吉田豪が語る、乙武洋匡について

2011/10/25

キラ☆キラ 乙武洋匡 吉田豪

t f B! P L
今回は、
2011年9月22日(木)小島慶子キラ☆キラ 
3時台のコラムのコーナー コラ☆コラ-吉田豪さんを起こしたいと思います。


音声はこちら

今回は、吉田豪さんが定期的にインタビューをしている
乙武洋匡さんについて語っています。
乙武さんの印象がガラッと変わるような内容になっています。




小島慶子(以下、小島)
私もずっとtwitterでフォローしてて、
twitterでフォローし始めた頃、とてもビックリして。
でも今はすっかり慣れっこになってしまったんですけど、
乙武洋匡さんですね。
twitterの文面見てると、それまでのイメージとだいぶ違って、
最初ビックリしちゃってたんですけど。

吉田豪(以下、吉田)
そうなんですよね。
twitterでようやくキャラが浸透したというね。
1976年生まれの現在35歳(放送当時)。
大学在学中に講談社から出した『五体不満足』が
500万部を超す大ベストセラーになって、




その後スポーツライターとか小学校の教師を経て
今、4月から保育園の運営に関わったりしてるんですよね。
先生でものすごいストレスを溜めて、
で、「やっぱ保育園からやらなきゃいけない・・。」と。

先月号の『BRAKE MAX』でインタビューして、
ざっくり分けるとエロ本側の雑誌なんですよ。青いシールの貼ってある・・。
「すみません!こんなイヤらしい本に」と伝えると、
「いや、光栄です!」という感じにね。





インタビューは3度目で、最初が2002年に『小学3年生』で、
2006年に『男気卍字固め』って僕のインタビュー集の文庫版で
インタビューして、ほぼ5年ペースで取材してて、

ただ今回、インタビューも前に乙武さんにtwitterで
ものすごいハードル上げられたんですよ。
ちょっと、小島さんそこ読んで下さい。

小島
「僕がtwitterを始める10年以上も前から、
僕のブラックさ、エロさに気づき記事にしてくれていた人物がいた。
インタビュアーとして評価の高い吉田豪さんだ。
彼の取材対象に対する膨大な情報量と表面にとらわれない
観察眼には心底驚かされた。
今日は夕方から数年ぶりに豪さんのインタビューを受けます。
今回は僕のどんな側面を描いて下さるのか
僕自身、今からとても楽しみにしています。」

吉田
ハードル上げすぎなんですよね(笑)
そこまで期待されても・・。

ピエール瀧(以下、瀧)
楽しみにしている感じは伝わりますよ。
「さぁ拾ってくれる人がやってきたぞ!」っていう
「俺のボケを・・。」って(笑)

吉田
そうです!そうです!
「ちゃんと突っ込んでくれる人が来たぞ!」っていうね。
そうなんですよ、
「僕のことをずっとそういう目線で伝えてくれてるのは豪さんだと思う」って
言ってくれてるんですけど、
twitterはじめてみんな驚いてたじゃないですか?
「乙武君がこんな危険なギャグを飛ばしてる!」っていう感じで。

で、僕が持ってる一番古い乙武さんの記事が98年のもので、
丁度、本出した直後だったんですね。
「両手両足のない早大生が書いた『五体不満足』に感涙感動」っていう
ヒドイざっくりした見出しで(笑)

記者に「爪の垢を煎じて飲みたい」と言われて、当時の乙武さんがどう答えたかというか?
「残念ながら、その爪が無いんですよ」っていうね、ブラックなギャグで返した。
ま、これ乙武君の持ちネタだったんですけど。

で、「日本のマザーテレサみたいな人になってほしい」とか言われるんですけど、
「絶対に嫌です!」って答える。
基本的にずっと変わってないんですよ。13年前からずっと同じ事言ってて。

