるな
水もあふれて上がってきますよね?

坪井
いやそんなことない、水面からイカダの生活空間までは50センチくらい高さはあります。

大竹
資料に「突然のマシンガン」って書いてあるんですが、何ですか?

坪井
ああ・・撃たれたのは僕らも悪いんですけども・・。

大竹
撃たれたんですか、これ?

坪井
岸から。それは海軍の検問があって、そこに一応寄りなさいっていうことになったけれども嵐になって寄れなかった。それで夜、岸に明かりが見えてて「あれだ」って行っているうちに通過していたから岸から撃ってきた。

はるな
撃ってきたってどこに撃ってきたんですか?

坪井
たぶん威嚇射撃だと思います。バーンッて鳴って「あっ、撃ってきた。でもどうしようないや」みたいな状態で(笑)

それで夜中に中洲に流れ着いたんで「どうしよう?」って言って「やっぱり謝りに行かないとマズいな」ということで次の日カヌーで川をさかのぼってそこまで行って許してもらったと。

大竹
それは2人いたからだけど・・

坪井
3人いたんですよ。

大竹
3人で4畳半みたいなところ?

坪井
まあだから仕方ないですね。

はるな
ごはんとか、食事はどうするんですか?

坪井
その川沿いに村があるんで。カヌーも積んでいるからカヌーで村まで漕いでいって食料を調達してイカダまで戻ってくる。

大竹
イカダにカヌーを積んでたんだ?

坪井
それは1人カヌーに乗れるやつがいたんですよ。俺は全然最初は分かってなかったけども彼は「絶対にいるから」って持ってあって、彼に教えてもらってだからカヌーもアマゾンで覚えた。それまで乗ったことがなかった。やっているうちに使えるようになったけど。

大竹
ちょっとそれは流れているうちに眠るんですか?眠っているうちに流れているんですか?

坪井
そうです。だから朝起きたらどこにいるか分からないですね(笑)

はるな
ハハハハハハ、計画性!(笑)ちょっと計画性がないというか・・でもみんな一気に寝るんですか?

坪井
最初は夜交代で見張りしようねとか言っていたけど、もう2日目くらいやっていたら「こんなんやってられないわ」みたいになって(笑)

はるな
すぐじゃないですか!すぐ(笑)

大竹
正直3人でケンカは?

坪井
ケンカにならなかったですね、なると思っていたんですよ。なっても仕方ないなと思っていたけど、ならなかったですね。

はるな
一番困ったことって何なんですか?

坪井
川下ってての話ですよね・・何なんだろうな?やっぱり嵐になったときとかすごい怖いですね。もう海と変わらないんで、嵐になったらその中で漂っているしか仕方ないです。岸まで行けないんで。

はるな
でもパッと見た感じ、お肌がすごい焼けて日焼けを何度も何度も繰り返したって感じのお肌ですよね?

坪井
それみんな言われるんですけど、うち家系的に黒くって子どものときから黒いんですよ(笑)

はるな
すいません、私そうかなと(笑)けっこう焼けてらっしゃるから。

坪井
いや、焼けてはいるんですよ。

大竹
はるな愛が言わなかったら俺が同じ質問してたかもしれないね(笑)今回はロスからニューヨーク走り旅、何キロ走ったんですか?

坪井
えーと、だいたい5,400キロ。

大竹
1日でというとだいたい何キロくらい走るんですか?

坪井
だいたい50キロくらい。

大竹
フルマラソンで42.195キロですよね?50キロ1人で走るの?

坪井
そうですね、荷物を背負って。

大竹
荷物を背負って走る!何キロくらいの荷物ですか?

坪井
荷物は変わるんですよ、水次第ですね。一番重いときで15キロぐらい。

大竹
背中に15キロ背負って1日100キロ?

坪井
100キロは行かないですね。だいたいアベレージで50キロくらい。40から70キロぐらいの間で。

はるな
食料も入れて?

坪井
食料はもうコンビニ買い食い状態ですね。

大竹
それはあれだけど、誰にやれって言われたわけでも何かレースがあるわけでもないですよね?

坪井
そうです、勝手にやっていたんで。

大竹
何か区役所の職員の方でフルマラソンに参戦するために記録をどんどん縮めていったっていう話は聞いたことがあるけれども。坪井さんの場合は別にゴールも出発点も決めているわけじゃない?

