2012/04/30

町田徹が語る「女川原発の方が震源地に近いのに無事だった」

今回は、2012年4月2日(月)放送「荒川強啓デイ・キャッチ!」
経済評論家・町田徹さんの「デイキャッチャーズ・ボイス」
を起こしたいと思います。

音声はこちらから


荒川強啓(以下、強啓)
経済ジャーナリスト町田徹さんのデイキャッチャーズボイス
本日のテーマはこちら。

町田徹(以下、町田)
東北電力・女川原発を現地取材!!
政府は東北電力は東寄り原発運転再開を優先すべきだ

先週木曜日、3月の22日にですね、
女川原発を取材して分かったことをお話ししたいと思います。

でそもそも、何故女川原発に行ったんですか?と言われるんですが、
もう実は1年ぐらい前に、水素爆発とか色々あった頃に
福島第一原発が不気味な煙出して放射性物質まき散らしていた頃
あるニュースソースからちょっと信じ難いような情報を聞かされたんですよ。

強啓
何でしょう?

町田
それはね、同じ原発でも女川は福島第一と全く状況が違ったらしいと。
要するに、草創期に安全にうるさい頑固者の技術者がいてね、
強硬に主張して高いコスト払ってでもね、海抜15mの高さの高台に原発を作ったんだと。
それが良くて、今回大した被害を受けてないようだっていう話だったんです。

強啓
それはね、僕も聞きました。
それで福島原発のあそこの敷地はむかし飛行場があって
それを払い下げで買い受けて、なおかつ原発を作るときに削って下げたって・・

町田
そうそうそう。

強啓
ところが女川原発はそうじゃなくて高台を選んだ。
ここに大きな差が出たよっていう話を聞きました。

町田
で福島は40mあったんですね、
それはGEのマーク1っていう当時の原発を安く買うために
その・・特注したくないわけですよ。

最安パッケージで買うために非常用バッテリーは前に置くとかね。
それから高さ削っちゃうとかね。

強啓
アメリカ仕様のものをそこに導入するべく・・。

町田
そうなんです、それで何とかして女川原発見たいなと。
ちゃんと行って取材して確かめてきたいなとずっと思ってたんですよ。

でまぁ私もそれなりに忙しいですし、
中々そこの「見せて」って言って納得してくれる良い人を見つけないと、
誰にでもお願いすりゃ良いっていうもんでもないので。

色々ニュースソースたぐって、紹介してもらってね。
ようやく先々週、「紹介しても良いよ」って言われて、
先週木曜日に行って来ました。

それで行ってね、最初ゲートでセキュリティチェックがすごく厳しくて、
終わって車で山をダーっと下って行くんですよ。
下りになって見えたのは、巨大な堤防なんですよ!防潮堤!
15m・・まだ防潮堤ちゃんと作ってあるんです。

で、その上を巨大なダンプカーが行き交ってるんですよ。
「何やってんだろう?」と思ったら、
元々15mあった堤防にまだ上にコンクリート混じりの土砂積み上げて、
もっと大きくしてんの!

で、後で分かったんですけども。
元々14.8mあった堤防がこの間の地震で
1m牡鹿半島全体がね、地盤沈下してるんですよ。
「だからもっとやっとかなきゃ!」っていうので、
また3.5m高くして、今度仕上がったら17mを超えるっていうんですけど。
そんな事を一生懸命やってるんですよ。

で実は、同じ13m襲いかかった福島第一はあの大事故でしょ?
女川は実は震源地には120kmで一番近くて、揺れも激しくて、
津波も同じ規模が来てるんですよ。だけど守りぬいた。

で、その堤防が何なの?って取材すると
実は、もうその原発を最初に建設する前の1960年代にね、
社内委員会を作って、過去の津波の文献調査やって
当時はそれでも3mくらいの津波が想定されたんですって。

ところが東北電力の元副社長、当時既に東北電力出て
電力の中央研究所の技術研究所の所長さんになられたみたいですけど。
平井弥之助さんという人がいてね、強硬に「駄目だ!」と
「女川は5倍くらいの15mくらいにする必要がある」と。