「成長がないと言えば成長がないけど、ブレないと言えばブレない」と言ってて。
ただその乙武君のブラックでエロな面を基本スルーしていたんですよね・

小島
ああ、報道する側が・・。


まぁそりゃーねぇ、整合性つかないですから(笑)
『五体不満足』しか持ってない人からすればね。

吉田
『五体不満足』もよく読むと、ブラックな状態なものがいっぱい入ってるんですよね。
要所、要所にね。ただ、そこを拾わない事が多かったんですよ。

で、差別ギャグ言ったとして、それ載せた媒体が
責任を取らなきゃいけないという部分もあるというか・・。

そう言って良いのかわからないですけど、
2002年の『小学3年生』では、僕が乙武君のブラックなギャグを
全部拾った結果、編集長が飛ばされたんですね(笑)

その話を前に乙武君にしたら、即座に担当編集から連絡が入ってきて、
「僕も飛びました」っていうね(笑)
正確には、担当編集と編集長が飛んで連載が7ヶ月で終わったっていう・・。

どういう事かというと、乙武君のそういうギャグだけを拾うっていうのを
やったんですよ、『小学三年生』で。
乙武君が「色んな事に手出しちゃうんですよ-。手無いのに(笑)」とか
言う度に僕がドカンドカン笑って、「最高!」って言うのをやって。

その中で、「笑っていいとも!」の「テレフォンショッキング」に出た時の話っていうのが、
僕が「すごい印象的だ」って言ってて、
要は乙武君が雪の日に車いすで移動している時に、
「雪で立ち往生しちゃったんですよ!僕の場合は『座り往生』かぁ」って言ったら
お客さんがドン引きしたんだけど、タモさんだけ爆笑して、
「やっぱそういう時はなに?スパイクタイヤとか付けんの?」ってかぶせたんですね(笑)
すごい!と思って、やっぱ引いたら負けだなって思ったんですよ。

小島
やっぱ乙武さんはね、仕掛けてきてるわけですから。

吉田
そうです、そうです。
っていう話をしてた記事だったんですけどね。
で、乙武君曰く「今まではこれ笑っていいの?」みたいな人が7割、
「面白いじゃん!」っていうのが3割だったのが続けていくことによって、
だんだん五分五分になって、逆転して笑ってくれる人が7割になりっていう感じで。
「twitter始めて、本当に気持ちが良かった」って言ってて。

で、今年の2月にニコニコ動画でホリエモンの番組に乙武さんが出る時に、
ちょうど2人がtwitterでやりとりをしてたんですよ。
で、「僕も同席したい!」ってtwitterでつぶやいたら2人から誘われて、
急遽、乙武君のブラックなギャグを拾う係として出ることに(笑)
横で説明するっていうね。

その時、乙武君が言ってたのが、
「車いすに乗ってるとガンタンク、下りるとジオングになります。」
「足なんか飾りですよ。偉い人にはそれがわからないんですよ。」ってね、
乙武君にしか言えないガンダムギャグを飛ばしてて(笑)

やればやるほど、ニコ動の人たちが衝撃を受けていくっていうね・・。
「すげー!すげー!すげー!」ってなってくっていうのが
めちゃくちゃ面白かったんですけど。

乙武君曰く、その時一番面白かったのがホリエモンに、
「最近は手足伸ばすみたいな技術が発達してて、そういうオファーとかも
あるんじゃないの?」って聞かれた時に、
「確かに、『五体不満足』出した当初はいくつかそういうお話頂きましたね。」って言ったら、
ホリエモンが「何でその時受けなかったの?」って聞いてきて、
「今更、手足が生えてもおいしくないじゃないですか!」って言ってて、
その後ニコ動のコメントが「おいしくない!おいしくない!」の段幕になったっていうね。
「普通の地上波だったら、『おいしくない』とか言えないですよね」って言ってたんですけど。

小島
インターネットのね、動画だったからいけたのかな?

