2014/07/15

山田五郎が語る「ビッグデータが人類を衰退させるかも」

今回は、2014年6月12日放送「荒川強啓 デイ・キャッチ!」
「デイキャッチャーズ・ボイス」山田五郎さんの回
起こしたいと思います。


強啓
今日のテーマはこちらです。

片桐
「ビッグデータが人類を衰退させる!?」

山田
「かも」ですね。
あの先月のボイスでEUの司法裁判所が「忘れられる権利」っていうのを
認めてアメリカのgoogleが敗訴したっていうニュースを伝えたんですけども

そのときに日本はそのネット上の個人情報に対しての
EU型のプライベート重視型でいくのか、アメリカ型の自由主義でいくのか

早く方針を決めないとこれからのビックデータビジネスの大潮流に対応できないぞと。
山本一太さん率いる「IT総合戦略本部」頑張ってくださいと述べましたけども。
頑張ったみたいです。

早速、6月の9日に「個人情報保護法」の改正案が示されたんですよね。
で、大きな改正点は3つで、思想・信条とか社会的身分に関する情報

これは現行法でいう個人情報以上に重要な機微情報として
取得も公開も原則禁止、これいいですよね?

それから2番目が顔や指紋とか声紋とか個人を特定出来る身体的な特徴
これは個人情報とみなします。つまり本人の同意なく
第三者に提供することは出来なくしましょうと。

ここまでは問題なく誰もが賛成する改正で是非やって欲しいと思うんですけど、
今、1番焦点となっている例えばネットショッピングの履歴とか
スマートフォンのGPSによる位置情報だとか

それからいろんなSuicaとか各種カードとかね
そういうSNSのつぶやきとかから分かる行動履歴
こういったものの情報をどうするか?っていうところなんですけれども

これに関しては個人の特定を出来ないよう
データを加工すれば第三者に提供可能とする一方で、

じゃあどう加工したらいいのか?ちゃんと加工したかどうか
誰がチェックするのか?っていうのは「業界団体などの自主チェックに任せる」っていう
ちょっと曖昧な姿勢になってるんですよ。

前にも言いましたけど、JRのSuicaの情報提供問題のときみたいにね
自主規制が逆に増えてしまうんじゃないか?と。



むしろ最低限の加工基準とかそういうのを明確に法制化してくれた方が
逆にビッグデータビジネスっていうのの流通がスムーズに行くんじゃないか?
という意見もあります。

でね、ここまで話しておいてなんなんですけども、
私何にもビックデータビジネス推進論者じゃないんですよ。
むしろ逆なんですよね。

ビッグデータっていうのはあまりにも協力過ぎて
扱い方を間違うと社会を滅ぼしかねないっていう
社会を衰退させかねない危険なツールだと思ってるんですよ。

ただその危険は今言われているような個人のプライバシーをのぞき見されるのは
ちょっと気持ち悪いとかそういうレベルの話じゃないんじゃないかな?
っていうことを言いたいだけなんですよね。

まああのビッグデータっていうのは本当にただ今までのデータが
たくさんあるというのと次元が違うんですよ。

それは圧倒的な量とか分析力がありますから、
異次元のものなんですよね。
もう既にすごい驚くような成果が出てるんですけども。

総務省が’13年度分の情報通信白書にまとめたところだと
小売りとか製造とかの4分野の主要事業だけでもビッグデータ活用がもたらす
経済効果は7兆7,700億円って予測してるんですよ。

だからそのくらい強力なものなんですよね。
まあどう強力か説明していると長くなるからあれなんですけれども。
すごい強力と思ってください。

そうなったときに何が本当に怖いか?というとね
すぐに思いつくのが公権力による濫用・悪用ですよね、
これが一番怖いですよね。

これはエドワード・スノーデン氏の内部告発で明らかになったように
アメリカのCIAとかNSAはもう既にガンガン集めてたわけですよ。

で、これがテロ防止に役立つとかいう利点もありますけれども
これ悪用しようと思えばいろいろ出来るという怖さがありますよね。
更にそのデータ提供を巡って一部のIT企業と政府の癒着を産みやすいんですよ。

強啓
そこだよね。

山田
これはまあ民間でも同じなんですけど、
このビッグデータ自身を改ざん操作することで
世論操作っていうことが可能になってくるわけなんですよ。

だから僕、本当はこのビッグデータに関して一番規制すべきは
民間よりも行政や司法だと思うんですよね。
こういったことは既にアメリカがいろいろ起きているとも言われてるんですね。

それ以外に民間で起こりうる問題としてどういうのがあるか?っていうと
例えば消費者の選択肢が逆に狭まるっていうのがありますよね。

片桐
狭まる?