何で?っていうと、
この人はですね元々宮城県の岩沼市の出身で、
近所に千貫神社っていうのがあるんですって、
これは今の海岸線から7km離れてるんだけど
そこまで津波が押し寄せたという文献を
平井さんは仙台藩の文献で知ってたんですって。

強啓
その恐ろしさを知ってたわけだ。

町田
知ってたんですって。
三陸のリアス式の所にこんな発電所を作んのにね、
とことんやんなきゃ駄目だ!って頑張って。
結局、社内委員会の総意をひっくり返して
経営も「そうだな!」「じゃあ今の14.8mでやろう!」と。

そうすると逆にポンプなんか効かないから、
ポンプやるところだけは、上の方から掘っていったりね。
色々お金かかったんだけど、無理してそれをやったんですよ。

それ1回きりじゃなくて、その後も1990年に調査したら
今度は貞観地震か何かの、あるいはその慶長地震の実態がわかってきて、
「どうも違うぞ!」と、1990年だけど、
「3mじゃなくて9.1m対応しとかなきゃいけなかったな」と。

2002年にもまたやり直してて、
この時は「やっぱ13.6mいるぞ!」ってやってたんですって。
それでも最初に作った基本設計があるから、高さはホッと一息なんですけど、
今度引き波が怖いぞと。
だから今度は表側にね一生懸命ブロックでね流れないように強化していって
それだから今回、引き波でも壊れてないっていうのはそれなんです。

電源なんかも何重にもしてて、外部との電源っていうのは、
普通4系統の原発が多いらしいんだけど、ここは5系統あったとかね。
それから配電盤の前に手すりをつけて、
揺れでミスタッチ・誤操作しないようにするとかね。
散々やってたんですよ。

それで所長代理にも話を聞いたんだけど、
「いや、これで良いなんてこと無いです!今回も足りないところ見つかりました!」

強啓
うわー、立派だなぁ!



町田
それで冒頭で見た堤防のね、かさ上げとか。
電源車、今度新しいやつは非常用電源。地上60mに持っていったとかね。

強啓
なんか東京電力とえらい違いが・・。

町田
うんだから、まさに取材を終えてね
それを思ったんですよ。

今回、関東・東北にあの津波やあの揺れに
襲われたところって実は5つあるんですよね。
北から、東北電力の東通、この間行っていた女川、
福島第一、福島第二、東海第二と。

翻ってみると、東通は全く無傷ですからね。
女川はこれでOKでしょ?
福島第二は相当よたよたしたけど。
それから、東海第二もかなり苦しんだけど、
冷温停止って状態に持って行くのにあの辺は3日かかってるわけですね。
女川は半日かからなかったところを。

そういう意味では、バッテリーがかぶったりして苦労してるんだけど、
だけど回ってるわけですよ。
駄目だったのは東京電力の福島第一だけなんですよ!
だから原発なら全部危ないみたいなね、
全部危機的だったみたいなそういうステレオタイプの報道って
「本当にいいのかな?」と。
実はそうじゃない万全に努力してあるものあるのに!
全部「あつものになます」でね「駄目だ!駄目だ!」って
言ってんじゃないかな?ってすごく心配になってきたわけですよ。

今、政府に言いたいのはね。
さっき枝野さんの参議院予算委員会の話でたけど、
あそこでは野田さん実は、「安全性を第一に再開考える」って言ってるんだけど。

だけど、関西電力や四国電力が、
本当に大飯や伊方がなければ足りませんか?ってそれは疑問なんですね。
さっきその申し上げたけど、東北は必ず足らなくなる可能性があるわけですよ。

強啓
ましてやこれから復興しようとしてるわけだから。

町田
そしたら日本でもし1個だけ緊急で認めるなら、
その女川より強固な最新の東通しかないんじゃないの?と。
これが私が取材してきて切に感じたこと。

強啓
つまりちゃんとした安全性っていうのは、
町田さんが取材してきたようなことを政府に上がってきてないんじゃないの?

町田
東電のやつと原子炉の型が違うから安全だ。
九州のやつ、関電のやつ、四国のやつってやってるわけ。
そんな話じゃ無いんじゃないの?

強啓
そうだねぇ。
ちゃんと国がチェックしてれば、何が安全か?って逆に宣言出来るはずなのにね。
はい、ありがとうございました。


 (了)

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