吉田
twitterでは色んな人ともやりとりしてんですよ、乙武君が。
ある日、元AV女優でライターの峰なゆかさんとやりとりしてたりとかして、
で、峰さんは最初は気にして、っていうか世間的なイメージしかなかったから、
「乙武さんにフォローされたら不健全なことが書けなくなります」って
言ったらしいんですよ。そしたら乙武君が、
「いや、僕は五体不健全ですから!」って返したって聞いて、
流石だな!って(笑)

基本そんな感じで、AV女優の人とも友達とかなってるんですけど、
「AVそんな見る訳じゃないんですか?」って聞いたら、
「だってね、見てもね、溜まる!処理が出来ないからあんまり見ない」って言ってて(笑)

で、峰さんとやりとりした直後に、中村うさぎ先生とも交流してて、
2人で一緒にホストクラブに行こうっていう話で盛り上がってたんですよ。
「面白そうじゃないですか!」って僕もそこへ入ったら、
「一緒にどうですか?」って誘われて、なぜかホストクラブじゃなくて、
一緒に新宿のゲイバー「ひげガール」に誘われたんですよ(笑)
あのショーパブ系のすごい激しい愉快なところですね。
2丁目じゃないところですね。

そこで、乙武君初めてのゲイバーだったらしいんですよ。
そして、初めての中村うさぎさんとの対面でもあって、
これ絶対つぶやくのまずいだろうな・・。と僕思ってたんですよ。

それで、乙武君のtwitter見たら、
「中村うさぎなう。ゲイバーなう。」ってつぶやいてて、
「あ、いいんだこれ」って(笑)
で、朝方くらいまで飲んでベロベロになって、
僕が笑ったのは、乙武君が泥酔して車いすが蛇行運転になってたんですよ(笑)

小島
あ、千鳥足だ-(笑)

吉田
乙武君曰く、初めてお酒飲んだ日も蛇行運転で電信柱にぶつかって、
電信柱に「すいません」って謝ってたっていうなんかわかりやすい酔っぱらい。
マンガですよ(笑)

小島
乙武さん、結構お酒いっぱい飲むんですね。
かなり飲むんですね。

吉田
結構飲みますね。ガンガンいきますよ。
朝まで飲んで解散した数時間後に、これも驚いたんですけどtwitter見てたら、
乙武君が「妻が陣痛なう」ってつぶやいてたんです。

その時にゲイバー行ってたことに衝撃を受けて!
でもさすがにそれは反省してたんですね。
「油断してたんですよ。予定日がもう1週間くらい後だったんで、
ベロベロになって家でシャワー浴びて、まさに寝ようとして電気を消して
カーテンを締めた瞬間に電話が鳴って、義理の妹に『陣痛が始まった』って言われて、
ワーッと飛び起きて、『ゲイバーなう』ってつぶやいた時は何の後悔もなかったんですけど、
『陣痛が始まった』って連絡が来た時点で、『あれ、つぶやかなきゃ良かった』って、
さすがにショック受けましたよ」って。


ヘッヘッヘッヘッヘッ(笑)

小島
ねー、身内も見てますから・・。

吉田
「でも、まぁしょうがないと思って、あれ・・。やっちゃったな。
しょうがない!楽しかったしって。」
しかも、ゲイバーでモテモテだったんですよね。
乙武君がトイレに行こうとすると、店狭いんで車いす入り口に置いて、
お付きの人が運ぶ感じなんですけど、トイレに行こうとすると
「私が連れてく!」「私がチンコ持つ!」ってみんな大騒ぎしてるんですよ(笑)
引っ張りだこで。

そんなときに僕が話を仕掛けてみたら、
「乙武君、ホスト経験があるっていうウワサ聞いたんですよ」っていうのを確認したんですね。
そしたら、「あ、年に1回くらい働いてますね」ってあっさり返して。


どういうこと?年に1回ぐらい働いています?