山田
今ですらコンビニとかってPOSデータがものすごい良くなり過ぎてて
売れない商品があっという間になくなるでしょ?

片桐
そうですね。

山田
だからやっぱりビッグデータ分析で確実に売れる最大公約数的な
商品ばっかりが作るられるようになっていくという

こういうなんかある意味ビッグデータ・ファシズムみたいな
状況がどんどん進んでいくことは・・

片桐
逆にデータで売れないものはどんどんなくなっていくという・・。

山田
もう最初から作らなくなってくると思いますね。会議に通らなくなってくる。
ビッグデータの裏付けがないと会議が通らなくなってくるというふうになっていく。
結果、ものの選択肢が狭まるということになってくると思いますし、

じゃあそれ逆にそれが企業にとってはいいのか?っていうと
長い目で見ると創造性が失われるっていう
大きなリスクを背負うことになるじゃないかと思うんですよ。

で、ビッグデータ確かに強力ですけども。言ってもデータですから。
そこから分析できることは過去と現状なんですよ。

それによってもたらされる経済効果っていうのは
最適化と合理化なんですよね。
最適化・合理化・効率化

そのことによって7兆7千億円の経済効果が生まれるわけですよ。
なんですけども、本当に新しいものって現状においては
最適でも合理的でもないものですよね?

片桐
うんうん、これから必要とされるものかもしれないですね。

山田
「えっ、そこがあったのか!」みたいなことが新しいものですから、
「確かにこれしたら良くなった」みたいなことでは
新しいものは出て来ないわけですよ。

分かりやすいあれで言うと、Amazonのオススメ来ますよね?
Amazonで何かを買うとオススメが出て来ますよね?

あれね、本当にビッグデータとAIの活用で
驚くほど的確になってきてるんですよ、最近。
ずーっと見てるんですけども、メキメキ良くなってきてるんですよ。

ビックリするほど的確に俺の好きそうな本だとか
モノだとかを勧めてくるんですよ。
だけどそれは今の時点で僕が欲しがりそうなものですよ。

で、僕自身が気付いていない何か新しい出会いみたいなものっていうのは
そこではほとんど期待出来ないですよね。
予想外の裏切りっていうのは逆になくなってくるわけですよ。

ハズレっていうのもなくなってくるわけですよ。
これはどうなんだろう?っていう新しいものを作るときっていうのは
やっぱり予想外という部分がないとダメだし

今現在ではそれは正解じゃないよっていう部分がないとダメだろうし
やってみてやっぱりハズレっていうのがないと、
当たりも出て来ないんじゃないか?っていう気がするんですよね。

だからこの最適化・合理化・効率化によって
一時的には莫大な利益が生まれると思うんですけども。

長い目で見ると、メーカーなんかもそうですし新製品の開発とか
そういったところでは、その力が低下するっていう
そういうデメリットをもたらすんじゃないか?

それから社会全体にとっても何かみんな最大公約数的なところで
生きていかなければいけないような状態っていうと
新しいものが生まれてこないっていうことで

社会が結局は衰退していっちゃうんじゃないかな?っていう
気がするんですよね。

強啓
でも僕、五郎さんがずっと五郎さんであれば
僕は何も心配ないと思います?

山田
何でですか?(笑)

強啓
そんなものに左右されない人だから
自分の世界とか自分の夢とか自分のテリトリーとかって
絶対侵されたくない人だから。

ビッグデータがどうコントロールしようが
「僕は僕の道あるもん」って・・。

山田
いや俺ほど流されやすい人いないですからね(笑)
俺、すぐ流されちゃうから怖いと思ってるんですよ。

僕たちが本当に恐れなきゃいけないのは、
個人情報保護以上にそういう部分もあるんじゃないかな?っていう
そういうお話でした。

(了)

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