2013/08/26

スポーツライター・北健一郎が語る「ザックJAPANのトップ下、本田と香川どっちがいいの?」

今回は、2013年7月11日放送「荒川強啓 デイ・キャッチ!」
「メキキの聞き耳」北健一郎さんの回
起こしたいと思います。


荒川強啓(以下、強啓)
今回は、ザックJAPANのトップ下
本田と香川どっちがいいの?というテーマになりますが

北健一郎(スポーツライター:以下、北)
まぁそうですね、このテーマ自体はもう
ザックJAPANが始まってずっと言われ続けてきた
テーマだったんですけども・・。

強啓
こうやってじっくりお話を聞かせていただくにも北さんがお出しになった
『10番は「司令塔」ではない トップ下の役割に見る現代のサッカー戦術』
という角川書店から出たこの本



読ませていただいたんだけど、ものすごい面白い!
この中に出てくるね、北さん・・あの・・
「バイタルエリア」ってのがしきりに出てくるんですが何ですかこれ?

バイタルエリア(Vital Area)-wikipedia



はい、この「バイタルエリア」っていうのが
今のいわゆる「現代サッカー」っていうののキーになっているポジション・・
場所なんですよ。



そこのエリアっていうのは、常に一定の場所ではなくて
サッカーって一番最終ラインっていうところで守っている
ディフェンダーの選手と、

その前にいるボランチといわれる
守備的ミッドフィルダーの選手の間に出来るスペースのことを
「バイタルエリア」というふうに一般的に言うんですけども・・。

強啓
攻撃するところとしては、もうギリギリのゴールの手前のところの
最終ラインのちょっと後ろのところ・・


ちょっともう本当に手前のところでその「バイタル」っていうのは
「重要な」っていう意味なんですけども。
そこでボールがもらえればいろんなことが出来るんですね。

っていうのは、ゴールまでの距離もある程度近いので
例えばミドルシュートといって、そこからシュートを狙うことも出来れば

ディフェンダーがもし自分のところにマークに来れば
そのディフェンスの後ろにスペースがあるので
そこにパスを出すことも出来る。

もしくはドリブルで1枚かわすことが出来れば
自分でシュートもいけるっていうことで
そこをめぐる駆け引きっていうのがすごく面白いところなんですよね。

強啓
僕なんかヨーロッパのサッカーでもメッシとイニエスタの
あの絡みがすっごく好きで。


特にイニエスタがこう引っ張っていくじゃないですか?
ちょっと空いたところで自分でバーンと蹴ったりとか入っていったり。

あるいはメッシに上手い具合にこう走らせて
ポーンと出してったり・・あのあたりでしょ?


そうですね、バルセロナでいうとメッシ選手は一番先頭にいる
センターフォワードっていうポジションで
イニエスタ選手は左サイドの選手なんですよ。

つまり最初はその「バイタルエリア」っていうところにはいないんですけども
そのボールを回したりしているうちにだんだんとそのエリアに
2人とも入ってきて、そこで受けて勝負をしていくっていう・・

だから相手にマークを上手くつかれないようにかわしながら
そこに入っていくっていうのがバルセロナがよくやっている形なんですよね。

強啓
そうだよね、ディフェンダーがフワっと来ると
隙間空いちゃうとそこにポッと入っていったりするしね。


だから「あれなんで捕まえられないんだろう?」とか
「なんでフリーになってるんだろう?」って
結構見てる人は思うかもしれないですけども。

そこのボールもらうまでのところでけっこう相手の視野から
消えるような動きをしてたりとかっていうのが
すごく上手いんですよね。

強啓
なるほど、で今回のテーマ
「本田と香川、ザックJAPANのトップ下はどっちがいいか?」
っていうテーマがそこにまた来るわけだ!



そうですね。

強啓
どっちがどうなんですか?


まぁザッケローニ監督はもうトップ下っていうそのポジション
そのフォワードの1列下のポジションなんですけども。

そこはもうずっと本田選手がいるときは、
本田選手を起用しているんですね。


で、なんで本田選手がそこで起用されてるか?というと、
その「バイタルエリア」っていうのは当然相手も一番危ないと思ってるんで
止めに来るんですよ。

だからとにかくもうガンガン当たられたりするわけですよね。
そこで本田選手はボールを失わないでキープすることが出来るんですよ。

その場所で、例えば2秒だったり3秒だったりキープ出来るって
実は本当にすごいことで何気なくやってるように見えて

その間に相手が密集してる間に他の選手がフリーになって
そこに出来たスペースに岡崎選手だったり香川選手が入ってくっていうのが
今の基本戦術になってるんですよね。

強啓
それで本田っていうのはガンと攻めてきても
ギッチリそこでもってガードして
たぶん捕られないくらいにものすごい力強いよね?


そうですね、もう本当そこらへんはいわゆる外国人選手というか・・
日本人選手にはなかなかいないタイプの選手なんですよ。

だからこそ本田がいないとなかなか機能しないとか、
「本田依存症」とかって言葉が生まれるぐらい
すごい貴重な選手なんですよね。

強啓
センターで仁王立ちしてるような感じだからね、本田。

片桐千晶
あたり負けしないですよね?


そうですね、あれが出来る選手はなかなか
世界を見渡しても本当にいないくらいですね。

強啓
香川はじゃあどういうふうにいきましょうか?



一方で逆に香川選手っていうのはすごく日本人らしい選手なんですよ。
小柄でそんなに本田選手みたいにガッチリしてるわけじゃないですよね?

だから逆にスピードであったりとか、
細かいところで相手をかわす技術っていうのはすごく高いんですよ。

で、彼が本田選手のポジションであるトップ下に
いないときとかに入ったときっていうのは、
またサッカーが変わるんですよね。

香川選手が同じようにガンってキープしようとしても
簡単にペシャンって潰されてしまうので。

香川選手はどちらかというと、そこでメッシ選手とかイニエスタ選手とかと
同じような形で相手に捕まらないようにしながら
かわしに行くっていうのになるんですよ。

ただ、なかなかそれが上手くいかないことっていうのが多くて
香川選手のトップ下っていうのが本田選手のときほどは
機能していないと言われるようになってるんですけども・・。

強啓
ああそうか・・だけどバックラインを上げてくるまで
ボールをかわしながら、かわしながらってパッと空いた瞬間に
ほんの2,3歩移動しただけでもポコっと空くときあるでしょ?


空くときありますよね、本当・・何だろう?
今までそこになかったスペースが生まれる瞬間ってのがあって・・。

それは本当にちょっとした駆け引きなんですよね。
1人のディフェンダーがちょっと食いついてしまっただけで
スペースが空いたりするので。

そこらへんっていうのが、どうやって?
とにかく、これから先ワールドカップに向けても大事になってくるんですよね。

強啓
だからやっぱり理想として、素人目にも
本田がガチっとキープして、それで香川が切り込むあたりって
そういうような動きの中で

内田であるとかがバーって入ってくると、
もう理想的なポイントだよね。


それが一番いい形で出来てたのが
コンフェデレーションズカップのイタリア戦でしたね。


イタリア戦のときには本田選手と香川選手がすごくいい距離感だったんですよ。
っていうのはやっぱりある程度近い距離にいないと
本田がキープしてちょんとパスを出すことも出来ないので

2人がいい距離感でいるときっていうのは、
ザックJAPANがああやって、イタリア相手にも
どんどん点を取っていけるようになるので

あれをどの試合でも出来るように
なって欲しいなと思います。


(了)

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