2013/01/01

経済ジャーナリスト・町田徹が語る「株価で見る歴代総理大臣への評価」

今回は、2012年11月19日放送「荒川強啓デイ・キャッチ!」
「デイキャッチャーズボイス」町田徹さんの回
起こしたいと思います。

音声はこちらから

(役職は放送当時の表記です)

町田轍(経済ジャーナリスト・以下、町田)
(2012年)12月4日公示・12月16日投開票の日程で
総選挙が行われることになりました。
過去数年の苦い経験からね、
「もう投票したい候補者がいない」とか、「政治不信だ」っていう方が
たくさんおられると思うんです。

だけど、選挙は民意を反映する大事な機会ですから
是非投票に行って皆さんの意思表示をしてほしいと私は思いますし、
その場合に何か参考になるものはないか?と考えてみて・・

与党と野党第一党の顔である野田さんと安部さん。
いずれも総理経験がありますから、2人を含めて2000年代に入ってからの
総理大臣に対して株式市場が一体どういう評価を与えていたのか?
ということでちょっと振り返ってみたいと思って調べてみましたので、
じゃあご報告させて下さい。

歴代総理の在任中の株価上昇ランキング
2000年代に総理の椅子に座った9人の中で
野田総理と安倍元総理がそれぞれどのへんの実績を上げたか?
総体的な位置づけが分かって面白いと思うんで・・


その9人っていうのは、小渕さん・森さん・小泉さん・安部さん
福田さん・麻生さん・鳩山さん・菅さん・野田さん
この9人の歴代総理なんですけど・・
お二人・・強啓さん、9人のうち就任から辞めるまで
株価を最も悪くした下落率が最も高かった出来の悪い総理
これは誰でしょう?当てて下さい!

荒川強啓(以下、強啓)
小渕さんは野菜持って「株上がれー!」なんかやってましたからね。

豊田綾乃(以下、豊田)
そうでしたねー、懐かしいですね。

強啓
あの時も相当低かったっていうのは、あるんだけどね。
うーん、小渕さんから始まってですか?

えーとね、麻生さん?

豊田
わたし、菅さんじゃないですか?
ちょうど、東日本大震災もあった頃・・。



町田
あのね、強啓さんが惜しいの!
ワースト御三家は、まず森喜朗さん。
日経平均の下落率が在任中31%

2番目に下落したのが福田康夫さん。
マイナス26%。

で、麻生さんは15.2%で御三家の一角はちゃんと占めてんですけど。

強啓
あらー、ワースト3位か!

町田
それとね、意外なんですけど。
鳩山さんと菅さん、民主党の2人は相当出来が悪いだろうっていう
印象があるんだけど、実は鳩山さんがマイナス7%で、菅さんがマイナス6%。
だから自民党のワースト御三家あたりに全然マシな方なの。

強啓
あれ?森さんの頃っていうと、バブル崩壊のころ?

町田
えー、アメリカのITバブルに正に崩壊に直面した
不幸な面のある総理ではあるんですよ。


だけど、数々の失言があったでしょ?
「神の国」とか「潜水艦の方は大丈夫か?」とか
ありましたよね?
それで総理の信頼感とか、総理の質に欠けるとか
そういった議論がものすごくされた方ですよね?
そういうこともあったんだと思いますけど。

経済対策もそれなりにやってんですけど、
その経済対策がご自身の地元と関係の深い整備新幹線の整備問題とかですね。
そういうちょっと変な公共事業に偏っていたんじゃないか?っていう
印象が強くて評価は相当・・マーケットの評価は相当低いと。

当時ある有名なジャーナリストが
「森さんが辞めれば株価は5千円上がる!」なんて言ってましたよね?