吉田
そうなんですよ。乙武君の親友の(手塚)真輝さんっていう方が
ホストクラブでオーナー務めてて、その彼のバースデーイベントになると
ヘルプで駆り出されるらしいんですよ。


あー、なるほどー!スペシャルホストがやって来たということで。

吉田
ものすごい嬉しいですよね。乙武君が来たら。
で乙武君曰く、源氏名もあるらしいんで、ちょっと瀧さん
ここお願いします。


「ホストの世界っていろんな営業の仕方があって、
王道は色恋っていう恋愛をしてるように見せかけて、お客さんに来てもらうものと。
あとは友達営業。『トモエイ』って言って、
『さぁ今日も楽しく飲もうね』っていうテンションでやるのと、
あとは『オラオラー!』って言って上から出られることでキュンと来るような女の子に対して
『何だよおめぇ、また来たのかよ!ウゼェな』みたいな態度をわざわざ取るとかってなかで、
当然、キャバクラの世界とかでもあるように、枕営業っていうのもあって、
それで僕に付いた源氏名が『枕』」

ずるいなーー!

吉田
ずるいんですよ!!ツカミとして完璧なんですよ!!
乙武君がやってきて驚いた上に、「どうも枕です!」って言って
ドカンと来るっていう(笑)
卑怯ですよ。見た目か!っていう。

小島
これは・・。
これ、ご自分でおっしゃるんですもんね!!
戸惑う人も多いでしょうね。笑って良いのかな?とかね・・。

吉田
まぁ酒入っていればいいかっていうくらいで。


まぁそこで試される所もあるでしょうね。
乙武君サイドにしてみると、「ああ、この人引くんだここで。」っていう(笑)
「被せてきた!!」っていう、被せてきた時は楽しいでしょうね。

吉田
わかんないんですよ。乙武君って試してるかどうかわかんない部分があって、
僕も最初を会った時に、握手を求めてきたんですよ。
それすごい試されてる気がして、驚いたら負けじゃないですか?
驚いたりちょっと引いたりしたら。
如何に動じないで「はーい、どうも!」って言う感じで(笑)
握手するかって、手の部分をキュッと握るんですけど。

それを聞いたら、
「『俺は動じないぞ!』って顔して握手する人もいますね」って言ってましたよ。
全部わかるっていう。いやーすごいですよ。
でも本当は異常に自由度が高いんですよね。
結婚しててホストクラブ良いんですか?それって(笑)

小島
そうよねー。奥さん怒んないのかしらね?

吉田
って言ったら、「妻には感謝です。頭が上がらない」って。
奥さん的には、「これ以上やっちゃダメ!」みたいな線引きもなくて自由ですっていう。
ただ、「さすがに2人目の子供が生まれる時に
ゲイバー行ってたのは怒られましたか?」って聞いたら、
「別になかったですね」っていう。

「『え、ケンカしないんですか?』って良く聞かれるけど、結論から言うとしない。
どの場面でも言ってることが向こうのことが
100%正しいから怒られても『ですよね。』で終わる。」
世の中的には、「乙武さん=正しい」っていうイメージが強すぎたから、
こうやって自分のだらしないところを言えば言うほど、
「謙虚ですね」って言われるらしいんですよ。
「違うのに!」っつって、「そうやって自分を落とすなんて本当に出来た人ですね」って。

だから、「周りに『あいつダメだよ』って言ってもらわないといけない。」って言ってて、
だから自発的にこうやって言ってるんでしょうけど。
まぁこんなふうに色んな壁を感じながらブラックな事を発信し続けてきた人なんですね。

で、まぁ「カタワ」っていう言葉をよく使うんですけど、それにも理由があって。
乙武君曰く「今、『カタワ』という言葉は障害者を差別する言葉だということから、
『身体障害者』っていう言葉になって、それがまた『害』の字が良くないということで、
『障害』の『がい』の字が平仮名になって、でもそんなことをしてたら何十年後かに、
『障』の字は、差し障りがあるっていう意味だから、
全て平仮名の『しょうがい』になるのは、目に見えてる」と。

「それって障害のある人に対する意識の中に、
差別してんじゃないの?っていうものが残ってるから
言葉だけをいじってると思う。
その意識さえフラットになれば、もともとの『カタワ』っていう言葉だって
別に使って良いんじゃないの?っていうメッセージを込めてあえて使ってる」っていう。

「ただ、自分がそこまで伝え切れてないせいかもしれないけれども、
乙武君が『カタワ』って言葉を使うのは、『障害者をバカにしてるのですか?』っていう
捉え方をしてる人もやっぱりいる。」っていう。