坪井
ないです、勝手に決めて勝手にやっているだけで。

大竹
何の足しにもならないですよね?たまたま本は出ているけれども、本がなかった何にもならないですよね?

コンビニで買い食いしながら走っているだけのおっちゃんっていうことになっちゃうし。なんで走ってたんですか?

坪井
いや「なんで」っていうか基本的に面白いかどうかですよね?自分にとって。だから他のも全部そうです。

大竹
面白いんですか?何が面白いんですか?責めてるんじゃないですよ(笑)

はるな
いやけっこう責めてますよ(笑)

坪井
旅のかたちとしてたぶんこれ以上シンプルにできない。だからやったときに一番手応えがありますね、自分でやったっていう。

大竹
でも野宿したりなさるんですよね?何日間くらい人としゃべらなかったりしますか?

坪井
まあ2日や3日っていうのはありますね。ずっと町にたどり着けなくってっていうときは誰にも会わないし。

はるな
山道とか?

坪井
山道ではないです。

はるな
砂漠?

坪井
砂漠もあるけど、まあ道はありますから。

大竹
だからね、分かんないけれども・・なんかこう自分と向き合う時間が多いじゃないですか?人は分かんないけれども、こうして1人で旅をしていると、そして別に誰にも知られるわけでもないと。明日もここを走るんだというけれども。

頭の中でね「俺はどうなっちゃうんだろう?」とか、もっと進めば寝ているときに幻覚みたいな感じになったりしないのかな?とか思うんだけど?

坪井
基本的に楽しくてやっているんで、辛くなったらやめても構わないわけですよね?別にだから1人で判断したらいい?だけどそうはならないです。だってやってて楽しいんやから。

はるな
でも「今ここです」とか途中やったら誰かに知らせたりとかってあるじゃないですか?よくテレビでやってるのが、そういうのがないから。

大竹
それとさ「楽しいんだから」って言うけど嵐のときとか野宿しているときに夜中に大雨とかあったりするわけじゃない?だからやめりゃいいじゃん?そこで!なんでそこで・・嫌になったらやめるって言ってたけど嫌になる条件だらけじゃないですか!?

坪井
でも簡単にできたらつまらないじゃないですか?「できるか?できないか?」が分からないからやってるのであって、できることやっても面白くないですよ。

大竹
まあそうだけど、命懸けですよね?

坪井
いやそこまでとは思わないけどな(笑)

大竹
いやいやいや命懸けですって!!(笑)

坪井
まあでも最低の保険はかかってます、それに関しては。山の中を単独で行っているわけじゃなくって倒れていたら誰か気づいてくれるやろうぐらいの道なんで、ただ道を外しているときもある。道が嫌であえて道を外して行っているときもありますけれども。

大竹
それは大学のときに一番最初に旅に出て楽しさを知ったんだけど、なんかこう・・ひとりになってそうなると、自分のことの内側に深く入っていったりしませんか?

外の景色もあるけれども、自分のことを見つめ直すっていうか、なんていうか・・。

坪井
まあ自分のことを考えている時間っていうのはやっぱりすごく多いですね。すごく単調なことをやっているんで。

はるな
そう考えたら途中で「あっ、こんなんしてる場合じゃない。早よ帰ってこれしないと」とかはならないんですか?

坪井
いやーそれに関してはもう最初っから・・

大竹
だからそういうことを自分に対してやっていると、孤独なものと向き合ってってるっていうことだろ?たぶん。

坪井
その修行僧的な感覚はあんまりないんですけど(笑)

はるな
でも良い景色を見て「うわーあそこの景色きれいやった」とかっていう思い出よりも、ひたすら走るっていうことなんですもんね?

坪井
このときはあまり人とも話したくなかったです。そのエネルギーを全部走る方に入れたかったから。

大竹
やっぱでもそれは、今はこうやって話しているけど。他の仕事をしているときとかあんまり人と話さないんですか?そうじゃないんですか?

坪井
うーん、どっちかというと普段無口な方だと思いますよ(笑)

大竹
そうです!なんかそんな感じするよね。ひとりでチャーハン作ってるみたいなね、イメージとしては。

はるな
でもこれが終わったら写真は撮ってほしいっていうのはちゃんと言っていたので(笑)

私思うたんですけど、一番幸せなときってこういうことだけじゃなくて。何をしているときが幸せなんですか?