強啓
あったねー!そういうの。

町田
それがまぁ、森さんですね。
だから福田さんもですね、あのころ既にサブプライムローンの危機が
かなり顕在化しててリーマンショックに繋がるような
不穏な予兆が世界にあったわけですね。


あったにも関わらずその時、議長国として洞爺湖サミットを開催したんですよ。
ところが世界経済の危機については言及しなくて、
CO2の排出問題だ、環境だ!みたいなことばっかりやってて。
これもやっぱり相当経済オンチだな!という印象を残しちゃった総理ですよね。

で、麻生さんですけど。
最初はですよ、麻生セメントの御曹司だし経営者として
経済通っていうのが売りの総理だったわけですよね?

だけどリーマンショック対応の陣頭指揮を取って
2度の補正とか2009年の本予算3つ併せて「3段ロケットだ!」なんつって
旗振ったりなんかしたわけですよ。

だけどこれ厳しい時だったっていうんで、大変だったと思うんですけど。
だけど「家電エコポイント」とかね、需要を前倒しして先食いしちゃう形の
景気対策を随分やっちゃいましたんで。

結局それに甘えて、日本の家電大手がやるべき
リストラの手が遅れましたよね?
結果的に今にいたって苦境を長引かせちゃった面もあると
いうことだと思うんですよね。

逆に、最も上昇率の高かった総理は誰か?
お二人、どなただと思いますか?

強啓
小泉さんかな?

豊田
私も小泉さんだと思います。

町田
うーん、これも惜しいんだ!
小泉さんもいいところに居るんですけど。これ1番は小渕恵三さん。

強啓
株価上昇率が高かったのが?
あのパフォーマンスが効いたのかな(笑)

町田
98年7月から2000年挟んで22ヶ月間在任してるんですけど
株価は16,201円から20,462円
なんと26%の上昇!

で、すっげー地味なイメージがありますよね?
当時の自由党・公明党と自自公の連立を樹立して
経済政策推進の基盤をまずちゃんと作ったと。

これが大きくてですね。
今ほど経済・財政が悪化してなかったんで
赤字国債の発行で公共事業推進したり、定率減税やったり、
地域振興券を導入したり、まぁ色んな形で景気に目配りしたこともあって
当時、日本経済は小康状態で株価も堅調だったという格好ですね。

で、お二人がお感じになった小泉さん、これは実は2番。
5年半の在任中、株価は13,973円から15,557円で
11%上昇です。

竹中平蔵氏を使って、1990年代初頭から先送りされていた
不良債権問題、まぁ中心はメガバンクですけど。
これを解決に持ち込んだこと。これは圧倒的に大きかったと思います。

強啓
気になる野田さん、安部さんは?

町田
だからお二人実は、上の方にも下の方にも出てこないんですよね(笑)
可もなく不可もなくと言えるんでしょうけど。
えーとね、上昇率3位が野田さんの方で、8.2%
4位が5.6%の安部さん。

野田さんは実はまだ退任していないんで、
データ上は先週末(11/16)で見てるんですけど。
昨年9月の就任時から日経平均株価で8.2%上昇。

マーケット的には皆さんには不評ですけど、
消費増税とか財政再建っていうのはそれなりに評価もあるんでしょう。

安部さんも下がってないんで、悪くないと。
ただですね、2人とも褒めてばっかりいられないような
微妙なところがあって・・

安部さんは小泉さん時から続いてた
「いざなみ景気」戦後最長なんだけど成長率が低すぎて
上がってんだけど上がってる感じがしないと言われた
実感のないと言われたあの景気拡大に支えられた面が大きい。

それから野田さんはですね、
実は1年2ヶ月の在任期間中に上がってるんですけど、
その上昇は先週水曜日に解散を表明してから3日間で、
先週だけで363円上がって、実はこれが無ければマイナスだったんです。

だから野田さんは、「辞める」と言ったことが
一番評価された総理かもしれないと。

豊田
そんなー(笑)

町田
どうでしょう?皆さん参考になりますか?

強啓
なったねー(笑)
いいね、数字はきちっと見てるね。


(了)

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