小島
よく、やりとりされてますね。twitterでね。

吉田
そういう反応も含めて、twitterは面白いけど面倒なこともあるツールで、
僕はフォロワー今35,000人くらいで、そういうこと感じるんですけど、
乙武君30万人超えてるから、単純に考えて面倒なことも10倍あるはずで、
でもそういうふうにいちいち、ちゃんと戦うんですよね。

そのおかげで、順調にというか、定期的に騒ぎが起きて(笑)
例えば、乙武君に向けて誰かが「バーカ」とつぶやいたら、
乙武君がそれに「カ、カ、カメラ!」ってしりとりで返したりとか。

フォロワーからは、
「なんでそうやって、乙武さんのことをバカにしたり、
すごく絡んでくる人に対して、あえて対応するんですか?
それを見てる私達も気分が悪い。どうかスルーして下さい」っていう

反応もあるらしいんですけど、乙武君は、
「そこができなくて、そこがもしかしたら教師気質なのかもしれないですけど、
常にどんな意見でも『何でこの人はこういう事言ってるのかな?』って考えちゃう」と。

「考えた時に、もしかしたら本当に僕のことが嫌いでなんか言ってやろうと
思ってる人もいるのかもしれないですけど、それ以上に寂しいのかな?とか
本人の中で抱えているものがあるのかな?とかそういうふうに考えてしまうタイプだ」と。

小島
でも、なんか乙武さんのやりとりを見てると、
そうなのかな?っていうのはわかりますけど。

吉田
上手いですよね。
で、ながら面白い返しをして、
「北風と太陽じゃないけど、その対象の人に対して
無視するなりバッサリ切りすてる北風を使う方法もあるかもしれないけど、
『おもしれーじゃん』ってニコッって返してやることで、
その人が救われた気持ちになったり、心が開かれたりしたらいいな」って

結局は、乙武君の捉え違いで全然そういうことが無かったとしても、
「別にその人にとってはマイナスにはならない。自分がただミスしたっていうだけで。
だからなるべく相手をすると、びっくりするほど手のひらを返したように
『本当はすごくファンなんです!』とか『ごめんなさい』とか言う人が多い」
っていうことを聞いていたんで、

「乙武君があういう下らない返しをする度に『腕あるな!』って思いますもんね」って
僕が言ったら、「腕ないのにね!」っていうね定番のオトシをする(笑)

小島
もう、乙武さんしかいないマーケットですからね。
ライバルがなかなか出てこないっていう・・。


この返しの数々ね。
他の人は使えないですからね。

吉田
持ちネタが多すぎるんですよ。
手足絡みギャグが多すぎるんですよね。
ただ最近、被災地に行った時のインタビューで、
「僕なんかがいっても、足手まといになるかと思った」って言ってて
「ここ突っ込むとこなのかな?と思ったりした」って言ったら、
「twitter初めて感じるようになったのは、手や足を使った慣用句が
あまりにも多いこと、だから本当にボケたい時はそういうのを使ってるけど、
普通の文章の時にそういうのが出てきちゃうと、『またボケてるのか?』と。
本旨が伝わらなくなる可能性があるので、あえて違う表現を探したりすることが多い」と。

「本当多いんですよ、手や足を使った言葉が。
それだけ手足って重要なんだなって思って・・。」って
確かに、mixiでマイミクだったんですけども、
mixiって「あしあと機能」ってあるじゃないですか?
乙武君の「あしあと」付いてる時に、毎回シュールだなぁと思って。車輪?って。


わだち?って(笑)

吉田
被災地に行った直後にこういったバカ話ばかりの取材を受けるっていう
振り幅が乙武君らしいなと思ったって言ったら、
「twitterはじめてから、特に意識するようになったのが、
本当にいいピッチャーってどんなに早い球が投げられても、
ストレートしか投げなかったら、だんだんバッターは目が慣れてきて
打てるようになってくる」と。