坪井
いやだから、違うんですよね。そうやって入り込んでいるときはそれですごい幸せなんやけども。別に普通に生活していても楽しいもんって日常の中にいくらでも見つけられるんで。これはこれで・・だからどっちか?っていうもんでもないですね。普段は普段で別に何もそんなに悩みないですよ。

大竹
行かなくていいじゃないですか!それじゃ(笑)

坪井
これをやっているときはやっぱり目標に向かっているときが一番楽しいかもしんない。なんか目的があってそこにずーっと行っているときって。

大竹
でもそれは世界の目標じゃないですか?自分の目標ですもんね。やめたいときにはやめられるんだけど。自分で立てた目標を・・やっぱしなんか世間との距離感はちょっとありますよね?

坪井
うん、これはなんか閉じちゃってる感はありますよね。自分の中で完結しちゃってる感っていうのは。だからそれはそれで別に構わないと思っているんで。

大竹
そうだよね?でもさ、閉じちゃってる感で楽しいとは思うよ!分からないけど、解放していない感じっていうのは・・あれだよね?とっても楽しいことだし、走っていてもね。よく「旅はふれあい」だとかね、いろんなことでグルメとかいうけども。それはもちろんあるだろうけど、そういうことじゃない感じだよね?

坪井
なんて言ったらいいんだろうな?例えばバイクで回っているときっていうのは、観光旅行じゃないかもしれないけれどもバイクで観光地を巡っていたわけで。それとはまた違いますね。

そのときはあんまり自分から話しかけたりはしないけれども、別に普通に話はしてたし。みんなと一緒にワイワイもやっていたけれども。

はるな
自分の足で移動したいんですよね?歩いて自分の足で行った足跡を残したいんじゃないんですか?また違います?

坪井
うーん、バイクでも一緒なんですよね。世界地図にずーっと走った線を引いてみて「ああ、やったな」っていう感じはあるけれども、走ってマラソンで線を引くともっと「やったな!」感が強いっていうか・・。

大竹
あのーだからね思うのには、冒険家よりもっと冒険家なんだよね。冒険家の人たちって世界に知らしめるとか誰もやったことのないこととかっていうふうに向かうじゃないですか?

はるな
エベレストもそうですよね、華々しい。

大竹
でも坪井さんの場合はそこじゃないもんね。それは別にあってもなくてもいい話?

坪井
まあ、いいですね(笑)知ってもらおうっていうんじゃないんだから。というか、自己満足の延長線上にあるので・・。

はるな
まつげ長いですね。これもやっぱり砂漠とか走っていたからですか?

坪井
いやーどうなんやろう?

大竹
知らないよ!!「家系です」とか言われたらどうすんだよ!!(笑)

はるな
そうか!すいません(笑)

大竹
この次、何かやる気はあるんですか?何か考えてることあるんですか?今、失礼ですけど50歳を越えてらっしゃいますよね?

坪井
53ですけど、マラソンはもっとやりたいですけど。でもなんというか引っかからないとダメですね。いろんな引っかかってくる中でもっとガシっと引っかからないと動けないというか・・。

大竹
自分にね。世間の尺度じゃなくて。

坪井
北米マラソンなんか義務みたいな感じで「やらなければいけない」ぐらいの感じがあったんで、そのぐらいガツンと来ないと何か動けない。他からの理由じゃ動けないっていう感じが。

はるな
じゃあ北米の次は南米とかそういうことでもないんですね。

坪井
そういうことでもないですね。

はるな
面白いなあ。

大竹
これからどうしていくのかもね。

はるな
全部行っちゃったら、そのあとの目標はどうなるんだろう?っていう心配も。

大竹
いやいや!たくさんあるよ、海の中とか宇宙とかいろいろあるだろうしね。洞窟もあるし、たくさんあるよ。

でもどっちかというと、俺はやっぱり人に思われることをあんまり重要じゃなさそうだなあ。

はるな
そう、しゃべり方に抑揚というかドラマを作らない淡々と言うし。

大竹
普通だったら「大変だったんですよ!聞いてくださいよ!」って言うよね?

はるな
口も大きく開けずに・・面白い(笑)

大竹
エネルギーを無駄にしないぞみたいな感じがね。

はるな
ここで疲れたくないみたいな「散々この話やったみたいな」

坪井
いやいや、そんなことない!(笑)

はるな
楽しいお話どうもありがとうございました。

(了)



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