「そう言う意味で、伝えたいと思うメッセージを発信していく一方で、
何かクスッと笑えたり、こいつ下らねぇなっていうものを挟んでいくことで、
それぞれをより際立たせることが出来るのかな?と思っている」と。

「これまでも相当変化球を投げてきたつもりなのに、
世間には自分がメディアに登場する所だけを切り取られて、
ストレートしか投げさせてもらえなかった」と。

「twitterは、編集責任が自分にあるので、
ようやくキャッチャーのサインを無視して自分で変化球を
投げたい時に投げるという、そういう実感はあります。」と。


そうだろうねー。
ボールになる変化球みたいなのをどんどん投げたいんだろうね(笑)
乙武君はね。

吉田
ストライクゾーンとか無視したいっていう(笑)

小島
取材する人は、乙武さんがどういう人か?って事よりも、
こういう感じの乙武さんの素材がほしいと思って取りに来ちゃうからね。
だから、自分に必要な部分だけ使って、あとは「いらない、いらない」って。

吉田
ブラックなギャグを全部削っちゃうんです。


その時点で、向こうも本気で取材しようと思ってないということですからね。

吉田
ただ、そんな乙武君も「本当にどうしようもない人だな」と思ったのが、
去年からバンド活動始めたんですよ。そのバンド名が、
「カウパーキング」って言うんですよね(笑)
どうしようもない!

乙武君曰く
「ここで語ったら、本邦初ですよ。
豪さんだから、初めてメディアで語りますね。」って言って、
「バンドのリーダーがとにかく聞き間違いが多い人で、2人で一緒に海外旅行行った時に、
現地でドライバー雇って、そのやりとりを彼に任せていたら首傾げながら戻ってきて、
『カウパーキングって言ってて、何なんですかね?』って言ってて、
『それどう考えてもCar Parkingじゃない?駐車場でしょ!』『あー!』ってことで、
バンド決める時にその話が出て、『カウパーキング』しよう!」って。


そこで切るんだ!ハハハ(笑)

吉田
それと、まぁダブルミーニングですけどね。カウパーのキングと。
流石にまずいんじゃないか?っていう話もあって調べたら、
カウパー液のカウパーは、もともとイギリスのウィリアム・カウパー教授が発見して
その名前を付けたっていう経緯があるから、別に卑猥じゃないし、
NHKにも出られるだろうと。
NHKにクレームが来たら、「人の名字をなんだと思ってるんだ!」って(笑)

「あとは、ポルノグラフィティさんの存在が心強かったですね」って。
「かわいい女の子たちが、『ポルノが大好き』って普通に言ってるじゃないですか!
だから俺らも人気が出たら『カウパーが大好き』とか言ってくれるんじゃないかと思って」

小島
ひどいですね、もう。


でたーー、カウパーとかね(笑)

吉田
Tシャツとかタオルとかグッズ作る時のデザインも考えていて、
「三つ叉の王冠の先からピュッと出てるのとか・・。
そのTシャツを可愛い女の子たちが着てくれるってのを目標に頑張ってます!
カウパータオルで汗拭く感じの。乾くんだか濡れるんだか・・。」
「最悪です!!」って。

「自由度高いですよね!真面目に保育園のこと考えながらも・・。」って言ったら、
「はい、クレーム来るかな・・。」って、
「大丈夫だと思います!」って。
そんなバンドのボーカルやってるんでね、そっちの活動も注目してあげて欲しい。

真面目な部分だけじゃなくて、そういう部分も見てあげて下さいっていう。

小島
吉田豪さんとは相性が良いんですね。
随分突っ込んだことをねぇ、お話に。

吉田
そうですよね。
ただ、真面目な話を全然聞かないんでね(笑)

小島
今日、保育園のことほとんど分からなかったです。

吉田
他のインタビューで読んで頂ければ・・。


今、園でこのラジオが流れてないことを祈るばかりです。
「これ、園長先生のこと言ってるんじゃない?」って(笑)

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文字起こしをしたり、自分の見聞したことを書いたりしている会社員です。

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